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京都の鞍馬寺(くらまでら)を参拝したことはありますか?鞍馬寺は牛若丸が修行をした地であることや、天狗が知られるほか、強力なパワースポットとして有名です。この記事では鞍馬寺について詳しく解説します。ぜひお読みいただいた上で参拝してください。
鞍馬寺は天狗で知られるパワスポ
鞍馬寺(くらまでら)は京都駅から車で40分ほど北上した鞍馬(くらま)にあって、近くにある貴船(きぶね)とともに「京都の奥座敷(きょうとのおくざしき)」と呼ばれています。
鞍馬寺は鞍馬山にさまざまなお堂が建っており、豊かな自然を感じながら参拝が可能です。また、有名なパワースポットであるため、多くの参拝者で賑わうお寺です。そんな鞍馬寺について以下内容を紹介します。
- 鞍馬寺の歴史
- 鞍馬寺の見どころ
- 牛若丸に剣術を教えた鞍馬天狗
鞍馬寺の歴史
鞍馬寺(くらまでら)は鑑禎(がんちょう)というお坊さんが、770年(奈良時代)に毘沙門天(びしゃもんてん)という仏様をまつったのが始まりです。ちなみに鑑禎(がんちょう)は、かの有名な鑑真(がんじん)のお弟子さんです。
796年(平安時代)には、藤原伊勢人(ふじわらのいせんど)という貴族が、お寺の建物を建てて、北の方角を守る道場としました。
平安時代以降は天台宗という宗派でしたが、1947年(昭和)に鞍馬弘教(くらまこうきょう)という新しい宗教を開き、現在に至ります。
鞍馬寺の見どころ
鞍馬寺は非常に見どころが多いお寺です。鞍馬寺の見どころをカンタンに紹介いたします。
鞍馬寺の仁王門
鞍馬寺の仁王門(におうもん)はとても立派で、周辺のシンボルとして存在感を放っています。そんな仁王門(におうもん)は、明治44年に建て直されているもので、左側の扉は1182年~1184年(平安時代)のものです。
仁王門の中には両サイドに「仁王尊像(におうそんぞう)」が立っており、とても迫力があります。この仁王尊像(におうそんぞう)は有名仏師である運慶(うんけい)の息子である湛慶(たんけい)が作ったと伝わっています。
湛慶(たんけい)は鎌倉時代に活躍した仏師で、三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)の千手観音坐像(せんじゅかんのんざぞう)を作ったことでも知られています。
鞍馬寺の仁王尊像(におうそんぞう)が湛慶(たんけい)作だと知って「へぇ~」と言う仏像好きも多いですよ。
由岐神社
鞍馬山の中には、由岐神社(ゆきじんじゃ)という神社があります。940年(平安時代)に北の方角を守るため、宮中から移したとされています。
天皇の病気などの非常時の際に、靫(ゆき)という矢を入れる道具を献上したので靫明神(ゆきみょうじん)と呼ばれています。
大己貴命(おおむなちのみこと)という神様と、少彦名命(すくなひこなのみこと)という神様をまつっています。
鞍馬寺本殿と六芒星
鞍馬寺の本殿金堂(ほんでんこんどう)は、毘沙門天王(びしゃもんてんのう)、千手観世音菩薩(せんじゅかんぜおんぼさつ)、護法魔王尊(ごほうまおうそん)の3体が本尊としてまつられています。
ただ、鞍馬寺の御本尊は60年に1度、丙寅(ひのえのとら)の年に扉が開きます。西暦を60で割って6が余る年が丙寅(ひのえのとら)の年となるのですが、ちょっと複雑ですね。
それはともかく、鞍馬寺で最も人気のパワースポットが、本殿金堂の前にある星曼荼羅(ほしまんだら)です。地面に印象的な六芒星(ろくぼうせい)という六角形のスペースがあり、この上に立ってパワーを得に来る参拝者が多く、行列ができていることも珍しくありません。
