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京都の醍醐寺(だいごじ)に行かれたことがありますか?醍醐寺は京都でも有数の桜スポットであるほか、7万5千点以上の文化財が国宝・重要文化財に指定されています。この記事では醍醐寺について詳しく解説いたします。ぜひ参拝時の参考にしてください。
醍醐寺は桜が有名な世界文化遺産
醍醐寺(だいごじ)は桜の名所で知られるお寺で、桜が開花するシーズにはたくさんの人で賑わいます。
また、約10万点という圧倒的な数の文化財を持っており、そのうち7万5千点以上が国宝や重要文化財に指定されています。
そして、醍醐寺は世界文化遺産にも指定されています。そんな醍醐寺について以下内容を解説します。
- 醍醐寺の歴史
- 醍醐寺のみどころ
- 醍醐寺拝観の所要時間
醍醐寺の歴史
醍醐寺(だいごじ)は真言宗(しんごんしゅう)という宗派のお寺です。真言宗は16派に枝分かれしており、醍醐寺はそのうちの1つである醍醐派(だいごは)の総本山(そうほんざん)です。
醍醐寺は874年(平安時代)に理源大師聖宝(りげんたいし・しょうぼう)というお坊さんが、醍醐山(だいごさん)の頂上に小屋を建て、准胝観音像(じゅんていかんのんぞう)と如意輪観音像(にょいりんかんのんぞう)を彫ってまつったのが始まりとされています。
907年(平安時代)には醍醐天皇(だいごてんのう)の勅願寺(ちょくがんじ)となって薬師堂(やくしどう)というお堂が建てられました。
醍醐山(だいごさん)の上にはどんどん建物が整っていき、そのうち山の下にもお堂が建てられました。
室町時代の大戦である応仁の乱(おうにんのらん)で建物の大半が燃えましたが、第八十代座主(ざす)である義演(ぎえん)というお坊さんの努力や、豊臣秀吉の援助で復興されました。ちなみに座主(ざす)とは山寺のお坊さんのトップのことです。
醍醐寺の見どころ
醍醐寺は醍醐山(だいごさん)の上の「上醍醐(かみだいご)」と、醍醐山ふもとの下醍醐(しもだいご)で構成されています。そんな醍醐寺の見どころについて紹介します。
上醍醐
下醍醐(しもだいご)から約1時間ほど山登りをすると、醍醐寺始まりの地である上醍醐(かみだいご)があります。
上醍醐には、国宝の薬師堂(やくしどう)や清瀧宮拝殿(せいりゅうぐうはいでん)、重要文化財の開山堂(かいざんどう)や如意輪堂(にょいりんどう)など、さまざまなお堂が建てられています。
そして、湧き水が出ている場所があるのですが、この場所こそ理源大師聖宝(りげんだいじしょうぼう)が小屋を建てた場所です。
この湧き水は「醍醐水(だいごすい)」よ呼ばれ、聖宝(しょうぼう)が神秘的な力によって発見した湧き水です。「醍醐味(だいごみ)」の言葉の由来になっている醍醐水は、今でも飲むことができます。
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醍醐寺の伽藍
醍醐寺の伽藍(がらん)についてですが、上醍醐には国宝や重要文化財のお堂が建てられていると紹介しましたが、下醍醐にも立派なお堂が数多く存在します。
豊臣秀吉の命令によって建てられた金堂(こんどう)や、951年(平安時代)に建てられた五重塔はいずれも国宝です。
重要文化財の清瀧宮本殿(せいりゅうぐうほんでん)のほか、観音堂(かんのんどう)、弁天堂(べんてんどう)など、多くのお堂が建てられています。
上醍醐と下醍醐を合わせると、6つの国宝、10の重要文化財の建物があります。
霊宝館
下醍醐には霊宝館(れいほうかん)があります。霊宝館(れほうかん)は醍醐寺の貴重な宝物の保存と公開を兼ね、1935年(昭和10年)に開館しました。
上醍醐の本尊である国宝の薬師三尊像(やくしさんそんぞう)や、かつて上醍醐の五大堂(ごだいどう)に安置されていた重要文化財の木造五大明王像(もくぞうごだいみょうおうぞう)も、霊宝館に安置されています。
醍醐三宝院
醍醐寺の敷地内に、醍醐寺に属する小型のお寺、つまり塔頭(たっちゅう)寺院の三宝院(さんぽういん)があります。
三宝院(さんぽういん)は1115年(平安時代)に建てられた、歴代の座主(ざす)が住むところです。
建物のほとんどが重要文化財である上、表書院(おもてしょいん)は国宝に指定されています。
有名なのが、国の特別史跡・特別名勝に指定されている三宝院庭園(さんぽういんていえん)です。
1598年、豊臣秀吉は醍醐寺で花見をしました。「醍醐の花見」として有名です。その醍醐の花見に際して自分で設計をした庭であり、桃山時代の華やかな雰囲気を伝えています。
ちなみに、史跡とは歴史上価値が高いもの、特別史跡は特に価値が高いものです。名勝は観賞する上で価値高いもの、特別名勝はその中で特に価値が高いものを指します。
醍醐寺拝観の所要時間
