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京都の人が「祇園さん」と呼ぶ神社がどこか分かりますか?京都のメインストリートである四条通(しじょうどおり)のドンツキ(突き当りのこと)にあるのが祇園さん、つまり八坂神社(やさかじんじゃ)のことです。この記事では八坂神社について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
八坂神社の歴史や見どころをご紹介
八坂神社(やさかじんじゃ)は、四条通(しじょうどおり)のドンツキ(突き当りのこと)にあり、朱色(しゅいろ)の門が存在感を放っている神社です。
京都人が親しみを込めて「祇園さん(ぎおんさん)」と呼ぶ八坂神社は、日本三大祭の1つとして有名な祇園祭(ぎおんまつり)を行う神社です。そんな八坂神社について以下内容から見ていきましょう。
- 八坂神社の歴史
- 八坂神社の見どころ
- 八坂神社の神様やご利益
八坂神社の歴史
八坂神社は、感神院(かんしんいん)とか祇園社(ぎおんしゃ)と名乗っていましたが、1868年に八坂神社と名前を変えました。1868年ということは江戸時代最後の年です。
八坂神社の始まりについてはさまざまな説があるのですが、1つの説としては656年(飛鳥時代)に遡ります。今の朝鮮半島である高麗(こうらい)からやってきた伊利之(いりし)という国のお使いが、「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」という神様を京都にまつったのが始まりと言われています。
「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」は新羅(しらぎ)国の牛頭山(ごずさん)にまつられていたのですが、伊利之(いりし)が現在の京都八坂神社付近にまつったとのことです。
ほかには、876年(平安時代)に奈良の円如(えんにょ)というお坊さんが建て、お堂に仏像を安置したあと、神様が東山のふもとに現れたことが始まるという説もあります。
八坂神社は、全国の八坂神社や素戔嗚尊(すさのをのみこと)をまつる、約2,300の神社の総本社(そうほんしゃ)です。
八坂神社の見どころ
八坂神社は見どころたっぷりの神社です。四条通のドンツキ(突き当り)にある西楼門(にしろうもん)は立派で、祇園エリアの象徴的存在となっています。
八坂神社の中に入ると、神様をまつるための建物である本殿(ほんでん)だけでなく、さまざまなお社に多くの神様がまつられています。
疫(えき)神社
西楼門(にしろうもん)をくぐると、正面に疫(えき)神社があります。疫(えき)神社は病気よけのお社で、蘇民将来(そみんしょうらい)をまつっています。
蘇民将来(そみんしょうらい)は素戔嗚尊(すさのをのみこと)から病気除けの茅(ち)の輪をもらったという伝説があります。
素戔嗚尊(すさのをのみこと)が一夜の宿を依頼した時、裕福だった巨旦将来(こたんしょうらい)は断りましたが、貧しかった蘇民将来(そみんしょうらい)は家の中に招き、心ばかりのおもてなしをしたのです。
素戔嗚尊(すさのをのみこと)は病気除けの茅(ち)の輪を授け、蘇民将来(そみんしょうらい)にご縁があるものは病気にかからなくなったのです。
それが「蘇民将来之子孫也(そみんしょうらいのしそんなり)」と書かれた祇園祭の粽(ちまき)の始まりで、自宅入り口の外にかけておくと疫病よけとなるのです。
本殿(ほんでん)
疫神社に向かって右へ進むと、道なりに左に曲がることになり、本殿(ほんでん)と舞殿(まいでん)という建物があらわれます。
八坂神社の本殿は重要文化財で、本殿(ほんでん)と拝殿(はいでん)の2つの建物を1つの屋根で覆う「祇園造(ぎおんづくり)」という建築様式です。現在の本殿は1654年(江戸時代)4代将軍の徳川家綱が再建したものです。
美御前社(うつくしごぜんしゃ)
本殿の周りには20近くのお社があり、その1つが「美御前社(うつくしごぜんしゃ)」です。美御前社には多岐理毘売命(たぎりびめのみこと)、多岐津比売命(たぎつひめのみこと)、市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)という美の女神がまつられており、美容のご利益があるとされています。
そのため女性に人気のスポットとなっています。参拝方法は、美御前社に湧いている「美容水」を数滴肌に付け、美容祈願や心の美を願います。八坂神社に行くと、美御前社の前で美容水を肌に浸ける女性を多く見かけます。
八坂神社の神様やご利益
八坂神社の本殿には素戔嗚尊(すさのおのみこと)と櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、八柱御子神(やはしらのみこがみ)がまつられており、疫病除け厄除け(やくよけ)のご利益があります。
また、先ほども紹介したように、本殿の周りにはたくさんのお社があり、それぞれに神様がいらっしゃるため、神様ごとにさまざまなご利益があります。
《ご利益の一例》 | |
