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人気の観光スポットもいいけれど、人が少ない穴場でゆっくり楽しみたいですよね?この記事では京都でおすすめする穴場の寺社を紹介します。市内中心部の有名な寺社とは違い、比較的のんびり楽しめる名所をピックアップしましたので、参考にしてください。
京都のお寺でゆっくりできるところといえば?
京都のお寺でゆっくりできる穴場として、まずは庭園が美しいお寺を紹介します。いずれも素晴らしい名所ですが、人は少な目なので、ゆっくり観光を楽しめます。
- 枯山水が美しい東福寺光明院
- 人が少なくても立派な等持院
- 苔が美しい祇王寺
枯山水が美しい東福寺光明院
京都市東山区の東福寺(とうふくじ)には、多くの塔頭(たっちゅう)寺院があります。そのうちの1つに光明院(こうみょういん)というお寺があり、見事な枯山水庭園(かれさんすいていえん)で知られています。
その枯山水庭園は「波心の庭(はしんのにわ)」といい、1939年(昭和時代)に重森三玲(しげもりみれい)という作庭家がつくりました。
狭いスペースなのに広く見え、ダイナミックな印象を受けるお庭です。苔(こけ)の美しさも特徴で、別名「苔の虹寺(こけのにじでら)」とも呼ばれており、光明院は隠れファンの多いお寺となっています。
【外部リンク】京都 光明院 虹の苔寺|臨済宗東福寺派 大本山東福寺塔頭
人が少なくても立派な等持院
等持院(とうじいん)は臨済宗(りんざいしゅう)のお寺です。見どころが多く立派なお寺でありながら、観光客が少ないため、ゆっくりと参拝ができます。
歴代足利将軍を弔(とむらう)お寺として知られ、境内(けいだい)には歴代の足利将軍像が安置されています。
等持院の北庭(ほくてい)は、「心」という文字をかたどった「心字池(しんじいけ)」を中心に、ダイナミックな岩や美しい草花が配置され、書院(しょいん)という部屋から眺めていると、まるで1つの風景画(ふうけいが)のように見えます。
また、お庭に出て散歩することも可能ですので、ぜひのんびり歩きながら美しい庭園を楽しみましょう。
【関連記事】等持院は足利将軍家を弔うお寺【京都の寺社100選】(北区)
苔が美しい祇王寺
祇王寺(ぎおうじ)京都市右京区の嵯峨(さが)エリアにあるお寺で、平清盛から愛された祇王(ぎおう)という白拍子(しらびょうし)〈男装して舞を披露する女性や子どものこと〉にまつわる、悲しい恋物語が有名です。
祇王寺に入ると目の前に広がるのが苔庭(こけにわ)です。一面が苔の絨毯(じゅうたん)のように広がり、その美しさに心を奪われてしまいます。
四季折々の花を楽しむことができるため、春夏秋冬いろいろな表情を味わえます。
【関連記事】祇王寺は悲しい恋の物語が有名【京都の寺社100選】(右京区)
景色が美しい京都の穴場寺院
京都には景色が美しいお寺がいくつもあります。その中から特におすすめを紹介します。
- 紫陽花と絶景が楽しめる善峯寺
- 京都市を一望できる青龍殿
- 五山の送り火の穴場である泉涌寺悲田院
- 景色と紅葉が見事な圓光寺
紫陽花と絶景が楽しめる善峯寺
善峯寺(よしみねでら)は京都市西京区にあり、樹齢600年の松が有名です。地をはうように伸びる松の長さは37メートルもあり、横たわる龍が遊ぶように見えることから遊龍の松(ゆうりゅうのまつ)と呼ばれています。
元々は長さ50メートルほどあったのですが、虫の被害によって切断され、現在は37メートルまで短くなっています。
善峯寺は高台にあるため、お堂を巡りながら数カ所の絶景ポイントがあります。晴れの日は京都市内を一望でき、霧(きり)が多い日は幻想的な雰囲気となります。
一度行ったらまた行きたくなる絶景です。
【関連記事】善峯寺は樹齢六百年超えの松が有名【京都の寺社100選】(西京区)
京都市を一望できる青龍殿
京都市東山区に、青蓮院(しょうれんいん)という門跡寺院(もんぜきじいん)があります。その青蓮院の飛地境内(とびちけいだい)である「青龍殿(せいりゅうでん)」は、京都有数の絶景スポットです。
