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六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)をご存知でしょうか?六波羅蜜寺は真言宗(しんごんしゅう)の智山派(ちさんは)という集団に属するお寺で、素晴らしい仏像が多く安置されています。この記事で詳しく解説しますのでぜひ参考にしてください。
六波羅蜜寺の歴史や見どころをご紹介
六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)について、まずは歴史や見どころから解説いたします。
六波羅蜜寺の歴史
六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)は963年(平安時代)に、空也(くうや)というお坊さんが、鴨川(かもがわ)の東側にお堂を建てて「西光寺(さいこうじ)」としたのが始まりです。
977年(平安時代)に中信(ちゅうしん)というお坊さんがお寺に入ってから、現在の六波羅蜜寺にという名称として天台宗のお寺になりました。
室町時代の大戦である「応仁の乱(おうにんのらん)」で、本堂(ほんどう)以外のお堂が燃えて無くなりましたが、その後建て直され、1595年(安土桃山時代)に真言宗のお寺となりました。
ちなみに、現在の本堂は1363年(室町時代)のものですが、昭和44年に解体修理が行われ、色合いも鮮やかな本堂となっています。
六波羅蜜寺の見どころ
六波羅蜜寺は仏像のおすすめスポットです。六波羅蜜寺には、国宝(こくほう)に指定されている本尊(ほんぞん)の十一面観音像(じゅういちめんかんのんぞう)や、重要文化財(じゅうようぶんかざい)に指定されている地蔵菩薩坐像(じぞうぼさつぞう)など、素晴らしい仏像が安置されています。
ここでは多くの仏像の中から特に有名な仏像を紹介します。
空也上人立像
多くの方が、教科書などで見たことがあると仰るのが「空也上人立像(くうやしょうにんりゅうぞう)」です。鎌倉時代に有名仏師である運慶(うんけい)の四男「康勝(こうしょう)」が作りました。
一番の特徴は、念仏を唱える口から6体の仏さま〈阿弥陀(あみだ)さま〉が現れたという言い伝えを、そのまま仏像にしているところです。空也上人立像(くうやしょうにんりゅうぞう)は重要文化財に指定されています。
平清盛坐像
平清盛坐像(たいらのきよもりざぞう)は、平安時代末期の武将であり公卿(くぎょう)だった平清盛(たいらのきよもり)の像です。
お経が書かれた巻物を手にしている姿は傲慢(ごうまん)さが感じられず、気品にあふれる姿となっています。まるで生きているかのようにリアルなこの像も鎌倉時代に作られたもので、重要文化財に指定されています。
金運が上がる銭洗い弁財天
六波羅蜜寺には銭洗い弁財天(ぜにあらいべんざいてん)という仏さまがおられ、お参りすると金運が上がるといわれています。
お参りの仕方は、銭洗いの名のとおりお金を洗ってお清めをします。ご自身のお金をザルに入れて洗い、そのお金のうちいくらかを弁財天に供(そな)えて、残りをお守り袋などに入れて持ち帰ります。
六波羅蜜寺に行ったらぜひお参りして、金運を上昇させましょう。
六波羅蜜寺のお役立ち情報
六波羅蜜寺のお役立ち情報として以下内容を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 六波羅蜜寺が怖いと言われる理由
- 六波羅蜜寺の御朱印
- 六波羅蜜寺の年中行事
六波羅蜜寺が怖いと言われる理由
亡くなった人々の遺体を野ざらしにして見送った場所を「風葬の地(ふうそうのち)」と言います。京都には鳥辺野(とりべの)、化野(あだしの)、蓮台野(れんだいの)という3カ所の風葬の地があり、六波羅蜜寺はそのうちの1つ「鳥辺野(とりべの)」の入り口付近に存在します。
そのため、六波羅蜜寺や周辺寺院を怖いと感じる人がいるようですが、現在は雰囲気の良い街並みとなっています。
【関連記事】化野念仏寺はかつての風葬の地【京都の寺社100選】(右京区)
六波羅蜜寺の御朱印
六波羅蜜寺では以下の御朱印がいただけます。
ご本尊の御朱印(西国三十三所第17番札所) |
御詠歌の御朱印(西国三十三所第17番札所) |
洛陽三十三所観音霊場の御朱印 |
洛陽三十三所観音霊場の御詠歌の御朱印 |
都七福神の御朱印(弁財天) |
神仏霊場巡拝の道の御朱印 |
また、オリジナル御朱印帳もあり、きらびやかな御朱印帳やシンプルな御朱印帳など複数扱われています。
六波羅蜜寺の年中行事
六波羅蜜寺ではさまざまな年中行事が行われますが、特に有名なのがお正月の「皇服茶(おうぶくちゃ)」と、年末の「空也踊躍念仏(くうやゆやくねんぶつ)」です。
正月三が日に振舞われる皇服茶
皇服茶(おおぶくちゃ)は、元旦にくんだお水で沸かしたお茶で、結んだ昆布(こんぶ)と小さい梅が入っています。
平安時代に空也(くうや)が病人にお茶を飲ませたところ、病気が治ったと伝わり、村上天皇(むらかみてんのう)<在位:946年(平安時代)~967年(平安時代)>も服されたお茶なので「皇服茶」と言います。
毎年お正月の三が日に有料にて飲むことができます。
年末に行われる空也踊躍念仏
空也踊躍念仏(くうやゆやくねんぶつ)は、12月13日~31日(31日は非公開)の16時から毎日行われます。京都で病気が流行った時に、病気の流行がおさまることを願って空也が始めたもので、踊りながら唱える独特の念仏です。
鎌倉時代には幕府から弾圧を受けたものの、隠れて行われたため「かくれ念仏」とも呼ばれています。
【関連記事】京都寺社の年中行事
六波羅蜜寺の参拝情報
六波羅蜜寺の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。
- 六波羅蜜寺の拝観料や参拝時間
- 六波羅蜜寺の交通アクセス
- 六波羅蜜寺の駐車場情報
- 六波羅蜜寺の地図
六波羅蜜寺の拝観料や参拝時間
六波羅蜜寺は境内(けいだい)自由参拝ですが、空也上人立像などが安置されている宝物館(令和館)は大人600円、中・高校生・大学生500円、小学生400円となっています。拝観時間は8時~17時で宝物館(令和館)の受付は16時半終了です。
六波羅蜜寺の交通アクセス
六波羅蜜寺への交通アクセスは、京阪電車(けいはんでんしゃ)「清水五条駅(きよみずごじょうえき)」から徒歩7分、市バス「清水道(きよみずみち)」バス停から徒歩約7分です。
六波羅蜜寺の駐車場情報
六波羅蜜寺には参拝者専用の駐車場がありませんので、公共交通機関を利用しましょう。
六波羅蜜寺の地図
六波羅蜜寺の住所は「京都市東山区五条通大和大路上ル東」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。
【外部リンク】六波羅蜜寺
まとめ
六波羅蜜寺は素晴らしい仏像が多く安置されているお寺で、教科書で見たことがある仏像に感動する参拝者が多いです。特に、口から念仏が出ている空也上人立像は、たいへん個性がありファンの多い仏さまです。銭洗い弁財天の参拝方法や年中行事も個性豊かですので、ぜひ参拝前にチェックしておいてください。
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