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建仁寺の絵画や庭園は見事!【京都の寺社100選】(東山区)

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建仁寺(けんにんじ)という京都のお寺をご存知でしょうか?建仁寺は臨済宗(りんざいしゅう)という宗派のお寺で、風神と雷神の屏風(びょうぶ)や、お堂の天井に描かれている龍の絵が有名です。この記事では建仁寺を詳しく解説しますので、ぜひ参拝時の参考にしてください。

建仁寺の絵画や庭園は見事!歴史や見どころをご紹介

建仁寺の門

観光客のAさん
観光客のAさん
建仁寺って風神雷神が有名ですよね。どんなお寺ですか

はい、風神雷神図屏風(ふうじんらいじんずびょうぶ)が有名です。建仁寺の歴史や見どころについて紹介しますね。
お坊さん
お坊さん

 

建仁寺は臨済宗(りんざいしゅう)という宗派の禅寺(ぜんでら)です。臨済宗は京都五山(きょうとござん)というお寺の格付け、カンタンにいうとランキングがあります。

そのランキングによると建仁寺は京都五山第3位のお寺です。つまり、格式の高いお寺ということなんですよ。

京都五山(※1386年時点)
別格上位南禅寺(なんぜんじ)
1位天龍寺(てんりゅうじ)
2位相国寺(しょうこくじ)
3位建仁寺(けんにんじ)
4位東福寺(とうふくじ)
5位万寿寺(まんじゅじ)

※本来は足利氏の政治的な事情による格付け

また、禅寺の特徴を「面(づら)」と表現するのですが、建仁寺は文学や芸術に優れたお坊さんが多かったことから「建仁寺の学問面(がくもんづら)」と呼ばれました。

「〇〇面(づら)」
南禅寺の武家面(ぶけづら)武家の信者が多くて繁栄した
相国寺(しょうこくじ)の声明面(しょうみょうづら)お経などが美しい
建仁寺の学問面(がくもんづら)詩や文芸などが得意なお坊さんを輩出
東福寺(とうふくじ)の伽藍面(がらんづら)お寺の建物が立派。25の塔頭(たっちゅう)を有する
大徳寺の茶面(ちゃづら)茶の湯文化と縁が深い
妙心寺(みょうしんじ)の算盤面(そろばんづら)組織運営が得意

こんな見方をするのも京都寺社巡りの楽しいところです。では、建仁寺の歴史や見どころについて紹介します。

 

建仁寺の歴史

建仁寺は1202年に、鎌倉幕府の2代将軍である源頼家(みなもとのよりいえ)が敷地を寄付し、栄西(えいさい)というお坊さんが建てたお寺です。

初代将軍は言わずと知れた源頼朝(みなもとのよりとも)ですから、その次の将軍の時代ということですね。そして、1202年は建仁2年ということで、元号である「建仁」をお寺の名前にしたのです。だから建仁寺なのですね。

建仁寺は中国の百丈山(ひゃくじょうざん)という山をモデルに建てられました。百丈山は中国の江西省(こうせいしょう)というところにあり、最初の独立した禅寺が建てられたところです。

 

鎌倉時代の建仁寺

建仁寺が建てられたばかりの頃は、天台宗(てんだいしゅう)、密教(みっきょう)、禅(ぜん)の三つの内容を併せて学べるお寺でした。

しかし、火災などでお寺が荒れてしまいました。1258年に東福寺を建てた円爾弁円(えんにべんえん)というお坊さんが建仁寺に入り、お寺を復興させ、そして禅(ぜん)が盛んとなりました。

1259年に、当時の中国である宋(そう)のお坊さん「蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)」が建仁寺に入ってから、作法や規則が厳しく行われて純粋な禅の道場となりました。

 

室町時代から明治時代の建仁寺

室町時代にまた廃れてしまいましたが、戦国時代に安国寺恵瓊(あんこくじえけい)というお坊さんが復興し、江戸時代にも徳川幕府によって保護され発展が進みました。

安国寺恵瓊(あんこくじえけい)は戦国時代に毛利家に仕え、豊臣秀吉と和睦(わぼく)交渉したことで有名です。

明治時代になると、臨済宗建仁寺派として独立し、大本山(だいほんざん)となりました。しかし、明治時代には廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)という運動がありました。

