仁和寺は格式のある旧御室御所【京都の寺社100選】(右京区)

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仁和寺(にんなじ)に行かれたことがありますか?仁和寺は1,100年以上の歴史あるお寺で、広い敷地に歴史ある建物ズラリと並んでいます。この記事でその魅力を詳しく解説しますので、ぜひ参拝前にお読みください。

仁和寺の歴史や見どころをご紹介

仁和寺の歴史や見どころをご紹介

観光客のAさん
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仁和寺ってどんなお寺ですか?

仁和寺について詳しく解説しますね。
お坊さん
お坊さん

仁和寺(にんなじ)は真言宗(しんごんしゅう)の御室派(おむろは)という集団の総本山(そうほんざん)です。境内(けいだい)には立派な建物が数多く立ち並び、歴史の重みを感じさせてくれます。

皇室とゆかりの深い門跡寺院(もんぜきじいん)で、出家後の宇多法皇(うだほうおう)〈天皇在位:887年(平安時代)~897年(平安時代)〉が住んでいたため、「御室御所(おむろごしょ)」と呼ばれました。

明治時代以降は皇室関係者が住職にならなかったため、「旧御室御所(きゅうおむろごしょ)」と呼ばれています。そんな仁和寺の歴史や見どころを紹介します。

 

仁和寺の歴史

仁和寺は888年(平安時代)に宇多天皇(うだてんのう)が、前年に亡くなった父親である光孝天皇(こうこうてんのう)〈在位:884年(平安時代)~887年(平安時代)〉の想いを継いで建てました。

天皇の位をゆずって上皇(じょうこう)になった宇多上皇は、899年に出家して御室(おむろ)を建てました。御室とは高貴な人の住まいのことです。

この「御室(おむろ)」はこのあたりの地名の由来で、有名企業「オムロン」の社名の由来にもなっています。また、仁和寺が立てられた888年の年号は仁和4年(にんなよねん)で、仁和寺の名前はこの年号にちなんでいます。

室町時代の大戦である「応仁の乱(おうにんのらん)」で衰退(すいたい)したものの、江戸時代に3代将軍徳川家光(とくがわいえみつ)の援助で復興しました。

1900年(明治時代)に真言宗御室派(しんごんしゅうおむろは)として独立しましたが、1925年(大正時代)に大覚寺(だいかくじ)と高野山(こうやさん)と合併し、古義真言宗(こぎしんごんしゅう)となりました。さらに1946年(昭和時代)に分かれて御室派の総本山となっています。

そんな仁和寺は世界文化遺産(せかいぶんかいさん)に指定されています。

 

仁和寺の見どころ

仁和寺は見どころたっぷりのお寺です。ぜひ余すところなく見学しましょう。

 

見ごたえある境内の伽藍

仁和寺は境内エリアと御殿(ごてん)エリアに分かれています。境内エリアは立派な建物が数多く、仁和寺のスケールの大きさを味わえます。

高さ18.7メートルの二王門(におうもん)に始まり、中門(ちゅうもん)をくぐると、高さ36.18メートルの立派な五重塔(ごじゅうのとう)が迎えてくれます。

また、国宝(こくほう)の金堂(こんどう)や、重要文化財(じゅうようぶんかざい)の御影堂(みえいどう)、鐘楼(しょうろう)など、目移りするほど立派なお堂が立ち並んでいます。

 

庭園も建物も立派な御殿

御殿エリアでは、美しい松の絵が特徴の白書院(しろしょいん)や、堂本印象(どうもといんしょう)という有名画家の襖絵(ふすまえ)が見事な黒書院(くろしょいん)、御殿(ごてん)の中心的建物である宸殿(しんでん)などを拝観できます。

また、御殿エリアでは広くて美しい南庭(なんてい)、池や五重塔を眺められる北庭(ほくてい)を見学でき、皇室ゆかりの格式を体感できます。

 

特別公開で見れる阿弥陀如来坐像は見事

本尊(ほんぞん)の阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)は、仁和寺が建てられた当時の仏さまです。お腹の前で定印(じょういん)という種類の手の組み方をする現存最古の阿弥陀像(あみだぞう)として知られています。

現在は両サイドの勢至菩薩立像(せいしぼさつりゅうぞう)と観音菩薩立像(かんのんぼさつりゅうぞう)とともに、霊宝館(れいほうかん)に安置され、春と秋の名宝展(めいほうてん)で公開されています。

 

1日でできるお遍路「御室88ヶ所霊場」

仁和寺の北西にある「成就山(じょうじゅさん)」には、四国の八十八ヶ所霊場巡礼(はちじゅうはちかしょれいじょうじゅんれい)を縮小した「御室88ヶ所霊場(おむろはちじゅうはちかしょれいじょう)」があり、市民に親しまれています。

2時間ほどで全て巡ることができ、四国八十八ヶ所霊場巡礼のご利益と同じご利益が得られるとされています。

 

仁和寺のお役立ち情報

仁和寺のお役立ち情報

観光客のAさん
観光客のAさん
仁和寺に参拝するなら、どんなことを知っておくべきですか?

