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京都の伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)に行かれたことがありますか?伏見稲荷大社は全国に30,000社あるお稲荷さんの総本宮で、境内(けいだい)だけでなく背後の山全体に神さまが宿っています。この記事では伏見稲荷大社について紹介しますので、ぜひ参拝に行ってください。
伏見稲荷大社は全体に神さまが宿る
伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)は、全国に30,000社あるお稲荷さんの総本宮(そうほんぐう)です。つまり、全国にあるお稲荷さんの元となっているところです。
神社の敷地を境内(けいだい)といいますが、伏見稲荷大社は広い境内に朱色(しゅいろ)の建物が並んでおり、とても美しい神社です。
そして、背後にある稲荷山(いなりやま)全体に神さがが宿っているため、登って行くと神秘性を感じられるでしょう。世界中から参拝者が訪れる伏見稲荷について以下内容を紹介します。
- 伏見稲荷大社の歴史
- 伏見稲荷大社の見どころ
- 伏見稲荷大社のご利益
伏見稲荷大社の歴史
伏見稲荷大社は711年(奈良時代)に、秦伊侶具(はたのいろぐ)という人が、稲荷山(いなりやま)の三カ峰(みつかみね)という場所に、三柱(さんはしら)をまつったのが始まりと言われています。神さまは1人2人3人ではなく、柱(はしら)と数えますので、3名の神さまをまつったという意味です。
現在の京都府南部について書かれている「山城国風土記(やましろこくふうどき)」によると、秦伊侶具(はたのいろぐ)がお餅(もち)を的にして矢を放ったところ、そのお餅が白鳥になって山に飛んで行き、そこに稲が生えたので「いなり」の神社名になったと伝えられています。
827年(平安時代)に空海(くうかい)というお坊さんが、東寺(とうじ)を守る神さまとして稲荷神(いなりしん)をまつり、歴代天皇がお参りされたり、民間にも信仰される神社となりました。
室町時代に起こった応仁の乱(おうにんのらん)という戦争で燃えてしまった本殿(ほんでん)は、1499年(室町時代)に作り直され、何度か修復されたものです。
伏見稲荷の本殿は重要文化財(じゅうようぶんかざい)に指定されています。そのため、伏見稲荷の本殿は信仰の対象としてだけでなく、歴史や芸術的価値も高いものだと分かります。
伏見稲荷大社の見どころ
伏見稲荷大社は見どころとして、トンネルのように鳥居が並ぶ「千本鳥居(せんぼんどりい)を紹介します。また、おすすめの参拝ルートも案内いたします。
魅力的な鳥居のトンネル
伏見稲荷大社の背後にある稲荷山は、山頂まで約1万基の鳥居が並んでおり、幻想的な雰囲気の中で登ることができます。稲荷山は高さ233メートルと低い山で、のんびり登っても山頂まで1時間ほどです。
そんな中、最も有名なのが千本鳥居(せんぼんどりい)です。鳥居のトンネルが二手に分かれ、奥社(おくしゃ)という場所ですぐ合流するのが千本鳥居です。
稲荷山全体の鳥居を千本鳥居と勘違いしている人が多いようですが、実は400メートルほどの一部分を千本鳥居と言います。実際には千本ではありませんが、それほど多いという意味で千本鳥居と呼ばれているのでしょう。
伏見稲荷大社のおすすめ参拝ルート
伏見稲荷のおすすめ参拝ルートは、まず伏見稲荷大社を参拝してから、稲荷山を目指しましょう。稲荷山は千本鳥居を経て四辻(よつつじ)というところまで登ると、とても景色が美しいです。
見事な絶景を眺めながら一旦休憩すると良いでしょう。その景色の美しさから、この四辻(よつつじ)を山頂と勘違いする人がいらっしゃいます。ここは山頂ではありませんのでそのまま下山するともったいないですよ。
四辻(よつつじ)からさらに上に登る2つのルートがあるのですが、1週しているのでどちらに行っても大丈夫です。およそ30分ほどで四辻(よつつじ)に戻ってくるルートとなっています。
稲荷山の様子は以下の関連記事で紹介していますので、よろしければお読みください。
【関連記事】京都一周トレイル東山コースと周辺の寺社(伏見稲荷から蹴上)
伏見稲荷大社のご利益
伏見稲荷大社は、商売繁昌(しょうばいはんじょう)や五穀豊穣(ごこくほうじょう)のご利益があります。また、「安産でありますように」とか、「病気が治りますように」「勉強ができるようになりますように」とお参りする人も多いです。願いが叶ったらちゃんとお礼参りに行きましょう。
伏見稲荷大社の本殿には、宇迦之御魂大神 (うかのみたまのおおかみ)という神さま、佐田彦大神 (さたひこのおおかみ)という神さま、大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)という神さまがまつられており、3柱の神さまの両サイドには、田中大神(たなかのおおかみ)という神さま、四大神 (しのおおかみ)という神さまがまつられています。
