京都一周トレイル深草コースと周辺の寺社

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

京都一周トレイルをご存知ですか?京都一周トレイルは伏見桃山(ふしみももやま)から上桂(かみかつら)まで、京都市を囲む山道のコースです。全長約83.3キロあるコースのうち、今回は深草コースを周辺の寺社とともに紹介します。ぜひご覧ください。

京都一周トレイル深草コースの概要

深草コースの概要

京都一周トレイルは、京都市を囲む山々を登るコースで、トレイル初心者でも楽しめます。京都市の東、北、西を囲む山道およそ83.3キロのコースで、おおまかには以下5つのコースがあります(コースは5コースですが、計9回くらいに分割されると登りやすいです)。

深草コース 1回で登り切れます
東山コース 3分割がおすすめ
北山コース(東部) 2分割がおすすめ
北山コース(西部) 2分割がおすすめ
西山コース 1回で登り切れます

今回は京都一周トレイルの中から、深草コースを紹介し、途中にある寺社も案内いたします。

 

京阪桃山駅前から伏見稲荷まで

京都一周トレイル深草コースは、番外編のようなコースです。京阪電車(けいはんでんしゃ)「伏見桃山駅(ふしみももやまえき)」から伏見稲荷大社までのコースとなっています。

 

距離や標高

京都一周トレイル深草コースの距離は10キロ弱で、最大標高は182mです。京都一周トレイルの中でも最も初心者向けで、山登りというよりもウォーキングに近い感覚で楽しめます。

 

コースの特徴

京都一周トレイル深草コースの特徴は、半分ほど平地や住宅街を歩きます。「とにかく山登りがしたい」という人は、ガッカリするかも知れませんが、街歩きとトレイルの間と思って行くと、たいへん楽しめます。住宅街やお城、公園、山、竹林、神社など、進むにつれ色々な表情をするコースなので、歩いていて飽きないでしょう。

 

大手筋商店街入り口前からスタート

京都一周トレイルの深草コースの全容を紹介しますので、実際に登っているような感覚でごらんください。今回は京阪電車「伏見桃山駅(ふしみももやまえき)」から伏見稲荷に向かう順番で紹介しますが、逆から進んでも問題ありません。

 

案内板のF1から順番に歩く

大手筋商店街入り口付近

京都一周トレイルの深草コースは、京阪電車「伏見桃山駅(ふしみももやまえき)」下車すぐの、大手筋商店街(おおてすじしょうてんがい)入り口付近からスタートします。

この付近に案内板がありまして、F1という文字とともに地図が載っています。基本的に案内板のとおりに進めばゴールできますが、住宅街などでは迷ってしまうこともあるため、しっかり地図を読みながら進みましょう。今回はF35がゴールです。

案内板F1

 

では、いよいよスタートです。

深草コーススタート

 

御香宮神社の前を進む

京都一周トレイル深草コースをスタートすると、すぐに大きな鳥居(とりい)が見えてきます。

御香宮神社の鳥居

 

これは、御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)の鳥居で、神社の目の前がトレイルコースなのです。

御香宮神社

御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)は歴史ある神社で、名水の御香水(ごこうすい)が有名です。また、鳥羽伏見の戦いの舞台としても知られているほか、小堀遠州(こぼりえんしゅう)ゆかりの石庭や、伏見城から移築した表門など、見どころがたくさんある神社です。

御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)について詳しくは以下の記事をご覧ください。

【関連記事】御香宮神社は名水「御香水」が有名【京都の寺社100選】(伏見区)

 

案内板のF2~F6

御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)を過ぎると、案内板F2が建てられています。こんな風に、次の案内板を確認しながら進んでいきます。

案内板F2

 

案内板F2の前はこんな様子で、まだ街中ですね。

案内板F2の前の景色

 

続いてF3です。街中は迷いやすいためか、立て続けに案内板が出てきます。

案内板F3

 

JR奈良線の踏切を渡ります。

JR奈良線の踏切

 

ここはぐるっと回る道とショートカットする道が書かれているため、よく見て進みましょう。写メしておくと、分からなくなった時に戻る必要がありませんよ。

案内板F4

 

信号のある横断歩道を渡ります。

F4の後の信号

 

今回はショートカットの道を選びました。明治天皇(めいじてんのう)が眠られている桃山御陵(ももやまごりょう)に入ります。

桃山御陵へ

 

すると、左に曲がれる道がありますので、左折して進みます。

桃山御陵を左折

 

木々に囲まれた桃山御陵(ももやまごりょう)内を進んでいると、車通りのある道が出てきます。そこにF5の案内板が立てられています。

案内板F5

 

案内板F5を右折します。

案内板F5を右折

 

お城・公園・住宅街!これってトレイル?

