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京都の青蓮院(しょうれんいん)に行かれたことがありますか?青蓮院は皇族や公家が住職を務める「門跡寺院(もんぜきじいん)」で、とても格式が高いお寺です。立派な建物に囲まれた庭園が美しく、眺めていると癒されます。この記事では青蓮院について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
青蓮院は天台宗の京都五箇室門跡
青蓮院(しょうれんいん)は、青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)とか、粟田御所(あわたごしょ)とも呼ばれる天台宗(てんだいしゅう)の門跡寺院(もんぜきじいん)です。
門跡寺院とは、皇族や公家が住職を務めるお寺のことで、青蓮院は三千院(さんぜんいん)、妙法院(みょうほういん)とともに、天台宗の三門跡寺院に数えられています。
現在、天台宗の京都五箇室門跡の1つであり、京都五箇室門跡とは青蓮院と三千院(さんぜんいん)、妙法院(みょうほういん)、曼殊院(まんしゅいん)、毘沙門堂(びしゃもんどう)の5つです。そんな青蓮院の歴史や見どころを紹介します。
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青蓮院の歴史
平安時代の初めごろ、日本の天台宗(てんだいしゅう)の祖である最澄(さいちょう)は、比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)を開くにあたって、比叡山の山頂にお坊さんの住まいをたくさん作りました。
その1つの「青蓮坊(しょうれんぼう)」が青蓮院の起源だと言われています。門跡寺院となって比叡山から移ったのは、1144年(平安時代)の行玄(ぎょうげん)というお坊さんの時です。
鳥羽法皇の命によって、青蓮院と名前が変わりました。そのため、行玄(ぎょうげん)が初代の門主(もんしゅ)です。
明治時代に至るまで、青蓮院の門主はほとんど皇族か公家に限られていました。室町時代の大戦である「応仁の乱(おうにんのらん)」の影響を受けましたが、豊臣秀吉や徳川家康が復活させました。
1788年(江戸時代)に起こった天明大火(てんめいのたいか)で御所が炎上した際に、後桜町上皇(ごさくらまちてんのう)は青蓮院を仮の御所として避難しました。
また、明治時代に入って火災にあいましたが、1895年(明治時代)に復元されています。お寺の敷地全域が国の史跡に指定されています。
親鸞聖人得度の地
浄土真宗(じょうどしんしゅう)を開いた親鸞(しんらん)は、青蓮院で得度(とくど)したと伝わっています。得度とは頭を剃って戒め(いましめ)を守る出家(しゅっけ)の儀式です。
そのため、青蓮院には親鸞が得度したとされる「御得度の間」や、その際の髪の毛を植えた像が安置されている「植髪堂(うえがみどう)」、残りの髪を納めた「遺髪塔(いはつとう)」などがあります。
青蓮院の見どころ
青蓮院にはさまざまな見どころがありますが、特に必見の見どころを紹介します。
青蓮院の宸殿や襖絵
青蓮院には宸殿(しんでん)という立派な建物があります。青蓮院の中で最も大きな建物で、徳川家康の孫である東福門院(とうふくもんいん)の御所を移したものです。
宸殿とは門跡寺院ならではの建物で、大事な法要はここで行われます。さきほど紹介した親鸞聖人(しんらんしょうにん)の「御得度の間」はこの宸殿にあります。
また、宸殿内部の障壁画(しょうへきが)も有名で、重要文化財(じゅうようぶんかざい)に指定されています。障壁画は襖(ふすま)が12面、戸になっている襖(ふすま)が4面、壁が3面の合計17面に描かれており、多くの参拝者を魅了しています。
ちなみに現在の宸殿は1893年(明治時代)に焼失したあとに復興したものです。
青蓮院の庭園
青蓮院のメインとなる庭園は、龍心池(りゅうしんち)という池を中心とした庭園で、相阿弥(そうあみ)が作ったと伝えられている池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)です。
相阿弥は室町時代に活躍した絵師であり鑑定家であり連歌師です。そして、庭園を作ったことでも知られている人です。
池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)とは、大きな池の周りを歩いて鑑賞する庭園のことで、自分のペースでのんびり鑑賞できる特徴があります。
背後の山を庭園の景色に取り込む借景(しゃっけい)の技法を使っており、粟田山(あわたやま)を借景としています。
