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7月の京都はどの寺社を巡れば良いのでしょうか?7月の京都は各寺社で個性的な行事が行われますが、特に八坂神社(やさかじんじゃ)のお祭りである祇園祭(ぎおんまつり)がおすすめです。この記事で詳しく解説しますので参考にしてください。
7月におすすめの京都寺社イベント(行事)
7月の京都は、最高気温の平均が32°を超える暑さとなり、まさに夏本番を迎えます。そんな中、京都の各寺社では個性的なイベント(行事)が行われます。
数あるイベント(行事)中から以下を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 夏でも涼しい下鴨神社の御手洗祭
- 三室戸寺のハス酒を楽しむ会
- 愛宕神社の千日詣り
- 京都の年中行事一覧(7月)
夏でも涼しい下鴨神社の御手洗祭
京都市左京区にある下鴨神社(しもがもじんじゃ)では、通称で「足つけ神事(しんじ)」と呼ばれる「御手洗祭(みたらしまつり)」が行われます。
7月21日前後の数日間行われ、半年間の罪や穢(けが)れを祓(はら)い、健康を祈ります。境内(けいだい)にある御手洗池(みたらしいけ)に裸足で入り、神さまに参拝後、ご神水(しんすい)という水を飲んで心身を清めます。
冷たい水に足をつけてお参りすると、身も心もスッキリしますよ。
御手洗祭の際、御手洗池(みたらしいけ)は大人のヒザくらいの深さがありますので、小さいお子さんは目を離さないように注意が必要です。
また、タオルは各自で用意する必要がありますので、忘れずに持っていきましょう。
三室戸寺のハス酒を楽しむ会
京都府宇治市(うじし)にある三室戸寺(みむろとじ)では個性的な年中行事があります。それは「ハス酒を楽しむ会」で、7月上旬に行われます。
三室戸寺の本堂前には約100種類250鉢(はち)の蓮(はす)が並んでおり、蓮の葉にお酒を注いで飲むユニークな行事となっています。
1日のみ開催され、先着300名(有料)ですので、早めの時間に行くことをおすすめします。
愛宕神社の千日詣り
京都市右京区にある愛宕神社(あたごじんじゃ)は、京都市最高峰、標高924メートルの愛宕山(あたごやま)山頂に建てられているため、山登りを楽しみながら参拝ができます。
そんな愛宕神社では、千日詣り(せんにちまいり)が行われます。毎年7月31日の夕方から8月1日の早朝にかけて参拝すれば、千日分のご利益があるとされています。そのため、毎年数万人の参拝者が訪れます。
登ってくる人に「おのぼりやす〜」、降りてくる人に「おくだりやす〜」と声を掛け合う風習があり、お互い励みになりますよ。
真夜中に山を登る独特の雰囲気を楽しめます。ただし、夜中とはいえ、真夏の時期ですから、熱中症対策で水分はしっかりと取る必要がありますよ。
京都寺社の年中行事一覧(7月)
その他、7月の年中行事を以下一覧表にて紹介します。
開催日 | 行事名 | 開催地 |
1日~15日 | 風祭り | 千本ゑんま堂 |
7日 | 精大明神例祭七夕祭(せいだいみょうじんれいさいたなばたさい) | 白峯神宮 |
7日 | 貴船の水まつり | 貴船神社 |
7日 | 恋愛成就七夕祭 | 地主神社 |
初旬 | はも道中 | 八坂神社 |
16日 | 新選組隊士等慰霊供養祭(しんせんぐみたいしとういれいくようさい) | 壬生寺 |
19日 | 御田祭(おんださい) | 松尾大社 |
19日 | 本宮祭(もとみやさい) | 伏見稲荷大社 |
中旬 | ハス酒を楽しむ会 | 三室戸寺 |
21日 | 御手洗祭(みたらしまつり) | 蚕の社 |
21日前後数日 | 御手洗祭(みたらしまつり) | 下鴨神社 |
25日 | 宝物虫払会(ほうもつむしばらいえ) | 真如堂 |
25日 | 鹿ケ谷カボチャ供養(ししがだにかぼちゃくよう) | 安楽寺 |
28日 | 狸谷山火渡り祭(たぬきだにひわたりさい) | 狸谷山不動院 |
31日~8月1日 | 千日詣り(せんにちまいり) | 愛宕神社 |
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夏イベントといえば日本三大祭の1つ「祇園祭」
7月の京都といえば祇園祭(ぎおんまつり)は外せません。京都三大祭(きょうとさんだいまつり)の1つに数えられるほか、日本三大祭(にほんさんだいまつり)の1つにも数えられます。
869年(平安時代)に京都をはじめ、日本全国に疫病が流行しました。そのとき、平安京の大きな庭園だった神泉苑(しんせんえん)に66本の鉾(ほこ)を立てて祇園の神様をまつり、神輿(みこし)を送って疫病が収まるのを祈りました。これが祇園祭の始まりと言われています。
66本の鉾を建てたのは、当時の国の数が66だったからです。現在、祇園祭は7月1日に始まり、7月31日に終わるまで、1か月もの長い間さまざまな行事が行われる大きなお祭りです。
祇園祭の見どころ
祇園祭は7月1日から31日の1か月にわたって、八坂神社や関係する町内などでさまざまな神事が行われます。そんな中、祇園祭には、最大のもので高さ26メートルを誇る大きな山鉾(やまほこ)や、立派な神輿(みこし)が登場します。それらを含めた祇園祭の見どころについて紹介いたします。
祇園祭に登場する山鉾