鞍馬寺によると、千手観世音菩薩(ぜんじゅかんぜおんぼさつ)が「慈愛(じあい)」、毘沙門天(びしゃもんてん)が「光」、護法魔王尊(ごほうまおうそん)が「活力」ととらえられており、あらゆる現象を生む「宇宙エネルギー」と説いています。
そして、この3尊が一体となった存在が「天尊(てんそん)」であり、天尊と人間が一体となる修行の場が、この星曼荼羅(ほしまんだら)なのだそうです。
奥の院参道
本殿(ほんでん)の左側から参道が続いています。参道を2分ほど登って行くと、霊宝殿(れいほうでん)が見えてきます。
霊宝殿(れいほうでん)の1階は自然科学に関する展示、2階はお寺の宝ものや、歌人である與謝野鉄幹(よさのてっかん)・晶子(あきこ)夫婦の記念室となっています。3階には仏像が安置されており、ここにある毘沙門天(びしゃもんてん)は仏像ファンに有名です。
霊宝殿(れいほうでん)までには、與謝野鉄幹(よさのてっかん)・晶子(あきこ)夫婦の書斎である「冬柏亭(とうはくてい)」、その先には牛若丸(うしわかまる)が天狗(てんぐ)に剣術を習ったという伝説の場所など、たくさんの見どころがあります。
義経堂や魔王殿
霊宝殿(れいほうでん)を超えると、牛若丸こと源義経(みなもとのよしつね)ゆかりの義経堂(ぎけいどう)が建てられています。
源義経(みなもとのよしつね)の魂は、幼少を過した鞍馬山で眠っていると言われており、遮那王尊(しゃなおうそん)としてまつられているのです。
義経堂(ぎけいどう)を超えると魔王殿(まおうでん)があります。護法魔王尊(ごほうまおうそん)が降り立った場所として拝まれている場所です。
牛若丸に剣術を教えた鞍馬天狗
鞍馬天狗(くらまてんぐ)という言葉を聞いたことがありますでしょうか?鞍馬は天狗の伝説があります。鞍馬は天狗発祥の地と言われており、源義経(みなもとのよしつね)は天狗に剣術を習って強くなったと伝わります。
叡山電鉄(えいざんでんてつ)の鞍馬駅を降りたら、大きな天狗の顔が設置されており、多くの参拝者を迎えてくれています。
さきほどから何度か牛若丸と天狗の話しに触れていますが、鞍馬は天狗伝説発祥の地です。牛若丸が7歳の頃から約10年間、この地で過ごしていたのです。
牛若丸は鞍馬天狗に育てられて強く育ったと言われており、叡山電鉄(えいざんでんてつ)鞍馬駅の前には、大きな天狗の顔が飾られています。
鞍馬寺のお役立ち情報
鞍馬寺のお役立ち情報として以下内容を紹介します。参拝時の参考としてください。
- 鞍馬寺のお土産スポット
- 鞍馬寺のお守り
- 人気の授与品
- 鞍馬寺の御朱印
- 鞍馬寺の年中行事
鞍馬寺のお土産スポット
鞍馬寺の前にはいくつかのお店が並び、さまざまなお土産(おみやげ)が売られています。たとえば、木の芽を昆布と煮た「木の芽煮(きのめに)」は、この地域が発祥です。
また、牛若餅(うしわかもち)や、天狗せんべいなど、鞍馬ならではのお土産があります。特に天狗をモデルにしたグッズは多くのお店で販売されています。
鞍馬寺のお守り
鞍馬寺のお守りは本堂金堂で購入可能です。さまざまなお守りが販売されていますが、特に人気なのが「福虎(ふくとら)」です。
可愛らしい2頭のトラがくっついており、中に鈴が入っています。鈴の音が福を呼んでくれるこのお守りは手作りですので、味わい豊かなお守りです。
それから、お守りではありませんが、由岐神社(ゆきじんじゃ)の「天狗みくじ」もおすすめです。天狗がモチーフとなった入れ物の中に、小さな天狗の顔をしておみくじが大量に入っています。見た人が笑顔になる独特のおみくじですよ。
人気の授与品
鞍馬寺の阿吽の福虎
