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化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)をご存知ですか?化野念仏寺はかつての風葬の地(ふうそうのち)にあり、約1,200年の歴史があります。この記事で分かりやすく解説しますので、ぜひ参拝前の参考としてください。
化野念仏寺の歴史や見どころをご紹介
化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)は京都市右京区の嵯峨鳥居本(さがとりいもと)という地域にあるお寺で、約1,200年の歴史があります。そんな化野念仏寺について詳しく解説いたします。
化野念仏寺の歴史
かつて京都には亡くなった人のご遺体を運び、野ざらしにする「風葬の地(ふうそうのち)」が3箇所ありました。そのうちの1つがこの化野(あだしの)です。
「あだし」とは「はかない」とか「むなしい」という意味で、「化」の文字は「生」が化して「死」となって、この世に再び生まれ化ることや、極楽浄土(ごくらくじょうど)に行き来する願いなどが意図されています。
約1,200年前に空海(くうかい)というお坊さんが五智山如来寺(ごちざんにょらいじ)を開き、そのあと法然(ほうねん)というお坊さんが常に念仏(ねんぶつ)を唱えるお寺としました。
現在は華西山東漸院念仏寺(かさいざんとうぜんいんねんぶつじ)という名前で、浄土宗(じょうどしゅう)という宗派に属しています。
化野念仏寺の見どころ
化野念仏寺の見どころについて、いくつか紹介いたします。参拝時の参考としてください。
西院の河原
化野念仏寺にある「西院の河原(さいのかわら)」には、約8,000体の石仏や石塔(せきとう)が並んでおり、この一帯に葬られた人たちのお墓となっています。
何百年という歳月が流れ、供養(くよう)する親族などがいない「無縁仏(むえんぼとけ)」となって荒れてしまっていたのですが、明治時代の中頃に地元の人達の協力により、ちゃんと安置されるようになりました。
死んだ子どもが行くといわれる三途の川(さんずのかわ)の河原、「賽の河原(さいのかわら)」に似せて「西院の河原(さいのかわら)」と名付けられました。
本尊の阿弥陀如来像
化野念仏寺の本尊(ほんぞん)は阿弥陀如来像(あみだにょらいぞう)です。きめ細やかな雰囲気の阿弥陀如来像は湛慶(たんけい)という仏師が作ったと伝わっていますが、実際の作者は不明です。
境内奥の竹林
化野念仏寺の境内(けいだい)奥には、美しい竹林があります。京都は嵯峨野(さがの)の竹林が有名ですが、美しさだけならそれに負けない竹林です。化野念仏寺の竹林は、観光ポスターやCMなどにも使われています。
化野念仏寺のお役立ち情報
化野念仏寺のお役立ち情報として以下内容を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 化野念仏寺は桜や紅葉の名所
- 化野念仏寺が怖いという人の理由
- 西院の河原内は撮影禁止
- 化野念仏寺の御朱印
- 千灯供養は有名な行事
化野念仏寺は桜や紅葉の名所
化野念仏寺は桜や紅葉の隠れた名所です。桜は、染井吉野(そめいよしの)や山桜(やまざくら)、紅枝垂桜(べにしだれざくら)など、約60本の桜があり、特に紅枝垂桜がキレイです。
紅葉は入り口から境内さまざまなところにあり、見ごろになると地面に落ちた「散り紅葉(ちりもみじ)」を含め、幻想的な雰囲気となります。
化野念仏寺が怖いという人の理由
化野念仏寺は怖いという人もいらっしゃいます。その理由は、やはりこの地がもともと風葬の地だったからでしょう。
また、近くに日本有数の心霊スポットといわれる「清滝トンネル(きよたきとんねる)」もあり、恐怖心に拍車(はくしゃ)をかけているのかも知れません。
ただし、今の化野念仏寺周辺は、重要伝統的建造物群保存地区(じゅうようでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく)に認定されており、我が国にとって価値が高いところとみなされているほか、化野念仏寺自体も人気観光スポットですので、怖がる必要はないかと思います。
西院の河原内は撮影禁止
先ほど紹介した「西院の河原(さいのかわら)」では、立ち並ぶ石仏や石塔に圧倒されるでしょう。ただし、1つだけ注意点があります。それは西院の河原内は撮影禁止であることです。写真を撮りたい場合は外側から行いましょう。
化野念仏寺の御朱印
化野念仏寺の御朱印は、「無縁仏の浄土」と書かれた通常の御朱印1種類です。ただし、行事に合わせて限定御朱印をいただける場合もあります。
オリジナル御朱印帳も取り扱われており、新作と旧作を入れ替える形で、だいたい4種類ほど扱われています。
千灯供養は有名な行事
化野念仏寺では、毎年8月下旬に千灯供養(せんとうくよう)が行われます。千灯供養は、西院の河原にまつられている数千体の無縁仏にろうそくを灯して、供養する行事です。参拝者によって点火され、幻想的な雰囲気となります。
【関連記事】京都寺社の年中行事
化野念仏寺の参拝情報
化野念仏寺の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。
- 化野念仏寺の拝観料や参拝時間
- 化野念仏寺の交通アクセス
- 化野念仏寺の駐車場情報
- 化野念仏寺の地図
化野念仏寺の拝観料や参拝時間
化野念仏寺の拝観料は、大人が500円、中高生が400円、保護者同伴の小学生以下が無料です。
参拝時間は9時~16時半(受付終了)で、受付終了から最大30分後に閉門となります。ただし、1月、2月、12月は15時半受付終了なので注意が必要です。
化野念仏寺の交通アクセス
化野念仏寺への交通アクセスは、京都バス「鳥居本(とりいもと)」バス停から徒歩約2分です。電車を利用する場合はJR「嵯峨嵐山駅」から徒歩25分ほどです。タクシーだと10分ほどですので、駅からタクシーの利用が便利です。
化野念仏寺の駐車場情報
化野念仏寺周辺には、民間の駐車場がありますが、観光シーズンは車通りも人通りも多い地域なので、なるべく公共交通機関を利用しましょう。
化野念仏寺の地図
化野念仏寺の住所は「〒616-8436 京都市右京区嵯峨鳥居本化野町17」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。
【外部リンク】華西山東漸院念仏寺|あだしの念仏寺
まとめ
化野念仏寺は、かつての風葬の地にあり、多くの石仏や石塔がならんでいます。その姿は圧巻で、多くの参拝者を驚かせています。また、桜や紅葉の名所であるほか、美しい竹林も有名で、人気観光スポットの1つとなっています。怖いというイメージもあるようですが、ぜひ訪れて欲しいお寺です。
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