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御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)をご存知でしょうか?通称で御香宮(ごこうぐう)として親しまれている御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)は、御香水(ごこうすい)という名水が有名です。この記事で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
御香宮神社の歴史や見どころをご紹介
御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)は御香宮神社(ごこうぐうじんじゃ)とも読み、通称で御香宮(ごこうぐう)と呼ばれて親しまれています。
名水の御香水(ごこうすい)や、鳥羽伏見の戦いの舞台として有名な御香宮神社について、まずは歴史や見どころから紹介いたします。
御香宮神社の歴史
862年(平安時代)、この地に泉が湧き出して飲めばどんな病気も治る奇跡が起き、清和天皇(せいわてんのう)<在位:858年(平安時代)~876年(平安時代)>から「御香宮」の名前をいただいたといわれています。
御香宮神社のなりたちの歴史には他にも説があるようですが、いずれにせよ長い歴史のある神社です。
豊臣秀吉が伏見城(ふしみじょう)を建てる際には、大亀谷(おおかめだに)という場所に移しましたが、1605年(江戸時代)に徳川家康が元の場所に戻しました。残っている多くの社殿(しゃでん)は徳川家康によって寄付されたものです。
御香宮神社の見どころ
御香宮神社の見どころについて、いくつかピックアップして紹介します。
重要文化財の表門
御香宮神社の入り口に建っている表門(おもてもん)は、徳川頼房(とくがわ よりふさ)が伏見城の大手門(おおてもん)をもらって寄付しました。徳川頼房とは水戸光圀(みとみつくに)<水戸黄門>のお父さんです。
御香宮神社の表門は堂々とした立派な門で、蟇股(かえるまた)という重さを分散するためのパーツは必見です。
このパーツには中国の親孝行の物語が彫られおり、向かって右から楊香(ようこう)、敦巨(かっきょ)、唐夫人(とうふじん)、孟宗(もうそう)の物語の順に並んでいます。それぞれの物語は以下のとおりです。
表門に彫られている物語 | |
楊香(ようこう) | 楊香という名前の娘が、激しいトラから父を救った。 |
敦巨(かっきょ) | わが子を埋めてでも母を養う親孝行の話し。子どもを埋めようとしたところ、黄金の釜が出て、子どもを殺さずに母親孝行ができた。 |
唐夫人(とうふじん) | 唐夫人は(夫の母)に歯がなかったため、自分の乳を飲ませ、亡くなるまでお世話をした。 |
孟宗(もうそう) | 病弱の母が筍(たけのこ)を食べたいというので、雪の中を歩いていると、季節外れにもかかわらず筍(たけのこ)が出てきた。 |
御香宮神社の表門は重要文化財(じゅうようぶんかざい)に指定されています。
伏見の七名水の一つである御香水
御香宮神社には有名な「御香水(ごこうすい)」があり、「石井(いわい)の御香水(ごこうすい)」と呼ばれ、伏見の七名水の1つに数えられます。
明治以降、涸(か)れていたのを昭和57年に復元し、昭和60年には「名水百選」に認定されました。今では京都を代表する名水の1つです。
小堀遠州ゆかりの石庭
御香宮には小堀遠州(こぼりえんしゅう)という作庭家(大名や茶人、建築家などでもある)ゆかりのお庭があります。
小堀遠州(こぼりえんしゅう)は伏見奉行所(ふしみぶぎょうしょ)の新築を任されました。伏見奉行所で徳川3代将軍である徳川家光(とくがわいえみつ)を迎えた時、家光は立派な庭園に関心し、小堀遠州は大名へと出世しました。
つまり、小堀遠州(こぼりえんしゅう)が出世したきっかけとなった庭園です。その庭園の石を移して、中根金作(なかねきんさく)という昭和の天才作庭家により作られたのが御香宮神社の庭園です。
