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京都の吉田神社(よしだじんじゃ)をご存知でしょうか?吉田神社は平安京を守る神社として建てられました。多くの神さまが集まるため、さまざまなご利益があるといわれています。そんな吉田神社について詳しく解説いたしますので、ぜひ参考にしてください。
吉田神社の歴史や見どころ
吉田神社(よしだじんじゃ)は、京都市左京区の吉田山にあります。平安京の守り神として建てられ、全国の神々を祀(まつ)っています。そんな吉田神社の歴史や見どころを解説いたします。
吉田神社の歴史
吉田神社(よしだじんじゃ)は、859年(平安時代)に、藤原山蔭(ふじわら の やまかげ)という公卿(くぎょう)が、奈良の春日神(かすがのかみ)を吉田山にお迎えして祀(まつ)ったことに由来します。
それ以来、藤原氏にとっての京都の守り神とされ、朝廷からも信仰されました。室町時代の大戦である応仁の乱(おうにんのらん)で廃れてしまいましたが、吉田兼倶(よしだかねとも)という神主が復興に貢献し、現在までその由緒が伝わっています。
吉田神社の見どころ
吉田神社にはさまざまな見どころがあります。その中からいくつかピックアップして紹介します。
吉田神社の本宮
吉田神社の本宮は4つのお社(やしろ)からなり、向かって右から第一殿、第二殿、第三殿、第四殿で、いずれも同じ造りです。朱色をベースに金色の装飾品で飾られ、屋根が黒く、上品で美しいお社(やしろ)となっています。
祀(まつ)られている神様は以下のとおりです。
第一殿 | 健御賀豆知命(たけみかづちのみこと) | 日本神話屈指の武の神さま |
第二殿 | 伊波比主命(いはいぬしのみこと) | 建御賀豆智命と対の武の神さま |
第三殿 | 天之子八根命(あめのこやねのみこと) | 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に付き添って降り立った神さまで、中臣氏(なかとみし)の祖と言われている |
第四殿 | 比売神(ひめがみ) | 天美津玉照比売命(あめのみつたまてるひめのみこと)という女性の神さま |
この4神を総称して春日神(かすがのかみ)と呼ぶため、吉田神社は春日神を祀(まつ)る神社とも表現されています。
八角形の大元宮
吉田神社を復興させた、先述の吉田兼倶(よしだかねとも)という神主は、吉田神道(よしだしんとう)という教えをまとめました。
吉田神社にある大元宮(たいげんきゅう)という建物は吉田神社の摂社(せっしゃ)であり、吉田神道においては総本社(そうほんしゃ)でもあります。
大元宮は八角形という珍しい形で、重要文化財に指定されています。祀(まつ)られているのは虚無太元尊神(そらなきおおもとみことかみ)という神さまで、吉田神道において宇宙の根源神、つまりすべての神々の生みの神とされています。
大元宮には虚無太元尊神(そらなきおおもとみことかみ)が産みだした八百万の神(やおよろずのかみがみ)〈多種多様な多くの神〉が祀(まつ)られているため、大元宮を参拝すれば、全国のすべての神社を参拝したことになるそうです。ちなみに現在の大元宮は1601年(江戸時代)に修復されたものです。
菓祖神社
菓祖神社(そがじんじゃ)は、橘(たちばな)というミカン科の木を日本に持ち帰った田道間守命(たぢまもりのみこと)と、日本で初めて饅頭(まんじゅう)を作ったと言われる林浄因命(はやしじょういんのみこと)を祀(まつ)っています。
そのため、お菓子にまつわる関係者から信仰を集めている神社です。
今宮社
今宮社(いまみやしゃ)は、吉田町で生まれた人を守る神さま、つまり、吉田町の産土神(うぶすながみ)として信仰されてきました。
祀(まつ)られているのは大己貴神(おおなむちのかみ)、大山祇神(おおやまづみのかみ)、健速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)の4神で、境内(けいだい)には4神を配した石があります。
稲荷社
