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赤山禅院(せきざんぜんいん)に行かれたことがありますか?赤山禅院は天台宗のお寺で、鬼門除け(きもんよけ)の猿が有名です。また、紅葉の穴場スポットとしても知られています。この記事で詳しく解説しますので参考にしてください。
赤山禅院の歴史や見どころをご紹介
赤山禅院(せきざんぜんいん)は天台宗のお寺で、比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)の塔頭(たっちゅう)の1つです。
本尊(ほんぞん)の赤山明神(せきざんみょうじん)は、泰山夫君(たいざんふくん)という中国の神さまを迎えたもので、日本では平安時代から広く信仰された「陰陽道(おんみょうどう)」の祖先である神さまです。
赤山禅院は平安京の北東にあり、鬼が出入りする表鬼門(おもてきもん)に当たることから、都の守り神としてまつられました。そんな赤山禅院の歴史や見どころについて詳しく見ていきましょう。
赤山禅院の歴史
赤山禅院(せきざんぜんいん)は、888年(平安時代)に、天台宗の第3代座主(ざす)〈トップのこと〉である円仁(えんにん)の遺言で、第4代座主(ざす)の安慧(あんね)よって建てられました。
本当は円仁が建てたかったようですが残念ながら果たせず、弟子の安慧(あんね)が果たしたのです。
皇室からの信仰も厚く、修学院離宮(しゅうがくいんりきゅう)を造ったことで知られる後水尾天皇(ごみずのおてんのう)〈在位:1611年~1629年〉から、直筆である「赤山大明神」の額をいただいています。
1100年以上の長い歴史を重ねている赤山禅院は、方向による災いを防ぐ「方除け(ほうよけ)」のお寺として、現在も多くの信仰を集めています。
赤山禅院の見どころ
赤山禅院にはさまざまな見どころがあります。数ある見どころの中からいくつかピックアップして紹介します。
鬼門除けの猿
赤山禅院には鬼門除け(きもんよけ)の猿の像が設置されています。なぜ猿が鬼門除けになるかというと、猿(申)は鬼門とは反対の西南西を指すため、鬼に強いとされています。ちなみに、その昔、夜になると暴れだすという伝説があり、金網の中に入れられています。
ちなみに、猿の像や彫刻が設置されているのは、赤山禅院のほかにも存在します。たとえば京都御所(きょうとごしょ)の北東角や幸神社(さいのかみのやしろ)、滋賀県の日吉大社(ひよしたいしゃ)も鬼門除けの猿で知られています。
正念誦と還念珠
赤山禅院を順路のとおりに参拝すると、大きな珠数(じゅず)を2回くぐることになります。「正念誦(しょうねんじゅ)」をくぐりながら、参拝中願い事を思い続け、「還念珠(かんねんじゅ)」をくぐりながら努力を誓います。
その上で仏さまのご利益が得られるようお祈りします。大きくて立派な数珠を見ると、本当に願いが叶う気がしてきますよ。
※2023年12月30日は、境内に設置されず、お堂に納められていました。
紅葉や寒桜
赤山禅院は紅葉の穴場スポットです。市内中心部の紅葉スポットと比べると人が少ないため、ゆっくりと紅葉を味わえます。また、美しいイチョウや、秋から春にかけて咲く「寒桜(かんざくら)」も同時に楽しめます。
赤山禅院のお役立ち情報
赤山禅院に参拝するなら、ぜひ知っておきたい情報として以下内容を紹介します。
- 大阿闍梨が住職をつとめる
- 赤山禅院の御朱印
- 赤山禅院の年中行事
大阿闍梨が住職をつとめる
天台宗の修行の中で最も厳しいものとして、「千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)」がありますが、赤山禅院はこの千日回峰行と深いかかわりがあるお寺です。
千日回峰行とは、比叡山の山中を歩きながら礼拝する修行です。千日回峰行は7年かけて行われ、最初の3年間は1日に30キロほどを毎年100日間行います。
4年目と5年目は1日30キロを200日間行います。合計700日に達すると明王堂(みょうおうどう)というお堂にこもり、9日間飲まず食わずで、不動明王(ふどうみょうおう)を表す言葉を唱え続けます。
それどころか、眠ることも横になることもできず、およそ10万回唱え続けることになります。成功すると阿闍梨(あじゃり)と呼ばれ、生身でありながら不動明王になることができます。
6年目はこれまでの行程に加えて、比叡山から赤山禅院まで下り、赤山大明神にお花を供えてから比叡山に戻らなければなりません。
その距離は1日で60キロとなります。この100日のことを「赤山苦行(せきざんくぎょう)」と呼び、15時間ほどかかる厳しい修行です。
7年目の前半は、比叡山から赤山禅院、京都市内の巡礼の合計84キロを100日行い、後半の100日は比叡山の中をもとどおり30キロ巡ります。
これが終われば、千日回峰行が終了となります。赤山禅院では、千日回峰行を終えた大阿闍梨が住職をつとめ、さまざまな儀式を行います。
赤山禅院の御朱印
赤山禅院の御朱印は以下の3種類があります。
赤山大明神の御朱印 |
神仏霊場巡拝の道の御朱印 |
福禄寿の御朱印 |
いずれも300円でいただけます。
赤山禅院の年中行事
赤山禅院ではさまざまな行事が行われますが、紅葉が最盛期の11月23日の珠数供養(じゅずくよう)が有名です。使わなくなった珠数を炎で浄(きよ)める「お焚きあげ」が行われ、大阿闍梨が祈祷を行います。
地元京都だけでなく、全国各地から集まった珠数がお焚きあげにより供養(くよう)されます。
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赤山禅院の参拝情報
赤山禅院の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。
- 赤山禅院の拝観料や参拝時間
- 赤山禅院のアクセス
- 赤山禅院の駐車場情報
- 赤山禅院の地図
赤山禅院の拝観料や参拝時間
赤山禅院は境内(けいだい)自由散策のため拝観料は無料です。開門は6時からで、社務所(しゃむしょ)が開いている時間は9時~16時半となっています。
赤山禅院のアクセス
赤山禅院は市バス「修学院道(しゅうがくいんみち)」バス停や、「修学院離宮道(しゅうがくいんりきゅうみち)」バス停から徒歩約15分です。
電車を利用する場合は、叡山電車(えいざんでんしゃ)「修学院駅(しゅうがくいん)」駅から徒歩約20分です。バス停や駅から少し距離がありますので、タクシーの利用もおすすめです。
赤山禅院の駐車場情報
赤山禅院には駐車場がありません。公共交通機関を利用しましょう。
赤山禅院の地図
赤山禅院の住所は「〒606-8036 京都府京都市左京区修学院開根坊町18」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。
まとめ
赤山禅院は比叡山の塔頭寺院で、紅葉の名所として知られるほか、鬼門除けの猿が有名です。また、千日回峰行とのかかわりが深く、赤山苦行という厳しい修行が行われます。この記事の情報を踏まえた上で参拝すると、歴史深い赤山禅院の魅力を堪能できるはずですよ。ぜひ一度参拝してください。
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