ちなみに、中根金作(なかねきんさく)氏は城南宮(じょうなんぐう)の神苑(しんえん)を作庭したことでも知られています。
【関連記事】城南宮は方除けの大社として有名【京都の寺社100選】(伏見区)
御香宮神社のお役立ち情報
御香宮神社のお役立ち情報として以下内容を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 御香宮神社は鳥羽伏見の戦いの舞台
- 御香宮神社のご利益
- 御香宮神社の御朱印
- 御香宮神社の年中行事
御香宮神社は鳥羽伏見の戦いの舞台
御香宮神社は幕末に起こった「鳥羽伏見の戦い(とばふしみのたたかい)」の舞台となりました。江戸幕府を倒そうとする「討幕派(とうばくは)」と、幕府の軍が対決したのです。
会津藩(あいずはん)や新選組(しんせんぐみ)の兵を含む幕府軍は伏見奉行所に、薩摩藩(さつまはん)や長州藩(ちょうしゅうはん)を中心とする討幕派は御香宮神社に陣取りました。
激しい戦いののち、伏見奉行所は焼け落ち、幕府軍は伏見の街から撤退することとなりました。
御香宮神社のご利益
御香宮神社は安産や子育てのご利益で知られています。御香宮神社の神さまの1柱(神さまの単位は柱〈はしら〉という)である神功皇后(じんぐうこうごう)は、お腹に赤ちゃんがいながら朝鮮半島に出兵し、勝利をおさめました。
帰国後に男の子を出産したので、安産や子育てのご利益があるといわれています。ちなみに神功皇后(じんぐうこうごう)が実在したかは定かではありません。
御香宮神社の御朱印
御香宮神社では、以下御朱印をいただけます。
御香宮の御朱印 |
季節ごとに変わる御朱印 |
桃山天満宮の御朱印 |
ほかにも、限定御朱印をいただける場合もあります。また、オリジナル御朱印帳も用意されており、御香水(ごこうすい)をイメージしたような涼しげな御朱印帳となっています。
御香宮神社の年中行事
御香宮神社では年間をとおしてさまざまな行事が行われます。中でも「御香宮神幸祭(ごこうのみやしんこうさい)」は有名です。
10月上旬(年によって変更有り)に行われ、9日間にわたる大きなお祭りです。初日と8日目の花傘祭(はながさまつり)では、花で飾られた大小さまざまな花傘が登場します。
室町時代頃の伝統を感じられる行事となっています。
【関連記事】京都寺社の年中行事
御香宮神社の参拝情報
御香宮神社の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。
- 御香宮神社の拝観料や参拝時間
- 御香宮神社の交通アクセス
- 御香宮神社の駐車場情報
- 御香宮神社の地図
御香宮神社の拝観料や参拝時間
御香宮神社は境内(けいだい)自由散策(無料)で、石庭は有料です。石庭拝観料は大人200円、学生150円で、9時~16時に拝観可能です。
御香宮神社の交通アクセス
御香宮神社への交通アクセスは、近鉄「桃山御陵前駅(ももやまごりょうまええき)」から徒歩約2分、京阪電車「伏見桃山駅(ふしみももやまえき)」から徒歩約4分、JR「桃山駅(ももやまえき)」から徒歩約5分です。
また、市バス「御香宮前(ごこうのみやまえ)」バス停から徒歩約2分のアクセスです。
御香宮神社の駐車場情報
御香宮神社には100台ほどとめられる駐車場があり、20分までは無料、それ以上は有料です。駐車場があるのでマイカーでの参拝も便利です。
御香宮神社の地図
御香宮神社の住所は「京都市伏見区御香宮門前町174」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。
【外部リンク】御香宮神社
まとめ
御香宮神社は歴史ある神社で、名水の御香水が有名です。また、鳥羽伏見の戦いの舞台としても知られているほか、小堀遠州ゆかりの石庭や、伏見城から移築した表門など、見どころがたくさんある神社です。駅からのアクセスも良いので、ぜひ参拝しましょう。
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