飛地境内とは離れた敷地に境内があるということで、青龍殿は山の上にある個性的な飛地境内です。有名な「清水の舞台(きよみずのぶたい)の4.6倍ある大舞台を備えており、そこから京都市内を一望できます。
そんな青龍殿には、国宝の「青不動明王二童子像(あおふどうみょうおうにどうしぞう)」があります。通称「青不動(あおふどう)」と呼ばれる絵画で、日本三大不動画の1つに数えられています。
【関連記事】青蓮院は天台宗の京都五箇室門跡【京都の寺社100選】(東山区)
五山の送り火の穴場である泉涌寺悲田院
京都市東山区にある泉涌寺(せんにゅうじ)の塔頭に、悲田院(ひでんいん)というお寺があります。そもそも悲田院とは、身寄りのない子どもや老人、貧しい人を収容する施設のことですが、平安京には東西の2つの悲田院がありました。
しかし、両方ともなくなってしまい、1308年(鎌倉時代)に西悲田院のあとを引き継いで、お寺の名前を悲田院としました。1645年(江戸時代)に現在地に移っています。
そんな悲田院の前は、京都の絶景スポットの1つです。毎年8月16日に行われる五山の送り火は「妙」「法」「舟形」「左大文字」「鳥居形」が見られ、知る人ぞ知る大文字スポットでもあります。
※「法」は少し西側に移動すれば見えます。
景色と紅葉が見事な圓光寺
京都市左京区にある圓光寺(えんこうじ)は、紅葉と新緑の穴場スポットであるほか、美しい庭園スポットとしても人気です。
龍が雲海(うんかい)から飛び出している様子を表す「奔龍庭(ほんりゅうてい)」というお庭や、洛北エリア最古の池を配備した「十牛之庭(じゅうぎゅうのにわ)」などは見事です。
また、高台に登ると京都市内の絶景を眺められます。素晴らしい名所にも関わらず、市内中心部の観光地ほど人はいませんので、庭も絶景もゆっくり楽しめます。
【関連記事】圓光寺は新緑と紅葉の穴場スポット【京都の寺社100選】(左京区)
京都でおすすめする仏像の穴場
お寺を参拝すると、立派な仏像に感動することが多いですが、京都における仏像の穴場といえばどこでしょうか?ここでは、素晴らしい仏像がある穴場を紹介します。
- 繁華街のど真ん中にある誓願寺
- 立派な阿弥陀如来がある法界寺
- 個性的な仏像が見れる萬福寺
繁華街のど真ん中にある誓願寺
京都市中京区にある誓願寺(せいがんじ)は、飛鳥時代に建てられた由緒あるお寺で、有名な京都の繁華街(はんかがい)である新京極通(しんきょうごくどおり)沿いに存在します。
本堂(ほんどう)には4.85メートルもある大きな阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)が安置されており、2人の仏師(ぶっし)が別々に彫ったけれども、合体すると見事にピッタリ合ったという仏さまです。
人通りの多い繁華街のど真ん中で、これだけ大きくて立派な仏像が見れるのは珍しい反面、意外と気が付きにくく、京都人でも見たことがないという人が多いです。
【関連記事】誓願寺は繁華街にある穴場スポット【京都の寺社100選】(中京区)
立派な阿弥陀如来がある法界寺
京都市伏見区にある法界寺(ほうかいじ)は真言宗(しんごんしゅう)という宗派のお寺です。立派な阿弥陀堂(あみだどう)というお堂の中には、2.8メートルの阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)が安置されています。
この阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)は国宝(こくほう)で、平安時代を代表する仏師(ぶっし)である「定朝(じょうちょう)」の流れをくむ作り方となっています。
そのため、定朝(じょうちょう)が作った平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)の阿弥陀如来像にそっくりです。
