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壬生寺(みぶでら)をご存知でしょうか?幕末に活躍した新選組(しんせんぐみ)ゆかりの地で、多くの新選組ファンが訪れます。1,000年の歴史を持つ壬生寺について詳しく解説いたしますので、ぜひ参考にしてください。
壬生寺の歴史や見どころをご紹介
壬生寺(みぶでら)は律宗(りつしゅう)という宗派の大本山(だいほんざん)で、古くは地蔵院(じぞういん)や宝幢三味寺(ほうどうさんまいじ)、心浄光院(しんじょうこういん)ともいいました。
そんな壬生寺について、まずは歴史や見どころから紹介いたします。
壬生寺の歴史
壬生寺は991年(平安時代)に園城寺(おんじょうじ)〈滋賀県の三井寺(みいでら)〉の快賢(かいけん)というお坊さんが建てました。
本尊(ほんぞん)である地蔵菩薩(じぞうぼさつ)のご利益として、開運や災難を取り払う信仰が広がり、たいへん繁栄(はんえい)しました。
1257年(鎌倉時代)には火災被害にあいましたが、円覚(えんがく)というお坊さんが復興しました。復興のためのお金は、円覚(えんがく)が1300年(鎌倉時代)に始めた「融通大念仏会(ゆうずうだいねんぶつえ)」により集められ、これが後述する「壬生狂言(みぶきょうげん)」の元となっています。
幕末に京都を警備した「新選組(しんせんぐみ)」の屯所(とんしょ)〈とどまった場所〉が近く、新選組ゆかりの地としても知られています。
壬生寺の見どころ
壬生寺の見どころについて、いくつかピックアップして紹介します。
阿弥陀堂
壬生寺の阿弥陀堂(あみだどう)は、平成14年に建て直されたもので、現代風のオシャレなお堂です。お堂の中には「阿弥陀如来(あみだにょらい)、勢至菩薩(せいしぼさつ)、観音菩薩(かんのんぼさつ)」で構成される「阿弥陀如来三尊像(あみださんそんぞう)」が祀(まつ)られています。
また、阿弥陀堂は奥に続く壬生塚(みぶづか)と壬生寺歴史資料室の受付も兼ねているほか、お守りや新選組グッズの販売なども行われています。
新選組メンバーが眠る壬生塚
阿弥陀堂から入る壬生寺歴史資料室は、新選組にまつわる資料や、後述する壬生狂言(みぶきょうげん)に関わる資料などが展示されています。また、薬師如来像(やくしにょらいぞう)など、お寺の宝物が30点ほど公開されています。
阿弥陀堂から奥に入った壬生塚(みぶずか)は、新選組メンバーのお墓などがあり、以下11名が祀(まつ)られています。
近藤 勇(こんどういさみ) |
芹沢 鴨(せりざわかも) |
平山 五郎(ひらやま ごろう) |
河合 耆三郎(かわい きさぶろう) |
阿比類 鋭三郎(あびる えいさぶろう) |
田中 伊織(たなか いおり) |
野口 健司(のぐち けんじ) |
奥沢 栄助(おくざわ えいすけ) |
安藤 早太郎(あんどう はやたろう) |
新田 革左衛門(にった かくざえもん) |
葛山 武八郎(かづらやま たけはちろう) |
新選組の局長をつとめた近藤勇の像の前では、多くの新選組ファンが手を合わせています。
千体仏塔
壬生寺の中でひと際目立つ建物として、千体仏塔(せんたいぶっとう)があります。たくさんの石仏を集めて作られた塔(とう)で、平成元年に壬生寺ができて1000年を記念して建てられました。
京都市が明治時代に街の整理を行った際に、さまざまな場所から集められた石仏が使われています。塔の形はミャンマーという国の仏塔「パゴタ」に似せてつくられています。
壬生寺のお役立ち情報
壬生寺のお役立ち情報として以下内容を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 姫だるまみくじ
- 炮烙(ほうらく)を落とし割る壬生狂言
- 壬生寺の御朱印
姫だるまみくじ
壬生寺では2月に「厄除け節分会(やくよけせつぶんえ)」という伝統の行事が行われます。その時に並べられるのが「姫だるまみくじ」です。
倒しても起き上がる形をしており、あらゆる災難や困難から立ち直る力や、開運をもたらすおみくじといわれています。たいへんかわいらしい姿をしている人気のおみくじです。
壬生寺の御朱印
壬生寺では以下の御朱印をいただけます。
地蔵尊の御朱印 |
大悲殿(中院)の御朱印 |
歯薬師の御朱印 |
辨財天の御朱印(書き置きのみ) |
弥陀三尊の御朱印(書き置きのみ) |
タイミングにより、限定御朱印も数種類あります。また、新選組をイメージしたオリジナル御朱印帳も用意されており、新選組のシンボルである「誠」の文字が入っています。
炮烙(ほうらく)を落とし割る壬生狂言
壬生寺では、毎年2月の節分(せつぶん)と、4月、10月に「壬生狂言(みぶきょうげん)」が行われます。無言の劇である壬生狂言の見どころとして、たくさん積まれた炮烙(ほうらく)を舞台から落として割られるシーンがあります。
炮烙(ほうらく)とはお皿の形をした焼き物です。京都では節分に壬生寺へ参拝し、炮烙(ほうらく)に家族の年齢や性別を書いてお寺に納めるという風習があります。
納められた数多くの炮烙(ほうらく)を、この狂言で舞台から落として割ると、納めた人にご利益があるといわれています。
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※注意)節分は立春(りっしゅん)という春への変わり目なので、立春の日が変動すれば節分の日も変わります。太陽と地球の動きの関係で立春は変わることがあり、2021年は立春が1日ずれて2月3日となり、その前日である節分も2月2日(節分が3日でなくなるのは37年ぶり、2日になったのは124年ぶり)となりました。そのため、節分関連の行事も日程変更のケースがあります。
壬生寺の参拝情報
壬生寺の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。
- 壬生寺の拝観料や参拝時間
- 壬生寺の交通アクセス
- 壬生寺の駐車場情報
- 壬生寺の地図
壬生寺の拝観料や参拝時間
壬生寺は境内自由散策(無料)で、壬生塚は100円、資料室は大人200円、小中高100円となっています。御朱印をいただく寺務所は9時から17時まで受付、阿弥陀堂内の授与所(じゅよしょ)は8時半から16時半となっています。
壬生寺の交通アクセス
壬生寺への交通アクセスは、「壬生寺道(みぶでらみち)」バス停から徒歩約2分です。また、阪急電車(はんきゅうでんしゃ)「大宮駅(おおみやえき)」から徒歩約6分となっています。
壬生寺の駐車場情報
壬生寺にはすぐ横にコインパーキングがあります。ただし8台しかとめられませんので、なるべく公共交通機関を利用しましょう。
壬生寺の地図
壬生寺の住所は「〒604-8821 京都市中京区坊城仏光寺北入る」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。
【外部リンク】壬生寺
まとめ
壬生寺は1000年の歴史を誇るお寺で、新選組にゆかりがあります。特に新選組メンバーが眠る壬生塚には、多くの新選組ファンが訪れて手を合わせている姿を見かけます。
また、ダイナミックに炮烙(ほうらく)が落とし割られる壬生狂言も有名で、開催時には多くの人でにぎわいます。壬生寺への参拝はもちろんのこと、ぜひ壬生狂言もご覧ください。
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