大国主社(おおくにぬししゃ) | 縁結び |
悪王子神社(あくおおじじんじゃ) | 心願成就 |
刃物神社(はものじんじゃ) | 開運 |
八坂神社のお役立ち情報
八坂神社についてのお役立ち情報を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 八坂神社の初詣
- 八坂神社の御朱印
- 八坂神社の年中行事
八坂神社の初詣
八坂神社は初詣の参拝者が多く、三が日合計で約100万人訪れると言われています。大晦日の午後7時から行われる「をけら詣り」は、火縄をくるくると回しながら持ち帰り、神棚(かみだな)の明かりにつけたり、お雑煮を炊く火種に使うなどして新年を祝います。
元日の朝5時には「白朮(おけら)祭」が行われ、病気や災難を除いて幸福を祈ります。1月3日には「能(のう)」や「かるた始め式」などを含め、新年早々さまざまな行事が行われます。
八坂神社の御朱印
八坂神社の御朱印は社務所にて受け付けています。タイミングによっては長蛇の列ができている場合がありますので、時間にゆとりがある時に行きましょう。
八坂神社の御朱印は種類が豊富です。通常版の御朱印のほか、限定版の御朱印、スサノヲ巡りの御朱印、京都五社めぐりの御朱印などがあります。
スサノヲ巡りの御朱印は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)をまつっている神社の御朱印集めのための朱印帳(しゅいんちょう)です。
京都五社めぐりは上賀茂神社(かみがもじんじゃ)・松尾大社(まつおたいしゃ)・平安神宮(へいあんじんぐう)・八坂神社(やさかじんじゃ)・城南宮(じょうなんぐう)の5つの神社を巡る御朱印です。
種類が多いため、以下一覧にて紹介します。
通常版 | |
八坂神社朱印 | 500円(手書き)、300円(台紙) |
悪王子社朱印 | 300円 |
疫神社朱印 | 300円 |
蛭子社朱印 | 300円 |
大神宮社朱印 | 300円 |
美御前社朱印 | 300円 |
大国主社朱印 | 300円 |
玉光稲荷社朱印 | 300円 |
刃物神社朱印 | 300円 |
又旅社朱印 | 300円 |
冠者殿社朱印 | 300円 |
限定朱印 | |
青龍朱印(八坂神社のみ) | 500円 |
御霊会朱印(7月1日~7月31日のみ) | 500円 |
恵方朱印(12月13日~2月3日のみ) | 500円 |
三社詣 朱印色紙(1月9日・10日のみ) | 無料 |
スサノヲ巡り | |
素戔嗚尊朱印帳 | 1,000円 |
素戔嗚尊 参拝の栞一 | 200円 |
素戔嗚尊 参拝の栞二 | 200円 |
京都五社めぐり | |
色紙(八坂神社朱印押印済) | 1,000円 |
御朱印のみ | 300円 |
八坂神社の年中行事
八坂神社は先ほど紹介したお正月の行事を始め、1月から12月まで行事のない月はなく、1年間を通してさまざまな行事が行われます。中でも有名な行事が7月に行われる祇園祭で、日本三大祭の1つにも、京都三大祭の1つにも数えられるお祭りです。
869年(平安時代)に京都をはじめ、日本全国に疫病が流行しました。そのとき、平安京の大きな庭園だった神泉苑(しんせんえん)に66本の鉾(ほこ)を立てて祇園の神様をまつり、神輿(みこし)を送って疫病が収まるのを祈りました。
これが祇園祭の始まりと言われています。66本の鉾を建てたのは、当時の国の数が66だったからです。
現在、祇園祭は7月1日に始まり、7月31日に終わるまで、1か月もの長い間さまざまな行事が行われる大きなお祭りです。
【関連記事】京都寺社の年中行事
八坂神社の交通アクセス・拝観案内
八坂神社の交通アクセス・拝観案内情報を紹介します。参拝に行かれる際の参考としてください。
- 八坂神社の参拝時間
- 八坂神社の交通アクセス
- 八坂神社の地図
八坂神社の参拝時間
八坂神社は一日中参拝が可能です。祈祷(きとう)をする際には午前9時~午後4時が受付時間となっているので知っておきましょう。
ただし、行事が行われる場合の祈祷はできませんので、あらかじめ「075-561-6155」に問い合わせることをおすすめします。
八坂神社の交通アクセス
八坂神社は、京阪電鉄「祇園四条駅」から徒歩で約5分です。地下にある駅から地上に上がると、四条通の突き当りに見えていますので、迷うことはないでしょう。
京都駅からは車で15分ほどの距離ですが、四条通はとても混雑しますので、電車で行ったほうが良いでしょう。
八坂神社の地図
八坂神社の住所は、「〒605-0073 京都市東山区祇園町北側625番地」です。具体的な場所は以下の地図をご覧ください。
【外部リンク】八坂神社
まとめ
八坂神社は由緒(ゆいしょ)ある神社で、日本三大祭の1つに数えられる祇園祭は八坂神社のお祭りです。八坂神社の中には数々のお社があり、美御前社(うつくしごぜんしゃ)など個性的な神社もあります。特に初詣の参拝者が多く、京都を代表する神社として知られています。
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