醍醐寺参拝の所要時間は、下醍醐だけでも1時間半ほどです。上醍醐までは1時間ほど山登りをし、30分から1時間の拝観が一般的です。
戻ってくるのも1時間とすると、合計4時間から4時間半ほどですので、半日ほどの時間が必要です。
醍醐寺のお役立ち情報
醍醐寺に関するお役立ち情報として以下内容をお伝えします。参拝時の参考としてくださいね。
- 醍醐寺の桜
- 醍醐寺の御朱印
- 醍醐寺の年中行事・イベント
醍醐寺の桜
醍醐寺は京都でも有名な桜の名所です。霊宝館のしだれ桜は見事ですし、三宝院の前や、五重塔付近に咲く桜も美しいです。
それ以外もあちこちに立派な桜が咲き誇っていますので、ぜひ桜シーズンに参拝しましょう。
醍醐寺の御朱印
醍醐寺の御朱印(ごしゅいん)は観音堂(かんのんどう)と三宝院(さんぽういん)で書いてもらえます。
観音堂(かんのんどう)の御朱印は、薬師如来(やくしにょらい)、准胝観音(じゅんていかんのん)、不動明王(ふどうみょうおう)、役行者(えんのぎょうじゃ)です。
三宝院の御朱印は弥勒菩薩です。
お好みの御朱印を書いてもらいましょう。
観音堂の御朱印 | 薬師如来、准胝観音、不動明王、役行者 |
三宝院の御朱印 | 弥勒菩薩 |
醍醐寺の年中行事・イベント
醍醐寺は年間をとおしてさまざまな行事が行われますが、一般的によく知られているのは2月23日に行われる五大力尊仁王会(ごだいりきそんにんのうえ)です。
五大力尊仁王会(ごだいりきそんにんのうえ)は「五大力さん」と呼ばれて親しまれている行事で、国の平和や国民の幸福を願う行事です。
この日だけもらえるお札の「御影(みえい)」は、災難よけや盗難よけのご利益があり、京都のお店や家庭の入り口に貼られています。
この御影(みえい)は、醍醐寺のお坊さんたちのべ1,000名以上が2月15日~21日までの1週間お堂にこもって祈祷(きとう)したものです。それだけに欲しい人も多く、求める人の列が朝早くから夕方まで途切れません。
また、この日に行われる「餅上げ力奉納(もちあげちからほうのう)」も有名です。男性は150kg、女性は90kgの鏡餅(かがみもち)を持ち上げ、その時間を競います。
【関連記事】京都寺社の年中行事
醍醐寺の拝観情報や交通アクセス
醍醐寺の参拝情報として以下内容を紹介します。お出かけ前にチェックしてください。
- 醍醐寺の拝観料や参拝時間
- 醍醐寺の交通アクセス
- 醍醐寺の駐車場情報
- 醍醐寺の地図
醍醐寺の拝観料や参拝時間
醍醐寺の拝観時間は、3月~12月と、12月~2月で異なります。
拝観時間 | |
3月1日~12月の第1日曜日 | 9:00~17:00 |
12月の第1日曜日の翌日~2月末日 | 9:00~16:30 |
料金も、通常期と春期で異なりますので注意が必要です。拝観料は以下にまとめます。
拝観券(三宝院・霊宝館・伽藍)【春期】 | 大人 1,500円、中学・高校生 1,000円 |
三宝院御殿特別拝観 | 大人・中高生 500円 |
霊宝館本館・平成館特別展示 | 500円以上(文化財維持寄付金として) |
拝観券(三宝院・伽藍)【通常期】 | 大人 1,000円、中学・高校生 700円 |
三宝院御殿特別拝観 | 大人・中高生 500円 |
霊宝館本館・平成館特別展示 | 大人・中高生 500円以上(文化財維持寄付金として) |
霊宝館庭園・仏像棟【通常期】 | 無料 |
上醍醐 | 大人 600円※拝観券(三宝院・霊宝館・伽藍)を持っている人は500円。中学・高校生 400円※拝観券(三宝院・霊宝館・伽藍)を持っている人は300円 |
※いずれも小学生以下は無料
醍醐寺の交通アクセス
醍醐寺は地下鉄東西線「醍醐駅(だいごえき)」から徒歩約10分です。また、京阪バス22・22A系統「醍醐寺前」や、京阪バス京都醍醐寺ライン「醍醐寺」からすぐです。
駐車場があるのでマイカーで行くこともできますが、行事がある時や桜シーズンは混雑しますので、公共交通機関がおすすめです。
醍醐寺の駐車場情報
醍醐寺の駐車料金を紹介します。
大型車(約8台) | 2,000円 |
普通車(約100台) | 1,000円 |
バイク・自転車 | 無料 |
醍醐寺の地図
醍醐寺の住所は「〒601-1325 京都市伏見区醍醐東大路町22」です。地図を以下にて掲載しますので、最寄り駅からの参考としてください。
【外部リンク】世界遺産 京都 醍醐寺
まとめ
醍醐寺は京都でも有数の桜スポットであるため、花見シーズンには多くの観光客で賑わいます。また、桜シーズン以外にも、多くの文化財に魅了された参拝者が訪れます。上醍醐、下醍醐と見どころが豊富ですので、しっかりスケジュールを開けて拝観しましょう。
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