廃仏毀釈とは、お寺や仏像を壊して日本古来の神道(しんとう)を推し進めるという運動です。結果的にお寺の敷地が半分ほどに縮小されて、現在の姿となっています。それでも、立派なお堂が立ち並び、参拝する人を魅了しているお寺です。

 

建仁寺の見どころは龍がいる法堂

双龍図(そうりゅうず)
双龍図(そうりゅうず)

建仁寺の見どころは、龍がいる法堂(はっとう)です。建仁寺の法堂の天井にはダイナミックな龍が描かれています。

龍が2頭描かれているこの天井画は「双龍図(そうりゅうず)」と名付けられており、建仁寺が建てられてから800年を記念して、小泉順作(こいずみじゅんさく)という日本画家が描きました。108畳の大きなスペースで存在感を放つ法堂の龍は、2年かけて取り組まれた大作です。

 

風神と雷神の屏風(びょうぶ)も有名

風神雷神図(ふうじんらいじんず)
風神雷神図(ふうじんらいじんず)屏風

建仁寺は、「風神雷神図(ふうじんらいじんず)」という屏風(びょうぶ)も有名です。江戸時代に活躍した俵屋宗達(たわらやそうたつ)という画家が描いたもので、国宝に指定されています。

ただし、ホンモノは京都国立博物館に預けており、建仁寺に展示されている屏風はレプリカです。レプリカとはいえ、金色に輝く屏風の中で存在感を放つ風神と雷神の絵は見事です。

 

襖絵や庭園も見事

建仁寺のお堂の中には美しい襖絵(ふすまえ)がいくつも存在します。色鮮やかな襖絵や、落ち着いた雰囲気の襖絵など、参拝者を感動させる襖絵が見れます。

特に海北友松(かいほうゆうしょう)作の雲龍図(うんりゅうず)は迫力のある襖絵でとても有名です。

雲龍図(うんりゅうず)
雲龍図(うんりゅうず)

 

また、建仁寺は庭園も美しく、眺めていると時間が経つのを忘れさせてくれます。先ほど紹介した安国寺恵瓊(あんこくじえけい)が、安国寺というお寺(現在の広島県)から移築した方丈(ほうじょう)には、「大雄苑(だいおうえん)」というダイナミックな枯山水庭園(かれさんすいていえん)があります。

大雄苑(だいおうえん)
大雄苑(だいおうえん)

また、お堂の中にある「〇△□乃庭(まるさんかくしかくのにわ)」は、〇が水、△が火、□が地を表す個性的な庭園です。ほかにもお堂に囲まれた中庭など、見どころがたくさんあるお寺です。

 

建仁寺のお役立ち情報

観光客のAさん
観光客のAさん
観光の際に役立つ情報はありますか?

紅葉や年中行事、御朱印について紹介します。
お坊さん
お坊さん

建仁寺に関する知っておきたいお役立ち情報を紹介します。ぜひ以下の内容を把握しておきましょう。

  • 建仁寺は隠れた紅葉の名所
  • イベントや年中行事
  • 建仁寺の御朱印

 

建仁寺は隠れた紅葉の名所

建仁寺は隠れた紅葉の名所として知られています。秋の紅葉が美しいお寺ということは、春に新緑が美しいお寺ということでもあります。

紅葉や新緑散策する場合の候補地に入れておきましょう。建仁寺の紅葉は遅めであるため、紅葉目的で京都に来る観光客を回避しやすいでしょう。

 

イベントや年中行事

建仁寺では3月15日にお釈迦様が亡くなられたことに対する法要として「涅槃会(ねはんえ)」が行われたり、4月8日にお釈迦様の誕生日の法要である「仏誕生会(ぶつたんじょうえ)」が行われます。仏誕生会は通称「花まつり」と呼ばれています。

また、4月20日には栄西の誕生をお祝いする開山降誕会(かいざんごうたんえ)という法要が行われ、四頭茶会(つがしらのちゃかい)というお茶会が開かれます。

さらに、6月5日に開山忌(かいざんき)という法会(ほうえ)が行われます。法会とは仏法を説くためや供養するための、お坊さんや信者さんの集まりのことです。ほかにも年間通してさまざまな法要が行われます。

【関連記事】京都寺社の年中行事

 

