真如堂は紫陽花や紅葉の名所【京都の寺社100選】(左京区)

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京都の真如堂(しんにょどう)をご存知でしょうか?真如堂は仏像や庭園、美術品など見どころの多いお寺で、紫陽花(あじさい)や紅葉(こうよう)の名所として知られています。そんな真如堂について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

真如堂の歴史や見どころをご紹介

真如堂の本堂

観光客のAさん
観光客のAさん
真如堂について詳しく知りたいです。

はい、歴史や見どころについて解説しますね。
お坊さん
お坊さん

 

真如堂(しんにょどう)は京都市左京区にある天台宗(てんだいしゅう)という宗派のお寺です。

紅葉(こうよう)の名所として有名ですが、ほかにも四季をとおしてさまざまな草花を楽しめます。真如堂について具体的に紹介します。

 

真如堂の読み方

真如堂は上記でもフリガナをうっていますが、真如堂(しんにょどう)と読みます。実は真如堂(しんにょどう)というのは通称で、正式には真正極楽寺(しんしょうごくらくじ)といいます。

「極楽寺と名乗る寺は多いが、ここが正真正銘の極楽の霊地」という意味で名付けられており、本堂(ほんどう)を表す「真如堂(しんにょどう)」が通称となっているのです。

 

真如堂の歴史

天台宗の3代目のトップだった円仁(えんにん)というお坊さんが、中国の唐(とう)から帰ってくる際、船の上に阿弥陀如来(あみだにょらい)という仏さまがあらわれたそうです。

その阿弥陀如来を彫刻して比叡山延暦寺に祀(まつ)ったのですが、984年(平安時代)に戒算(かいざん)というお坊さんが移したのが真如堂の始まりです。

伽藍(がらん)が整備されたものの、室町時代の大戦である「応仁の乱(おうにんのらん)」で焼けてしまい、室町幕府8代将軍である足利義政(あしかがよしまさ)の寄付によって現在地に再建されました。

1717年(江戸時代)に建て直された本堂は京都市内の天台宗本堂として最大級を誇っており、重要文化財に指定されています。

 

真如堂の見どころ

真如堂は見どころの多いお寺です。数ある見どころの中からいくつかピックアップして紹介します。

 

秘仏の阿弥陀如来

真如堂には多くの仏像が祀(まつ)られています。真如堂の本尊(ほんぞん)阿弥陀如来立像(あみだにょらいりゅうぞう)で、円仁(えんにん)によって平安時代につくられました。

阿弥陀如来は亡くなった人を極楽から迎えに来るとき、9種類ある手の形のいずれかの形をしており、そのことを「九品来迎印(くぼんらいごういん)」と言います。

この阿弥陀如来立像(あみだにょらいりゅうぞう)は、九品来迎印の阿弥陀如来立像の中では最も古いと言われており、重要文化財に指定されています。

この阿弥陀如来(あみだにょらい)像にはある伝説があります。それは、円仁がこの阿弥陀如来像をつくっている時、比叡山修行僧の本尊として完成させようとしたところ、阿弥陀如来が首を振って拒否しました。

そこで円仁が「京に出てすべての人々、特に女性をお救いください」とお願いすると、阿弥陀如来は三度うななずいたのです。

そのため、女性を救う「うなずきの弥陀」と呼ばれています。普段は見れない「秘仏(ひぶつ)」ですが、毎年11月15日に一般公開されるため、年に1度だけ見ることができます。

 

モダンな庭園

真如堂には「涅槃の庭(ねはんのにわ)」「隨縁の庭(ずいえんのにわ)」という見事な庭園があります。

涅槃の庭は、お釈迦様の最期をモチーフとした庭園です。岩の表現にり北枕で横たわるお釈迦様や、取り囲むお弟子さんたちをあらわしています。

また、ガンジス川の流れを白い砂で表現しています。比叡山(ひえいざん)や大文字山(だいもんじやま)を含む東山三十六峰(ひがしやまさんじゅうろっぽう)を借景(しゃっけい)とし、奥行きを感じさせる庭園となっています。

涅槃の庭
涅槃の庭

随縁の庭は、日本を代表する作庭家(さくていか)重森三玲(しげもりみれい)のお孫さん、重森千青(しげもりちさお)氏が設計したお庭です。

重森氏が境内(けいだい)から見つけ出した石を再利用し、三井家家紋が配置されています。その姿はモダンでかっこよく、ずっと見ていても飽きません。

随縁(ずいえん)とは随縁真如(ずいえんしんにょ)の略で、「絶対に変わらない真理が、ご縁に応じてさまざまな現れ方をする」という教えです。

本質は変わらなくても、季節や天気、時間などによってさまざまな表情を見せるこのお庭は、まさに隨縁を表しています。

随縁の庭
随縁の庭

 