ちなみに、お稲荷さんと言えばキツネというイメージがあるかと思いますが、キツネは使わしめ(つかわしめ)、つまり神さまのお使いです。
伏見稲荷大社のお役立ち情報
伏見稲荷大社のお役立ち情報として以下内容を紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
- 朝早い時間や夜は人が少ない
- おもかる石で願いごとが早く叶うか占える
- 伏見稲荷大社のお守り
- 伏見稲荷大社の御朱印情報
- 伏見稲荷大社の年中行事
- 一度は食べてみたいスズメ
朝早い時間や夜は人が少ない
伏見稲荷大社は世界中から参拝者が訪れるため、常に多くの人で賑わいます。特に初詣(はつもうで)は毎年3が日で250万人~270万人が訪れますし、そのほか行事が行われる際にも多くの観光客で賑(にぎ)わいます。
ただし、早朝や夜は人が少ない(正月以外)ため、落ち着いて参拝ができるでしょう。早朝はピリッとした空気の中で、気持ちの良い参拝が可能ですよ。
おもかる石で願いごとが早く叶うか占える
奥社(おくしゃ)には、2つの燈籠(とうろう)があり、その上には「おもかる石(重軽石)」と呼ばれる石が置いてあります。
このおもかる石が思ったより軽いと感じると、願いが叶う日が近く、思ったより重ければ、願いが叶う日が遠いと言われています。願いごとがある場合は、ぜひ試してみましょう。
伏見稲荷大社のお守り
伏見稲荷大社には、数多くのお守りがあります。家内安全や商売繁昌(しょうばいはんじょう)のお札(おふだ)のほか、厄除け(やくよけ)、健康長寿(けんこうちょうじゅ)、金運のお守り。
交通安全や入学試験などのお守りと、その種類はとても多いです。参拝した際には必要なお守りを入手しましょう。
伏見稲荷大社の御朱印情報
伏見稲荷大社の御朱印(ごしゅいん)は3カ所でもらえます。その3カ所とは以下の場所です。
祈祷受付所(きとううけつけしょ) | 本殿の横 |
奥社奉拝所(おくしゃほうはいじょ) | 千本鳥居を抜けたところ |
御膳谷奉拝所(ごぜんだにほうはいじょ) | 稲荷山の上 |
祈祷受付所(きとううけつけしょ)でいただける御朱印には「伏見稲荷大社」と書かれ、奥社奉拝所(おくしゃほうはいじょ)の御朱印は「伏見稲荷大社奥社」、御膳谷奉拝所(ごぜんだにほうはいじょ)の御朱印は「登拝 稲荷山」と書かれます。いずれも300円でいただけます。
伏見稲荷大社のオリジナル御朱印帳は紺色(こんいろ)で無地とシンプルなもので、800円で販売されています。
伏見稲荷大社の年中行事
伏見稲荷大社では、年中さまざまな行事が行われますが、最も重要な行事とされているのが稲荷祭(いなりまつり)です。
稲荷祭は4月20日に最も近い日曜日に「神幸祭(しんこうさい)」が行われ、神さまが神輿(みこし)に乗って京都駅近くの御旅所(おたびしょ)という場所に行かれます。
そして、5月3日に「還幸祭(かんこうさい)」が行われ、神さまが神輿(みこし)に乗って戻ってこられます。トラックの上に神輿(みこし)が乗る個性的な姿を見れますよ。
【関連記事】京都寺社の年中行事
一度は食べてみたい「すずめ」
伏見稲荷大社の裏参道では、すずめの串焼きが売っています。国産スズメの狩猟は11月~2月と決まっていますので、その時期に合わせて売られています。
鰻(うなぎ)のタレのような甘さと、爽快(そうかい)な山椒(さんしょう)の香り、そして、炙った香ばしさが絶妙です。食感はバリバリとしており、食べ応えがありますよ。
伏見稲荷大社の参拝情報
伏見稲荷大社の参拝情報について以下内容を紹介しますので、お出かけ前にチェックしておきましょう。
- 伏見稲荷大社の交通アクセス
- 伏見稲荷大社の駐車場情報
- 伏見稲荷大社の地図
伏見稲荷大社の交通アクセス
伏見稲荷大社は、JR奈良線「稲荷駅」下車すぐのところです。駅を出たら目の前に見えますので迷うことはないでしょう。また、京阪電鉄伏見稲荷駅からも徒歩5分と便利です。交通の便が良いため、参拝後の京都観光もしやすいです。
伏見稲荷大社の駐車場情報
伏見稲荷大社には参拝者専用の駐車場があるので、マイカーで行くこともできます。ただし、12月30日~1月5日は駐車場が閉鎖されるため注意が必要です。
また、周辺道路が混雑するケースや、駐車するのに待たされることも多いため、公共交通機関で行った方が良いでしょう。
伏見稲荷大社の地図
伏見稲荷大社の住所は「〒612-0882 京都市伏見区深草薮之内町68番地」です。地図を以下にて掲載しますので参拝時の参考としてください。
【外部リンク】伏見稲荷大社
まとめ
伏見稲荷大社は全国のお稲荷さんの総本宮で、境内(けいだい)だけでなく背後の山全体に神さまが宿っています。参拝の際にはぜひ稲荷山も登り、鳥居が立ち並ぶ雰囲気を楽しんでください。
幻想的な雰囲気を体感すれば、伏見稲荷大社が世界中から人気を集める理由がお分かりいただけるかと思いますよ。
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