F6まで進むと分かれ道となり、どちらに進んでも構いません。今回は伏見桃山城(ふしみももやまじょう)がよく見えるルート(直進)を選びました。

案内板F6

 

伏見桃山城が立派

案内板F6のところに伏見桃山城(ふしみももやまじょう)の入り口があります。

伏見桃山城入り口

 

左側に立派な大手門(おおてもん)が見えてきます。かつて伏見桃山城キャッスルランドという遊園地があった時には、チケット売り場として使われていました。

応天門

 

大手門をくぐると立派な天守閣(てんしゅかく)が現われます。遠くからでも見える伏見区のランドマークです。

伏見桃山城天守閣

伏見では現在の伏見桃山城を含め、4度もお城が造られました。最初は豊臣秀吉が1596年に完成させた「指月伏見城(しげつふしみじょう)」です。

場所は上記F2の交差点から南に300メートルほど下った東側です。残念ながら地震でつぶれてしまいました。豊臣秀吉は無事でしたが、お城では600名の犠牲者が出たようです。

翌年には約1キロほど離れた木幡山(こはたやま)に「木幡伏見城(こはたふしみじょう)」が建てられました。このお城で豊臣秀吉が亡くなり、城主は徳川家康に変わりました。現在の明治天皇陵(めいじてんのうりょう)は、「木幡伏見城(こはたふしみじょう)」の本丸跡です。

1600年(安土桃山時代)に起きた関ケ原の戦い(せきがはらのたたかい)の前哨戦(ぜんしょうせん)で、この場所は戦場となります。徳川家康の留守を預かって立てこもった鳥居元忠(とりいもとただ)ら1,800名は、13日間の攻防の末、反徳川軍に攻め落とされました。

攻め落とされた際に鳥居元忠や家臣たちは自害しました。この戦いによってたくさんの血がついた廊下の板を天井に張って、彼らの霊を弔って(とむらって)いるのが有名な血天井(ちてんじょう)です。京都では血天井で有名なお寺が3カ所あります。

【関連記事】源光庵は悟りの窓や血天井で有名【京都の寺社100選】(北区)

【関連記事】宝泉院は立ち去りがたいお庭が有名【京都の寺社100選】(左京区)

【関連記事】養源院は日本絵画や血天井が有名【京都の寺社100選】(東山区)

 

伏見城は燃えてしまったので、1602年(安土桃山時代)に徳川家康が同じ場所に造りました。そしてこの城で将軍になりました。それが3度めの伏見城で、同じく「木幡伏見城(こはたふしみじょう)」と呼ばれました。

1619年(江戸時代)に、1つの国に1つのお城しかあってはならないというルールによって取り壊され、現在の伏見城は1964年(昭和39年)に建てられました。

これが「伏見桃山城(ふしみももやまじょう)」で、コンクリート製の複製のお城です。かつて周囲にあった「伏見桃山城キャッスルランド」はたいへん人気のある遊園地でした。

 

案内板F7は天守閣(てんしゅかく)の下にあります。

案内板F7

 

案内板F8で、分かれ道が合流します。

案内板F8

 

その後、歩きやすいスロープを進みます。

北堀公園へのスロープ

 

スロープを下ると右側に、体育館(公園事務所)があります。

北堀公園体育館

 

案内板F9で分かるように、体育館(公園事務所)をぐるっと回ります。

案内板F9

 

伏見北堀公園を抜ける

テニスコートを横目に、伏見北堀公園(ふしみきたほりこうえん)を通り抜けます。

北堀公園のテニスコート

 

伏見城北堀公園は、伏見城のお堀(ほり)跡で、その名のとおり伏見城の北側に位置します。

北堀公園の中

 

このあたりのコースは、トレイルというよりウォーキングですよね。そのため、初めてトレイルする人でも安心のコースです。

北堀公園をすすむ

 

案内板F10で北堀公園は終盤です。

 

案内板F11で北堀公園が終了です。

案内板F11

 