建仁寺の御朱印

建仁寺の御朱印

建仁寺の御朱印は本坊(ほんぼう)で受付しています。本坊とはお寺の事務をする建物です。拝観の受付も本坊で行っていますので、特に迷うことはないでしょう。

建仁寺のオリジナル御朱印帳は、風神雷神図をモチーフとしたものや、雲龍図をモチーフとちたものがあり、どちらもカッコいい御朱印帳であるため人気です。

建仁寺のオリジナル御朱印帳
建仁寺のオリジナル御朱印帳

また、小坊主のユルキャラである「こぼんさん」がデザインされた、シンプルな御朱印帳もあります。いずれも1,400円で、ネット通販などは行っていませんので、現地で購入する必要があります。御朱印を書いてもらうには、志納(気持ちで支払うこと)として300円が必要です。

 

建仁寺の交通アクセス・拝観案内

観光客のAさん
観光客のAさん
建仁寺にはどうやって行けば良いのでしょうか?

交通アクセスなど、参拝情報をお知らせします。
お坊さん
お坊さん

建仁寺への交通アクセスや拝観について案内します。参拝の際の参考にしてください。

  • 建仁寺への行き方
  • 建仁寺の拝観案内
  • 建仁寺の地図

 

建仁寺への行き方

建仁寺は京阪電鉄「祇園四条駅」から徒歩およそ7分です。阪急電車「河原町駅」からも徒歩10分と近いので、便利な場所に存在します。車の場合はJR京都駅より約10分で、駐車料金は30分250円となっています。

 

建仁寺の拝観案内

建仁寺の拝観料は一般が600円、中高生が300円、小学生が200円で、小学生未満のお子様は無料です。拝観時間は午前10時から午後5時となっています。

 

建仁寺の地図

建仁寺の地図を掲載しますので参考にしてください。

【外部リンク】建仁寺 The Oldest Zen Temple Kenninji

 

建仁寺の塔頭寺院情報

観光客のAさん
観光客のAさん
建仁寺にはたくさんの塔頭(たっちゅう)があると聞きました。塔頭ってなんですか?

そのお寺に属する小型のお寺です。建仁寺には14の塔頭があります。
お坊さん
お坊さん

建仁寺には14の塔頭(たっちゅう)があります。塔頭というのは簡単に言うと、そのお寺に属する小型のお寺です。つまり、建仁寺に属する小型のお寺が14あるということです。

ここでは多くの塔頭の中から、両足院(りょうそくいん)と禅居庵(ぜんきょあん)を紹介します。

 

座禅会で知られる両足院

両足院(りょうそくいん)は、龍山徳見(りゅうざんとっけん)というお坊さんが開きました。両足院の住職が建仁寺の住職になることも多く、建仁寺にとって重要な塔頭寺院の1つとなって来たのです。

両足院といえば、6月中旬~7月上旬に見ごろを迎える半夏生(はんげしょう)が有名です。半夏生とは、葉っぱの表側が白くなり、まるで半分だけ化粧したかのような植物です。

普段は参拝できませんが、半夏生が見ごろを迎える時期を含め、年に数回だけ特別公開して参拝が可能となります。ただ、座禅会(ざぜんかい)は頻繁に行われているので、その際もお寺に入ることができます。

 

開運・勝利のご利益「摩利支天堂」

禅居庵(ぜんきょあん)は、摩利支天(まりしてん)という仏さまが祀(まつ)られているため、通称で「摩利支天堂(まりしてんどう)」と呼ばれています。

摩利支天はイノシシに乗った姿で表現されることが多く、亥年(いのししどし)の人を守ってくれる仏さまです。禅居庵の中には、狛犬(こまいぬ)ならぬ狛イノシシや、イノシシが描かれた額、小さなイノシシのおみくじなどが並んでいます。

拝観は年中無休で、午前9時から午後5時まで自由に行うことができます。建仁寺を参拝した際にはぜひ訪れたいお寺です。

 

まとめ

建仁寺は臨済宗の禅寺で、見事な龍の絵や美しい屏風、襖絵などがあります。また庭園も素晴らしいため、見どころは盛りだくさんです。歴史ある建仁寺をじっくりと拝観した際は、ぜひ塔頭寺院も参拝しましょう。

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