一般公開で見たい美術品

真如堂は美術品も貴重なものが多いです。応仁の乱を生々しく描いた「真如堂縁起(しんにょどうえんぎ)」や、極楽浄土をイメージさせる金色の刺繍(ししゅう)「観経曼荼羅(かんぎょうまんだら)」、お釈迦様が亡くなる様子を描いた「大涅槃図(だいねはんず)」など、多くの美術品を所有しています。

これらは普段見ることができませんが、以下期日に一般公開されています。

真如堂縁起 3月1日~3月31日
観経曼荼羅 11月1日~12月8日
大涅槃図 3月1日~3月31日

 

赤門と呼ばれる総門

お寺の表にある門のことを総門(そうもん)といいますが、真如堂の総門は1695年(江戸時代)に建てられました。

真如堂の西側にある吉田神社の神さまたちが夜にお参りに来られる際、つまづかないよう敷居のない門となっています。赤色が特徴的な真如堂の総門は、通称で赤門と呼ばれています。

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シンボルの三重塔

真如堂には三重塔(さんじゅうのとう)が存在し、1817年(江戸時代)に建て直されたものです。高さはおよそ30メートルで、遠くからもよく見え、真如堂のシンボルとなっています。

 

真如堂のお役立ち情報

真如堂の三重塔
真如堂の三重塔

観光客のAさん
観光客のAさん
真如堂参拝前に知っておくべき情報はありますか?

はい、真如堂のお役立ち情報を紹介します。
お坊さん
お坊さん

  • 真如堂は紫陽花や紅葉の名所
  • 真如堂の御朱印
  • 真如堂の年中行事

 

真如堂は紫陽花や紅葉の名所

真如堂は紅葉の名所として知られてており、毎年多くの人で賑わいます。特に紅葉に囲まれた三重塔の姿は美しく、人気の紅葉写真スポットでもあります。

春は桜がキレイで、境内には約70本もの桜が咲き誇り、参拝者を魅了します。さらにアジサイも有名で、1000株を超えるさまざまな種類のアジサイを楽しめます。

ほかにもいろいろな草花が四季の移ろいを感じさせてくれるお寺です。

 

真如堂の御朱印

新長谷寺の御朱印
新長谷寺の御朱印

御朱印は「無量寿(むりょうじゅ)」と書かれた真如堂の御朱印と、「大悲殿(だいひでん)」と書かれた新長谷寺の御朱印があります。いずれも300円でいただけます。

 

真如堂の年中行事

真如堂は年間を通してさまざまな行事が行われます。先述のとおり3月1日~3月31日は「大涅槃図(だいねはんず)特別公開」が行われ、縦6.2メートル、横4.5メートルという大きな涅槃図を見ることができます。

3月15日の涅槃会(ねはんえ)に参拝すると、健康のご利益がある京菓子(きょうがし)「花供曽(はなくそ)」がもらえます。

7⽉25⽇には宝物虫払会(ほうもつむしばらいえ)、虫干し(むしぼし)を兼ねて、約200点の宝物が公開されます。

また、こちらも先述しましたが、11月1日~12月8日の「観経曼荼羅(きょうかいまんだら)特別公開」では、縦5メートル、横4.4メートルという巨大な曼荼羅を見ることができます。

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真如堂の参拝情報

真如堂の赤門
真如堂の赤門

観光客のAさん
観光客のAさん
真如堂へのアクセスを教えてください。

はい、アクセスを含めた参拝情報をお伝えします。
お坊さん
お坊さん

 

真如堂の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。

  • 真如堂の拝観料や拝観時間
  • 真如堂のアクセス
  • 真如堂の駐車場情報
  • 真如堂の地図

 

真如堂の拝観料や拝観時間

真如堂の拝観料は通常期と特別拝観で分かれており、通常期は大人と高校生が500円、中学生が400円です。特別拝観は大人と高校生が1,000円中学生が900円です。

拝観時間は9時~16時で、最終受付は15時45分となっています。

 

真如堂のアクセス

真如堂は「錦林車庫(きんりんしゃこ)」バス亭から徒歩約8分です。実際には「真如堂前」バス停が最寄りなのですが、坂がきついので「錦林車庫前」バス停からがおすすめです。

鉄道の駅は近くにありませんが、バスは京都駅や河原町駅、出町柳駅や三条駅など、主要駅から乗車できるため、不便を感じることはないでしょう。

 

真如堂の駐車場情報

真如堂には専用駐車場がありません。公共交通機関を利用しましょう。

 

真如堂の地図

真如堂の住所は「〒606-8414 京都市左京区浄土寺真如町82」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。

【公式サイト】真正極楽寺 真如堂

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まとめ

真如堂はお堂や仏像、庭園、美術品など、見どころが多いお寺です。紅葉やアジサイの名所であるほか、年間を通してさまざまな草花を楽しめるため、訪れるたびに違った表情を味わえます。季節を変えて参拝し、四季の移ろいを楽しみましょう。