これが欲しくて雪の鞍馬山に登ってきました。1月にしか手に入らないありがた可愛い土人形 pic.twitter.com/ePY8AlCOFh— くろだまさし (@kurodamasa) January 31, 2018
鞍馬寺には、大きな狛犬(こまいぬ)ならぬ「狛虎(こまとら)」が2カ所にあり、勇猛(ゆうもう)な姿が特徴的です。そして、狛虎をモチーフにした授与品が人気です。
新春限定で授与される狛虎は、魔除けの効果があるといわれています。授与品のほうの狛虎は勇猛というよりもキュートな狛虎となっています。
鞍馬寺の御朱印
鞍馬寺の御朱印(ごしゅいん)は、本殿金堂の授与所で書いてもらえます。「尊天(そんてん)」という文字の1種類で、御朱印料は300円です。
オリジナル御朱印帳は、菊の花を側面から見たデザインとなっており、その模様が銀色で織り込まれています。オリジナル御朱印帳面は、御朱印料を含んで2,000円です。
鞍馬寺の年中行事
鞍馬寺は年間をとおして多くの行事が行われますが、中でも有名なのが鞍馬の火祭(くらまのひまつり)です。
鞍馬の火祭は由岐神社(ゆきじんじゃ)のお祭で、広隆寺(こうりゅうじ)の牛祭(うしまつり)、今宮神社(いまみやじんじゃ)のやすらい祭とともに京都三大奇祭に数えられています。ただし、広隆寺の牛祭は中止されています。
鞍馬の火祭は、子どもや若者が約250本もの松明(たいまつ)を担ぎながら町内を歩くため、周辺が火の海になります。
また、石段を降りる神輿(みこしに)ぶらさがって足を大の字に押し上げる「チョッペン」の儀は、鞍馬での成人行事の名残だと言われています。そんな鞍馬の火祭は京都でも人気の行事ですので、大勢の見物客で賑わう行事です。
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鞍馬寺の拝観情報や交通アクセス
鞍馬寺の拝観情報や交通アクセスを紹介します。お出かけ前にチェックしてくださいね。
- 鞍馬寺の拝観情報
- 鞍馬寺の交通アクセス
- 鞍馬寺の駐車場情報
- 鞍馬寺の地図
鞍馬寺の拝観情報
鞍馬寺は鞍馬山に入る時に300円必要です。また、霊宝殿(鞍馬山博物館)の入館料は200円です。開館時間は9:00~16:00となっていますので知っておきましょう。
霊宝殿の休館日は月曜日(祝日の時は翌日)で、12月12日~2月末日までは冬期休館となっています。
鞍馬寺の交通アクセス
鞍馬寺は、叡山電鉄(えいざんでんてつ)鞍馬駅から、仁王門まで徒歩3分です。京都駅からですと、電車やバスを乗り継いで約1時間ほど見ておきましょう。
鞍馬寺はケーブルが便利
鞍馬山にはケーブルがありますので、少しでも楽に参拝したい場合に利用しましょう。ケーブルは大人片道200円、小学生以下片道100円です。
仁王門から本殿まで、全て徒歩だと30分かかりますが、ケーブルを使うと徒歩を合わせて12分で済みます。
鞍馬寺の駐車場情報
車で行く場合は京都駅から約40分です。ただし、鞍馬寺には専用駐車場がなく、近くにある民間の駐車場を利用すると良いでしょう。
鞍馬寺の地図
鞍馬寺の住所は「〒601-1111 京都市左京区鞍馬本町1074番地」です。地図を以下にて掲載しますので、最寄り駅からの参考としてください。
【外部リンク】総本山 鞍馬寺
まとめ
鞍馬寺は、京都の奥座敷と呼ばれる鞍馬にあり、見どころたっぷりのお寺です。天狗伝説や牛若丸のお話などが残るほか、有名な鞍馬の火祭が行われる場所でもあります。京都屈指のパワースポットとして、山全体が多くの人に親しまれています。山登りをのんびり楽しみながら、パワーをいただきに参拝しましょう。
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