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毘沙門堂(びしゃもんどう)をご存知でしょうか?毘沙門堂は京都市山科区(やましなく)にあり、長い歴史と高い格式を誇る山寺です。また、紅葉の名所として知られています。この記事で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
毘沙門堂の歴史や見どころをご紹介
毘沙門堂(びしゃもんどう)は京都市山科区(やましなく)にあり、正しくは出雲寺(いずもじ)といいます。もともと上京区(かみぎょうく)の出雲路(いずもじ)にあったことから出雲寺のようですが、毘沙門堂の方が知れ渡っています。
そんな毘沙門堂についてまずは歴史や見どころから紹介します。
毘沙門堂の歴史
毘沙門堂(びしゃもんどう)は、703年(飛鳥時代)に、文武天皇(もんむてんのう)<在位:697年(飛鳥時代)~707年(飛鳥時代)>の願いで、行基(ぎょうき)というお坊さんが開きました。
1665年(江戸時代)の復興の際に、出雲寺から伝えられた毘沙門天(びしゃもんてん)を本尊(ほんぞん)としたことから毘沙門堂と呼ばれるようになりました。
公弁法親王(こうべんほっしんのう)がお寺に入ってから門跡寺院(もんぜきじいん)となり、後程説明する京都五箇室門跡(きょうとごかしつもんぜき)の1つに数えられています。
毘沙門堂の見どころ
毘沙門堂の見どころについて、いくつかピックアップして紹介します。
宸殿の襖絵
毘沙門堂の宸殿(しんでん)という建物の中には、狩野益信(かのうますのぶ)という絵師による障壁画(しょうへきが)と、円山応挙(まるやまおうきょ)という絵師による杉の衝立(ついたて)<建物の仕切り>があります。
障壁画(しょうへきが)とは、襖(ふすま)や天井、衝立(ついたて)などに描かれた絵のことです。これらは特殊なテクニックで描かれており、見方を変えると動いているように見えるから不思議です。
また、霊殿(れいでん)という建物の天井(てんじょう)に描かれている龍も、見る角度によって見え方が変化します。
晩翠園
毘沙門堂には晩翠園(ばんすいえん)という美しい庭園があります。江戸時代初期に作られた庭園で、庭園内の池は「心」という文字を反転させた状態(鏡に映したような状態)をかたどっています。
鶴や亀に見立てた石、坐禅する時に座る坐禅石(ざぜんせき)などが配置されており、たいへん見ごたえのある庭園です。
毘沙門堂の紅葉は必見
毘沙門堂の紅葉は必見です。毎年11月下旬ごろから境内(けいだい)は真っ赤な紅葉に包まれます。特に有名なのは長い石段の紅葉で、地面に落ちた散り紅葉(もみじ)は見事です。
また、毘沙門堂は桜の名所でもあり、樹齢150年の般若桜(はんにゃざくら)を中心に、約40本の桜が植えられています。普段の毘沙門堂も良いのですが、桜と紅葉シーズンは格別です。
毘沙門堂のお役立ち情報
毘沙門堂のお役立ち情報として以下内容を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 毘沙門堂は京都五箇室門跡の1つ
- 毘沙門堂のご利益
- 毘沙門堂の御朱印
- 毘沙門堂の年中行事
毘沙門堂は京都五箇室門跡の1つ
毘沙門堂は天台宗の京都五箇室門跡(きょうとごかしつもんぜき)の1つに数えられています。京都五箇室門跡は毘沙門堂と三千院(さんぜんいん)、曼殊院(まんしゅいん)、妙法院(みょうほういん)、青蓮院(しょうれんいん)の5つです。豆知識として知っておきましょう。
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毘沙門堂のご利益
毘沙門堂の本尊である毘沙門天は、もともとインドの「クベーラ」という財宝の神さまです。そのため、毘沙門堂で毘沙門天に参拝すれば、商売繁盛(しょうばいはんじょう)のご利益が得られます。また、家内安全のご利益もあるとされています。
ちなみに、毘沙門天は多聞天(たもんてん)と同一の仏さまで、四天王(してんのう)というユニットで安置される時は多聞天(たもんてん)、ピンで登場される時は毘沙門天と呼ばれます。
毘沙門天を金毘羅(こんぴら)さんと呼ばれて親しまれる「金毘羅権現(こんぴらごんげん)」と勘違いする人がいらっしゃいますが、同じではありません。
金毘羅さんはバラモン教の神さまで「クンビーラ」が元です。クベーラとクンビーラが似ているから勘違いされることがあるようです。
毘沙門堂の御朱印
毘沙門堂では通常の御朱印のほか、各季節ごとのカラフルな御朱印をいただけます。オリジナル御朱印帳も用意されており、桜や紅葉をモチーフにした御朱印帳を中心に、などさまざまなカラーの御朱印帳があります。
毘沙門堂の年中行事
毘沙門堂では年間をとおしてさまざまな行事が行われます。毘沙門堂が関係する行事の中で一般的に有名なのは「山科義士(やましなぎし)まつり」ではないでしょうか。
主君の汚名を返上するために戦った家臣達の物語として「忠臣蔵(ちゅうしんぐら)」は有名です。その忠臣蔵の中心人物である大石内蔵助(おおいしくらのすけ)は、47人で憎き吉良上野介(きらこうずけのすけ)を討ち果たしました。
大石内蔵助(おおいしくらのすけ)は吉良邸へ討ち入るのを決意するまで山科(やましな)に隠れており、それにちなみ、討ち入りがあった12月14日に行列が行われます。
行列は毘沙門堂からスタートし、大石神社(おおいしじんじゃ)まで歩きます。行列のほかにも、芝居や踊りなどが行われる行事となっています。
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毘沙門堂の参拝情報
毘沙門堂の参拝情報として以下内容を紹介します。ぜひお出かけ前にチェックしておきましょう。
- 毘沙門堂の拝観料や参拝時間
- 毘沙門堂の交通アクセス
- 毘沙門堂の駐車場情報
- 毘沙門堂の地図
毘沙門堂の拝観料や参拝時間
毘沙門堂の拝観料は大人500円、高校生400円、小学生300円です。小学生は保護者と一緒でなければ入れません。参拝時間は9時~17時で、12月~2月は16時半までです。いずれも受付は30分前に終了します。
毘沙門堂の交通アクセス
毘沙門堂への交通アクセスは、JR・地下鉄・京阪「山科駅(やましなえき)」からいずれも徒歩約20分です。
毘沙門堂の駐車場情報
毘沙門堂には無料の駐車場があり、観光シーズンにはとめられる台数が増えます。そのため、マイカーでの参拝も便利です。
毘沙門堂の地図
毘沙門堂の住所は「〒607-8003 京都市山科区安朱稲荷山町18」です。地図を以下にて掲載しますので、参拝時の参考としてください。
【外部リンク】毘沙門堂: HOME
まとめ
毘沙門堂は京都市山科区にあり、長い歴史と高い格式を誇る山寺です。その格式の高さは京都五箇室門跡の1つに数えられることからも分かります。見どころが多いお寺でもあり、動いているように見える障壁画が有名であるほか、紅葉の名所として知られています。山科観光する際には外せないお寺です。
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