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天龍寺(てんりゅうじ)に行かれたことがありますか?天龍寺は京都有数の観光地である嵯峨・嵐山(さが・あらしやま)周辺に存在し、大きなお堂や見事な庭園を持つお寺です。この記事で詳しく解説しますので、ぜひ観光情報として参考にしてください。
天龍寺の歴史や見どころをご紹介
天龍寺(てんりゅうじ)は臨済宗(りんざいしゅう)という宗派のお寺で、有名な観光地である嵯峨・嵐山エリアにあります。まずは天龍寺の歴史や見どころから解説いたします。
天龍寺の歴史
天龍寺は後醍醐天皇(ごだいごてんのう)〈天皇在位:1318年~1339年〉を弔(とむら)うため、1339年(室町時代)に夢窓疎石(むそうそせき)というお坊さんを招き、足利尊氏(あしかがたかうじ)により開かれました。
光厳上皇(こうごんじょうこう)<天皇在位:1331年10月22日〈元弘元年9月20日〉- 1333年7月7日〈元弘3年5月25日〉)や足利尊氏が荘園(しょうえん)という土地を寄付したものの、費用が足りなかったので、中国の元(げん)と貿易を再開しました。
元へ派遣された貿易船のことを天龍寺船(てんりゅうじせん)といいます。無事に費用を工面し、1345年に天龍寺は完成しました。
長い歴史の中で何度も火災にあい、特に室町時代の大戦である「応仁の乱(おうにんのらん)」では大きな被害をうけ、1585年に豊臣秀吉の援助を受けるまで復興できませんでした。以降も火災被害や再建を繰り返しながら現在に至ります。
天龍寺の見どころ
天龍寺には多くの見どころがあります。その中からいくつかピックアップして紹介いたします。
法堂の龍が見事
天龍寺の法堂(はっとう)というお堂には、大きな龍の絵が天井に描かれています。加山又造(かやままたぞう)という画家が描いた「雲龍図(うんりゅうず)」は、どこから眺めてもこちらを睨(にら)んでいるように見える「八方睨み(はっぽうにらみ)の龍」です。縦10.6m 横12.6mの天井全面に大きく描かれています。
特別名勝の曹源池庭園
天龍寺には曹源池庭園(そうげんちていえん)という見事な庭園があります。夢窓疎石(むそうそせき)が作った庭園で、名勝庭園(めいしょうていえん)の中でも優れた特別名勝(とくべつめいしょう)に指定されています。
中央にある大きな曹源池(そうげんち)をめぐる池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)で、背後の嵐山(あらしやま)を借景(しゃっけい)とした、雄大(ゆうだい)な庭園です。
お堂の中から眺めることもできますので、ぜひ特別名勝の庭園でゆったりとした時間を過ごしてください。
後醍醐天皇像を祀る多宝殿
境内(けいだい)を奥に進むと、後醍醐天皇像を祀(まつ)る多宝殿(たほうでん)があります。まるで貴族の邸宅を思わせる多宝殿(たほうでん)は、後醍醐天皇が学問所とした地であり、昭和9年に建てられました。
中央に後醍醐天皇の像、両側には歴代天皇の位牌(いはい)が祀(まつ)られています。
天龍寺のお役立ち情報
天龍寺のお役立ち情報として以下内容を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 天龍寺は京都五山第1位
- かつての住職が描いた達磨が立派
- 天龍寺の御朱印
- 天龍寺の年中行事
天龍寺は京都五山第1位
臨済宗(りんざいしゅう)のお寺には、室町時代に始まった「五山・十刹(ござん・じっさつ)」という格付け制度があります。カンタンにいうとお寺のランキングです。
京都五山によると、天龍寺は1位に格付けされており、その格式の高さを表しています。
京都五山(※1386年時点) | |
別格上位 | 南禅寺(なんぜんじ) |
1位 | 天龍寺(てんりゅうじ) |
2位 | 相国寺(しょうこくじ) |
3位 | 建仁寺(けんにんじ) |
4位 | 東福寺(とうふくじ) |
5位 | 万寿寺(まんじゅじ) |
五山の下に十刹があり、例えば等持院(とうじいん)などが入っています。