仁和寺のお役立ち情報をお伝えしますね。
お坊さん
お坊さん

 

仁和寺のお役立ち情報として以下内容を紹介します。ぜひ参考にしてください。

  • 遅咲きの御室桜はとにかく美しい
  • 徒然草に登場
  • 仁和寺の御朱印
  • 仁和寺の年中行事

 

遅咲きの御室桜はとにかく美しい

仁和寺は京都でも有数の桜の名所です。特に中門(ちゅうもん)内の西側一帯に咲き誇る多くの桜は「御室桜(おむろざくら)」と呼ばれる遅咲きの桜です。

江戸時代から庶民(しょみん)に親しまれている御室桜は、今でも多くの参拝者から愛されています。

 

徒然草に登場

吉田兼好(よしだけんこう)という歌人が書いた「徒然草(つれづれぐさ)」の中で、「仁和寺にある法師(にんなじにあるほうし)」は有名です。

仁和寺にいたお坊さんが石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)に参拝するものの、勘違いして山のふもとのお寺を拝んで帰ったという話です。以下に内容と口語訳を引用しますのでご覧ください。

【徒然草第52段】

仁和寺にある法師、年寄るまで、石淸水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、たゞひとり、徒歩(かち)よりまうでけり。

極樂寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。さて、かたへの人にあひて、「年比思ひつること、果たし侍りぬ。

聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず」と言ひける。

すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり。

 

【口語訳】

仁和寺にいたある法師が、年をとるまで石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)をお参りしていないことを情けなく思って、ある時思い立ち、一人徒歩でお参りに行った。

(山の裾野にある)極楽寺と高良神社をお参りして、(八幡宮へのお参りは)これだけだと思い込んで帰った。帰ったあと傍輩に向って、「ずっと思っていたことを果たせた。聞いていた以上に尊さを感じた。

ところで、ほかの参詣者が皆、山へ登って行ったが、何か山上にあるのだろうか。行ってみたいとは思ったが、お参りすることが本義であるからと思って、山上までは見に行かなかった。」と言った。

(実は石清水八幡宮は山上にある)小さなことにも、案内者は欲しいものである。

 

仁和寺の御朱印

仁和寺の御朱印

仁和寺の御朱印は基本的に以下5種類のものがあります。

阿弥陀如来の御朱印
御殿「旧御室御所」の御朱印
勢至菩薩の御朱印
御室弘法大師の御朱印
水掛不動尊の御朱印

いずれも300円でいただけます。この5種類以外にも期間限定の御朱印がありますので、参拝時に確認してみましょう。

また、オリジナル御朱印帳も取り扱われており、二王門が刺繍(ししゅう)された紺色(こんいろ)の御朱印帳や、菊の紋(もん)が入ったエンジ色の御朱印帳、同じく菊の紋(もん)が入った紺色の御朱印帳などがあります。

 

仁和寺の年中行事

仁和寺では年間をとおしてさまざまな行事が行われますが、中でも有名なのが4月の「御室花まつり」、3月下旬から5月末にかけての「春季名宝展(しゅんきめいほうてん)」、10月頭~11月下旬にかけての「秋季名宝展(しゅうきめいほうてん)」です。

普段の仁和寺では見れないものが見れますので、タイミングを調整して参拝しましょう。

【関連記事】京都寺社の年中行事

 

仁和寺の参拝情報

仁和寺の参拝情報

観光客のAさん
観光客のAさん
仁和寺の交通アクセスを教えて下さい。

参拝情報と合わせてお伝えしますね。
お坊さん
お坊さん

 

仁和寺の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。

  • 仁和寺の拝観料や参拝時間
  • 仁和寺の交通アクセス
  • 仁和寺の駐車場情報
  • 仁和寺の地図

 

仁和寺の拝観料や参拝時間

仁和寺の拝観料は、拝観場所などによって異なるため、以下表にてまとめます。

大人 高校生 中学生 小学生
御殿 500円 500円 300円 300円
霊宝館(期間限定) 500円 無料 無料 無料
茶室「遼廓亭・飛濤亭 1,000円(別途、御殿拝観料も必要)※5名様以上で7日前までに要予約
御室花まつり 特別入山料 500円 無料 無料 無料

参拝時間は9時~16時半で、12月~2月は16時に閉まります。事前に確認してから参拝しましょう。

 

仁和寺の交通アクセス

仁和寺への交通アクセスは、嵐電(らんでん)「御室仁和寺駅(おむろにんなじえき)」から徒歩約3分、JR「花園駅(はなぞのえき)」から徒歩約15分です。

 

仁和寺の駐車場情報

仁和寺には100台ほどとめられる有料駐車場があります。そのため、マイカー利用も便利です。

 

仁和寺の地図

仁和寺の住所は「〒616-8092 京都府京都市右京区御室大内33」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。

【公式サイト】世界遺産 真言宗御室派総本山 仁和寺

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まとめ

仁和寺は皇室とゆかりが深く、その格式と長い歴史を感じさせてくれるお寺です。境内は立派な伽藍が数多く並んでおり、その立派さに感動しながら参拝できます。また、桜のシーズンや名宝展では、より深く仁和寺の魅力を味わえます。御室88ヶ所霊場も含めて仁和寺を満喫(まんきつ)しましょう。