国宝の仏像を真ん前で見れる貴重なお堂で、仏像だけでなくお堂も国宝です。
【関連記事】法界寺は授乳祈願や阿弥陀様で有名【京都の寺社100選】(伏見区)
個性的な仏像が見れる萬福寺
京都府宇治市に萬福寺(まんぷくじ)は、異国の雰囲気に溢(あふ)れた建物が特徴的です。そして、独特の雰囲気の中で素晴らしい仏像をたくさん見ることができます。
大雄寶殿(だいおうほうでん)というお堂の中には立派な釈迦牟尼佛(しゃかむにぶつ)が祀(まつ)られており、その両サイドには迦葉(かしょう)と阿難(あなん)が祀(まつ)られています。迦葉(かしょう)と阿難(あなん)はお釈迦様の十大弟子であり、仏教で重要な人物です。
大雄寶殿(だいおうほうでん)内部をぐるっと一周するように、十八羅漢像(じゅうはちらかんぞう)が祀(まつ)られており、見ごたえたっぷりの堂内となっています。
また、天王殿(てんのうでん)という建物は、四天王像(してんのうぞう)や韋駄天像(いだてんぞう)など、見ごたえのある仏像が祀(まつ)られています。
特に人気なのが布袋(ほてい)さんの像で、お釈迦(しゃか)様の跡継ぎである弥勒菩薩(みろくぼさつ)の化身といわれています。
比較的人が少ないお寺ですので、ゆっくりと素晴らしい仏像を見学できますよ。
【関連記事】萬福寺は黄檗宗の大本山【京都の寺社100選】(京都市外)
京都でおすすめする穴場の神社
京都の穴場スポットとして、最後におすすめの神社を紹介します。ぜひチェックしておいてください。
- カキツバタで知られる大田神社
- 良縁や子宝で知られる野宮神社
- 芸能人も訪れる車折神社
カキツバタで知られる大田神社
京都市北区にある大田神社(おおたじんじゃ)は、上賀茂神社(かみがもじんじゃ)に属する神社で、上賀茂神社から徒歩約12分ほどのところにあります。
長生きや病気が治る、縁結び、芸事の神さまとして信仰を集めています。そんな大田神社は境内東側のカキツバタが有名です。
毎年5月中旬になると、濃い紫色の花が辺り一面に咲き誇ります。
良縁や子宝で知られる野宮神社
野宮神社(ののみやじんじゃ)は、竹林で有名な嵯峨野(さがの)にあり、良縁や子宝のご利益で知られています。
野宮神社で有名なのが黒木鳥居(くろきのとりい)です。黒木鳥居(くろきのとりい)は、野宮神社の入口に立っている鳥居です。
一般的な鳥居のイメージは朱色のものか、石でできたものでしょうけれど、野宮神社の鳥居は黒いのです。この特徴的な黒木鳥居は、クヌギの木の皮をむかずに使用し、日本最古の鳥居様式として知られています。
また、「お亀石」も有名です。願い事を祈りながらお亀石をさすると、1年以内に願いごとが叶うと言われています。叶えたいことがある人は、ぜひ参拝しましょう。
【関連記事】野宮神社は良縁や子宝のご利益あり【京都の寺社100選】(右京区)
芸能人も訪れる車折神社
京都市右京区にある車折神社(くるまざきじんじゃ)は、芸能人やお笑い芸人さんなどを含め、多くの有名人が参拝する人気の神社です。
というのも、境内に芸能神社(げいのうじんじゃ)があるため、全国から芸の上達を願う芸能人たちが参拝に訪れるのです。
神社の周りにめぐらされる垣(かき)のことを玉垣(たまがき)と言いますが、車折神社の玉垣には参拝した芸能人たちの名前が書かれています。
ジャニーズの有名タレントや国民的アイドル、ミュージシャン、俳優、お笑いタレントまで、さまざまな有名人の名前が書かれていますので、好きな有名人の名前があるか探してみてください。
【関連記事】車折神社は芸能人も訪れるパワスポ【京都の寺社100選】(右京区)
まとめ
京都の人気スポットはどこも素晴らしいのですが、その分観光客であふれることが多いです。人が少ない名所をゆっくり楽しみたいのなら、ここで紹介した穴場スポットへ足を運んでみてください。きっと、時間の流れがゆるやかな京都を楽しめるはずですよ。
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