住宅街に突入

北堀公園を抜けると住宅地に入っていくのですが、最初は車通りが多く、狭い道なので気を付けましょう。

北堀公園を後にして住宅地へ

 

案内板F12を右に曲がります。

案内板F12

 

案内板F12からの景色はこんな感じです。

案内板F12からの景色

 

案内板F13で斜め左の道に入ります。

案内板F13

 

完全に住宅街ですね。周辺の迷惑にならないよう静かに歩きましょう。

完全に住宅街です

 

案内板F14で左に曲がります。

案内板F14

 

引き続き住宅街ですが、ここからしばらく坂道です。

住宅街を登る

 

案内板F15を右に曲がります。

案内板F15

 

案内板F15の前には公園があります。トイレも備わっているので、ここで一旦休憩をおすすめします。

案内板F15の前にある公園

 

大岩山を登る!トレイルらしくなる

住宅街を抜けると、いよいよトレイルらしくなり、大岩山(おおいわやま)を登ります。

 

大岩山に突入

大岩山の展望を目指します。

 

こんな雰囲気の道です。

大岩山入り口

 

案内板のF16~F18

F16の案内板です。

案内板F16

 

案内板F16地点の様子です。

案内板F16の景色

 

案内板F17です。引き続きまっすぐ進みます。

案内板F17

 

案内板F17地点の様子です。上り坂になってきました。

案内板F17の前の道

 

開けた場所に出ると、ソーラーパネルが並んでいます。

ソーラーパネル

 

急な坂道を登ると、鉄塔が見えてきました。頂上までもうすぐです。

鉄塔

 

大岩山展望所からの景色は絶景

大岩山山頂に到着。京都市内の絶景を楽しめます。

大岩山山頂

 

大岩山山頂からは京都府南部と大阪方面の景色も見渡せます。ここでお昼ごはんのお弁当を食べると気持ちいいですよ。ただし、ハチが出る季節は要注意です。クマンバチがたくさんいますので。

大岩山から大阪の景色

 

ちなみに、大岩山山頂はF18です。

案内板F18

 

景色に対応した街の解説が書かれた案内板の横道から下山します。

山頂の案内板

 

案内板F19です。

案内板F19

 

大岩神社と堂本印象の鳥居

大岩山には大岩神社(おおいわじんじゃ)があります。

大岩神社の鳥居

 

大岩神社は難病の神さまとして信仰され、胸から上の病気、結核(けっかく)、心の病にご利益があるといわれています。残念ながら今ではたいへん廃(すた)れています。

大岩神社

 

大岩神社で有名なのが堂本印象(どうもといんしょう)という有名画家が寄付した鳥居です。独特ですね。

堂本印象の鳥居

 

ここからは山道を下ります。深草コースの中で、唯一トレイルらしい道です。

トレイルらしい道

 

案内板F20です。真っ直ぐ進んで下山します。

案内板F20

 

再び住宅街に突入

鳥居が見えてきました。鳥居を超えると交通量の多い道に出ます。

下山後の鳥居

 

案内板のF21~F23

鳥居を超えたところに案内板F21があります。

案内板F21

 

再び住宅街に突入します。案内板を見逃さないように気をつけましょう。

案内板F22

 

F23を右折します。

案内板F23

 

小川沿いの道を進みましょう。

案内板F23の道

 

天皇陵やお寺などが存在

すると左手に仁明天皇陵(にんみょうてんのうりょう)があります。仁明天皇は平安時代の天皇ですね(在位:833年〜850年)。

天皇陵

 

案内板F24です。

案内板F24

 

F24からは名神高速道下のトンネルが見え、その先にすぐF25があります。

名神高架下

 

案内板F25を左折します。

案内板F25

 

直進するとすぐに突き当たりとなります。

F25から直進

 

案内板F26を右折します。

案内板F26

 

御朱印が人気の嘉祥寺

直進して数分すると、左手側に「深草聖天(ふかくさしょうてん)」の案内が見えます。

深草聖天

 

嘉祥寺(かしょうじ)は851年(平安時代)からの歴史あるお寺で、仏教の守護神である大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)を祀(まつ)っています。このように趣(おもむき)のある道から入っていきます。

嘉祥寺入り口

実は嘉祥寺(かしょうじ)は、御朱印が人気のお寺です。季節ごとにオシャレな御朱印をいただけるため、全国から多くの御朱印ファンが集まるお寺です。

インスタグラムから御朱印の申し込みができますので、ぜひチェックしてみてください。

嘉祥寺の公式インスタグラム:kashojitemple

 