また、江戸時代の小堀遠州(こぼりえんしゅう)という作庭家が作ったと言われる「霧島の庭(きりしまのにわ)」が隣接しており、毎年GW頃に霧島つつじが咲き誇ります。
庭園をひと周りして小御所(こごしょ)という建物近くの渡り廊下に行くと、豊臣秀吉が寄付した「一文字手水鉢(いちもんじちょうずばち)」があり、3月~4月頃に咲く梅が、水面に美しく映ります。
季節ごとに違った表情が見れる庭園ですので、何度訪れても楽しめますよ。
将軍塚青龍殿の青不動
京都には絶景スポットとして将軍塚(しょうぐんづか)が知られています。将軍塚には青蓮院の飛地境内(とびちけいだい)である「青龍殿(せいりゅうでん)」があります。
飛地境内とは離れた敷地に境内があるということで、青龍殿(せいりゅうでん)は山の上にある個性的な飛地境内です。
青龍殿には大舞台があり、京都市内を一望できます。大舞台の大きさは清水寺の舞台の4.6倍。そのスケールと絶景の美しさにより、参拝者の多くが歓声をあげています。
青龍殿には国宝の「青不動明王二童子像(あおふどうみょうおうにどうしぞう)」があります。通称「青不動(あおふどう)」と呼ばれる絵画で、日本三大不動画の1つに数えられています。
青龍殿は午前9時から午後5時まで(午後4時30分受付終了)で、料金は大人500円、中学生・高校生400円、小学生200円です。三条京阪駅から循環バス・ピストンバスが出ていますので、利用すると良いでしょう。
青蓮院のお役立ち情報
青蓮院のお役立ち情報として、以下内容を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 青蓮院の御本尊
- 青蓮院の御朱印
- 青蓮院の抹茶体験
- 青蓮院のイベントや行事
青蓮院の御本尊
青蓮院の本尊(ほんぞん)は「熾盛光如来曼荼羅(しじょうこうにょらいまんだら)」です。「熾盛光如来曼荼羅(しじょうこうにょらいまんだら)」は約2メートル四方の掛け軸で、「熾盛光如来(しじょうこうにょらい」を御本尊としているのは青蓮院だけです。
平安時代の後半からまつられていましたが、戦乱火災などにより、現在の御本尊は豊臣秀吉によって復元されたものです。さきほど紹介した「青不動(あおふどう)」を御本尊だと思っている人も多いのですが、実は違うのです。
青蓮院の御朱印
青蓮院の御朱印(ごしゅいん)は、熾盛光如来(しじょうこうにょらい)と、青不動の2種類があります。いずれも300円です。オリジナル御朱印帳は「蓮(はす)」をモチーフした青い御朱印帳と、火の鳥をモチーフとした赤い御朱印帳があります。いずれも1,000円です。
青蓮院の抹茶体験
青蓮院の庭園内には、好文亭(こうぶんてい)という建物があります。好文亭(こうぶんてい)では、毎年春と秋に特別拝観を行い、茶室を一般公開しています。
その際には、お抹茶とお菓子を楽しめます。特別拝観料は1,000円でお茶席が初めての人でも問題ありません。
青蓮院のイベントや行事
青蓮院は年間を通してさまざま行事が行われますが、特に有名なのは夜のライトアップではないでしょうか。毎年春と秋に夜のライトアップ特別拝観が行われ、多くの参拝者を魅了しています。庭園はもちろんのこと、境内をあますところなくライトアップするほか、青龍殿もライトアップされます。
御本尊の熾盛光如来(しじょうこうにょらい)は光そのもの、その化身の不動明王も炎の光を背負っているため、光と関係が深いことからライトアップが行われています。昼間のしっとりとした青蓮院だけでなく、幻想的な夜の青蓮院もおすすめです。
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青蓮院の交通アクセス・拝観案内
青蓮院の観光情報として以下内容を紹介します。参拝時の参考としてください。
- 青蓮院の拝観案内
- 青蓮院の交通アクセス
- 青蓮院の地図
青蓮院の拝観案内
青蓮院は9:00~17:00が拝観時間で、16:30に受付終了となっています。拝観料は大人500円、中高生400円、小学生200円です。
青蓮院の交通アクセス
青蓮院は京都市営地下鉄東西線の「東山駅」から徒歩5分です。また、京都市営バス5系統、46系統、100系統の「神宮道バス停」から徒歩3分です。
青蓮院の地図
青蓮院の地図を以下にて掲載します。最寄り駅やバス停からの参考としてください。
【外部リンク】天台宗 青蓮院門跡
まとめ
青蓮院は格式高い門跡寺院で、宸殿や襖絵、庭園のほか、将軍塚青龍殿の青不動などが有名です。春夏秋冬いついっても見ごたえがありますので、各季節ごとに何度も参拝してみましょう。
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