稲荷社(いなりしゃ)は、宇賀御魂神(うがのみたまのかみ)、猿田彦神(さるたひこのかみ)、天鈿女神(あめのうずめのかみ)を祀(まつ)り、商売繁盛のご利益で知られています。
独立した神社でしたが、1872年(明治時代)に吉田神社の摂社となりました。
吉田神社のお役立ち情報
吉田神社のお役立ち情報として以下を紹介します。ぜひ参拝前にチェックしてください。
- 吉田神社のご利益
- 吉田神社のお守り
- 吉田神社の御朱印
- 吉田神社の年中行事
吉田神社のご利益
吉田神社に参拝すると、さまざまなご利益があります。たとえば開運、厄除け、学問、良縁、夫婦和合、導きなどです。先述のとおり吉田神社には多くの神さまがいらっしゃるため、ご利益の種類も多いです。
吉田神社のお守り
吉田神社ではさまざまなお守りが取り扱われています。具体例を挙げると、身まもり、病気平癒、厄除け、災難除け、開運、学業成就、心身健康、交通安全、車両安全、長寿、安産、心願成就、技能向上、合格など多種多様です。叶えたいことに合わせて求めましょう。
吉田神社の御朱印
吉田神社の御朱印は以下の5種類があります。
吉田神社の御朱印 |
大元宮の御朱印 |
竹中稲荷神社の御朱印 |
菓祖神社の御朱印 |
山蔭神社の御朱印 |
いずれも300円でいただけます。
吉田神社の年中行事
吉田神社では年間を通してさまざまな行事がありますが、特に有名なのが節分祭(せつぶんさい)です。吉田神社の節分祭は本宮や大元宮において、節分の当日を中心に前後3日間にわたって行われます。
節分前日(2月2日)を節分前日祭、当日(2月3日)が節分当日祭、翌日(2月4日)が節分後日祭です。最もよく知られているのが2日18時からの追儺式(ついなしき)で、方相氏(ほうそうし)という神さまが赤・青・黄の3匹の鬼を追い払います。
また、古いお札やお守りに火を付けて燃やす、3日23時からの火炉祭(かろさい)も見ごたえがあります。
【関連記事】京都寺社の年中行事
※注意)節分は立春(りっしゅん)という春への変わり目なので、立春の日が変動すれば節分の日も変わります。太陽と地球の動きの関係で立春は変わることがあり、2021年は立春が1日ずれて2月3日となり、その前日である節分も2月2日(節分が3日でなくなるのは37年ぶり、2日になったのは124年ぶり)となりました。そのため、節分関連の行事も日程変更のケースがあります。
吉田神社の参拝情報
吉田神社の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。
- 吉田神社のアクセス
- 吉田神社の駐車場情報
- 吉田神社の地図
吉田神社のアクセス
吉田神社は、京都市バス「京大正門前(きょうだいせいもんまえ)」バス停より徒歩 約5分です。電車でのアクセスは、京阪電車「出町柳駅(でまちやなぎえき)」より徒歩約20分となっています。
吉田神社の駐車場情報
吉田神社には駐車スペースがあります。実際に行かないとイメージしにくいかもしれませんが、一応記載しておきますと、正面の車道スロープを登りきった広場か、表参道の北側(車道側)に駐車することができます。
ただし、駐車した場合には社務所に声をかける必要があります。行事が行われている時や観光シーズンは、周辺道路も含めて大混雑する可能性がありますので、公共交通機関での参拝がおすすめです。
吉田神社の地図
吉田神社の住所は「〒606-8311 京都市左京区吉田神楽岡町30番地」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。
【外部リンク】吉田神社 – 京都市
まとめ
吉田神社は多くの神さまが集まっている神社で、平安京の守り神として建てられた神社です。吉田神社に参拝すると、全国のすべての神社を参拝したことになるほどご利益がありますので、ぜひ一度参拝しておきましょう。有名な節分祭も、ぜひ行っていただきたい行事です。
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