竹藪から伏見稲荷へ

この後は竹藪(たけやぶ)を抜けて伏見稲荷に近づいていきます。

 

案内板F27

嘉祥寺を過ぎると、案内板F27を右折します。

案内板F27

 

ここからは田畑の景色を楽しみながら進みます。

田畑の景色

 

しばらく歩くと6体のお地蔵さまに遭遇しました。

6体のお地蔵さま

 

案内板のF28~F34

案内板F28を左折します。

案内板F28

 

このような雰囲気の良い道を進みます。

案内板F28からの道

 

案内板F29を左折します。

案内板F29

 

少し下りですね。正面に京都市立京都工学院高等学校(きょうとしりつこうがくいんこうとうがっこう)が見えます。

案内板F29から下る

 

案内板F30でを右折します。

案内板F30

 

京都工学院高等学校を横目に歩きます。

F30から歩く

 

案内板F31です。

案内板F31

 

大きな道から細身に入ります。

案内板F31から細道へ

 

F32の案内板です。左折せず真っ直ぐ進みましょう。

案内板F32

 

こんな道を進みます。

案内板F32を直進

 

すると、竹林に入ります。有名な嵯峨野(さがの)の竹林に負けない美しい竹林です。

深草の竹林

 

案内板F33を直進します。

案内板F33

 

緩やかな坂を真っ直ぐ登ります。

案内板F33からの様子

 

坂を上り終えたら、案内板F34が見えてきます。

案内板F34

 

右に行くと稲荷山(いなりやま)山頂へ、左へ行くと伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)です。京都一周トレイルでは左に進みます。

案内板F34から左へ

 

あとは伏見稲荷まで真っすぐ

ここまでくればいよいよ大詰め。あとは真っ直ぐ進むだけです。

F34から直進する道

 

竹林を左に見ながら歩きます。

竹林を見ながら歩く

 

伏見稲荷に近づくと、お塚(おつか)〈個人的な小さなお社(おやしろ)のこと〉があります。

深草トレイルに現れるお塚

 

そのまま、雰囲気の良い道のりを進みます。

伏見稲荷へもう少し

 

伏見神宝神社(ふしみかんだからじんじゃ)が右手に現れます。

伏見神宝神社

伏見神宝神社(ふしみかんだからじんじゃ)は平安時代に建てられ、昭和に再建された神社で、地元の人たちからは「しんぽうさん」と呼ばれて親しまれています。

国が繁栄(はんえい)することや、一家が無事であること、災いを避けられるなど、さまざまなご利益があります。

 

案内板のF35で深草コース終了

伏見神宝神社(ふしみかんだからじんじゃ)を超え、道のりを下ると伏見稲荷(ふしみいなり)の鳥居(とりい)が見えてきます。

伏見稲荷の鳥居が見える

 

この鳥居は、伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)から登る稲荷山(いなりやま)登山道の鳥居で、合流地点がF35で、京都一周トレイル深草コースのゴール地点です。

そして、別途解説する京都一周トレイル東山コースの一部でもあります。

案内板F35

 

ゴール地点からは、有名な千本鳥居(せんぼんどりい)とは目と鼻の先です。ぜひ千本鳥居を通って帰りましょう。

深草コースからの千本鳥居

伏見稲荷大社は全国に30,000社あるお稲荷さんの総本宮で、境内(けいだい)だけでなく背後の山全体に神さまが宿っています。伏見稲荷について詳しくは以下関連記事を御覧ください。

以下はゴールである伏見稲荷周辺地図です。参考にしてください。

【関連記事】伏見稲荷大社は全体に神様が宿る【京都の寺社100選】(伏見区)

【カテゴリー】ほかの京都一周トレイルコースもお読みになりたい場合は、京都一周トレイルにある人気の寺社をご覧ください。

 

まとめ

京都一周トレイルは伏見桃山(ふしみももやま)から上桂(かみかつら)まで、京都市を囲む山道のコースです。全長約83.3キロあるコースのうち、今回紹介した深草コースは、伏見桃山(ふしみももやま)から伏見稲荷(ふしみいなり)までの10キロ弱のコースです。

山道だけでなく、お城や公園、住宅街も歩く初心者向けですので、これから京都トレイルに挑戦する人は、まず深草コースから始めてください。