※本来は足利氏の政治的な事情による格付け
かつての住職が描いた達磨が立派
天龍寺に入ると、大きなダルマの絵が目に入ります。この「達磨図(だるまず)」は、かつての住職だった平田精耕(ひらたせいこう)氏によって描かれました。
この絵のモデルである達磨大師(だるまたいし)は、67年間インドで仏教を広め、100歳で中国に渡ったと伝えられています。
手足が腐るほどになっても坐禅(ざぜん)を続けたといわれる達磨大師は、「七転び八起き」のダルマさんのモデルです。
天龍寺の御朱印
天龍寺の御朱印は「覚王寶殿」と書かれており、200円でいただけます。一般的に御朱印の相場は300円ですが、天龍寺の御朱印はスタンプタイプなので、若干低く設定されているのかも知れません。
また、オリジナル御朱印帳も扱われており、紺色(こんいろ)をベースとしたシンプルな御朱印帳を入手可能です。
天龍寺の年中行事
天龍寺では年間を通してさまざまな行事が行われます。中でも、2月の天龍寺節分会(てんりゅうじせつぶんえ)や3月の涅槃会(ねはんえ)、8月の嵐山灯篭流し(あらしやまとうろうながし)などは人気の行事です。
【関連記事】京都寺社の年中行事
※注意)節分は立春(りっしゅん)という春への変わり目なので、立春の日が変動すれば節分の日も変わります。太陽と地球の動きの関係で立春は変わることがあり、2021年は立春が1日ずれて2月3日となり、その前日である節分も2月2日(節分が3日でなくなるのは37年ぶり、2日になったのは124年ぶり)となりました。そのため、節分関連の行事も日程変更のケースがあります。
天龍寺の参拝情報
天龍寺の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。
- 天龍寺の拝観料や参拝時間
- 天龍寺の交通アクセス
- 天龍寺の駐車場情報
- 天龍寺の地図
天龍寺の拝観料や参拝時間
天龍寺の拝観料や参拝時間は庭園、各お堂、法堂ごとに設定されています。具体的には以下表で紹介します。
拝観案内 | 時間 | 拝観料 |
庭園 | 8時半から17時(16時50分受付終了) | 高校生以上500円、小中学生300円、未就学児は無料 |
諸堂(大方丈・書院・多宝殿) | 8時半~16時45分(16時30分受付終了) | 庭園参拝料に300円追加 |
法堂「雲龍図」特別公開 ※土日祝日のみ(春夏秋は毎日公開期間あり) | 9時~16時半(16時20分受付終了) | 500円 |
いずれも素晴らしいので、全て行かれることをおすすめします。
天龍寺の交通アクセス
天龍寺は京福電鉄(けいふくでんてつ)<嵐電(らんでん)>「嵐山駅(あらしやまえき)」から徒歩約2分です。JR「嵯峨嵐山駅(さがあらしやまえき)」からは徒歩約13分、阪急電車「嵐山駅(あらしやまえき)」からは徒歩約15分となっています。
バスの場合は、市バス「嵐山天龍寺前(あらしやまてんりゅうじまえ)」、京都バス「京福嵐山駅前(けいふくあらしやまえきまえ)」バス停からそれぞれ徒歩約2分です。
天龍寺の駐車場情報
天龍寺には有料の駐車場があり、1回1,000円で駐車が可能です。100台ほど駐車できるので、マイカーでも安心です。駐車場は8時半~17時のあいだ利用可能となっています。
ただ、桜や紅葉シーズンは周辺道路が混雑するため、電車でのアクセスが無難です。
天龍寺の地図
天龍寺の住所は「〒616-8385 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。
【外部リンク】世界遺産|京都 嵯峨嵐山 臨済宗大本山 天龍寺 公式ホームページ
まとめ
天龍寺は足利尊氏によって建てられたお寺で、臨済宗京都五山第1位に格付けされています。焼失や再建を繰り返しながら、歴史の年輪を重ねてきた天龍寺は、その重みを感じられる立派なお寺です。一方、広大な曹源池庭園は見ているだけで癒され、時間が立つのを忘れさせてくれます。見どころの多い天龍寺をぜひ参拝してください。
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