祇園祭に登場する「山(やま)」と呼ばれるものと「鉾(ほこ)」と呼ばれるものは、きらびやかな飾(かざ)り付けが行われ、たいへん豪華(ごうか)です。山の大きさは約6メートル、重さは1.2トン~1.6トンです(一部例外あり)。
山だけでも立派で見ごたえがあるのですが、驚くべきなのは「鉾(ほこ)」です。鉾は最大のもので高さ26メートルあり、重さは12トン近くにもなります。
前祭と後祭の曳初め
鉾は昔ながらの方法で、釘(くぎ)を一本も使わずに建てられ、完成後に試運転のように動かす「曳初(ひきぞ)め」が行われます。
曳初(ひきぞ)めは誰でも参加することができるため、鉾を引っ張ろうとして完成を待ちわびる人たちで賑(にぎ)わいます。
祇園祭は前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)に分かれているのですが、前祭の曳初めは12日~13日の2日(鉾ごとに異なる)行われ、後祭の曳初めは20日に行われます。
時間をうまく調整すれば複数の鉾を引っ張れるので、ぜひ曳初めのハシゴをしてください。
山鉾町で行われる宵山
山鉾が完成したら、宵山(よいやま)という行事が行われます。後ほど説明する山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)の前夜祭(ぜんやさい)のようなもので、前祭(さきまつり)の宵山が10日~14日、後祭の宵山が21日~23日に行われます。
鉾の上でお囃子(おはやし)が演奏されたり、町会所(ちょうかいしょ)という集会所のようなところで粽(ちまき)やお守りなどが販売されます。
また、山や鉾にかけられる貴重な装飾品(そうしょくひん)も間近で見れほか、山に乗せられるご神体(ごしんたい)という人形も見学できます。
ほかにも屏風(びょうぶ)をはじめとした美術品の公開も行われるため、たいへんぜいたくな時間を過ごせます。
前祭と後祭の山鉾巡行
祇園祭最大の見どころは山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)です。山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)とは、大きな山や鉾が京都の街を行列し、街を清める行事です。京都市内中心部は車が入れないように封鎖され、信号も消されてストップします。
前祭(さきまつり)の巡行は17日、後祭(あとまつり)の巡行は24日に行われます。大きな山鉾がギシギシと音を立てながら進む姿は、とてもダイナミックで圧倒されますよ。
その姿から祇園祭は「動く美術館」とも呼ばれています。
山鉾巡行の穴場スポット
山鉾巡行の穴場スポットは、新町通(しんまちどおり)と姉小路通(あねやこうじどおり)の交差点付近です。新町通は鉾1台分の道幅しかないため、狭い道を縫うように進む鉾は迫力満点です。
(以下、新町通と姉小路通の交差点付近)
また、姉小路通との交差点では、道が真っすぐではなく少しズレているので、進路の調整をしながら進む鉾は見ごたえ十分です。
前祭では戻ってくる鉾(11時半以降)を、後祭では出発地点に向かう鉾(8時半~9時頃)を、この付近で見ると良いでしょう。
※時間は目安であり前後する場合があります。
神幸祭と還幸祭
祇園祭のメインは山鉾だと思っている人が多いのですが、実は神輿(みこし)が祇園祭のメインです。17日の山鉾巡行で街を清めたあと、神幸祭(しんこうさい)という行事により、3基の神輿(みこし)にのった神さまを御旅所(おたびしょ)というところに迎えます。
各神輿はそれぞれのルートを進み、18時30分ごろ、八坂神社の石段下に集まり、神輿を頭上に上げる「差し上げ」が行われます。
24日の還幸祭(かんこうさい)では、17時頃に3基の神輿が御旅所(おたびしょ)を出発し、それぞれのコースを進んでから御旅所戻ります。そのあと、21時~22時頃に八坂神社に戻ります。
祇園祭の日程
祇園祭の日程を一覧にしますので、参考にしてください。
【祇園祭】 | ||
1日~18日 | 吉符入り | 各山鉾町 |
1日 | 長刀鉾町お千度 | 八坂神社 |
2日 | くじ取り式 | 京都市役所 |
3日 | 神面改め(非公開) | 船鉾町 |
5日 | 長刀鉾稚児舞披露 | 長刀鉾町 |
7日 | 綾傘鉾稚児社参 | 八坂神社 |
7日 | 神用水清祓式 | 宮川堤 |
10日 | お迎え提灯 | 八坂神社~本能寺~八坂神社 |
10日 | 神輿洗式 | 四条大橋 |
10日~14日 | 前祭山鉾建て | 各山鉾町 |
12日~13日 | 前祭曳初め | 各山鉾町 |
13日 | 長刀鉾稚児稚児社参、久世稚児社参 | 八坂神社 |
14日~16日 | 前祭宵山 | 各山鉾町 |
15日 | 伝統芸能奉納 | 八坂神社 |
16日 | 献茶祭 | 八坂神社 |
16日 | 石見神楽の奉納 | 八坂神社 |
16日 | 前祭日和神楽 | 各山鉾町・御旅所 |
17日 | 前祭山鉾巡行 | 京都市街地 |
17日 | 神幸祭 | 八坂神社 |
17日~23日 | 無言詣 | 四条御旅所 |
18日~21日 | 後祭山鉾建て | 各山鉾町 |
20日~21日 | 後祭曳初め | 各山鉾町 |
21日~23日 | 後祭宵山 | 各山鉾町 |
23日 | 煎茶献茶祭、琵琶奉納 | 八坂神社 |
23日 | 護摩焚き | 役行者山 |
23日 | あばれ観音 | 南観音山 |
24日 | 後祭山鉾巡行・花傘巡行 | 京都市街地 |
24日 | 還幸祭 | 四条御旅所~八坂神社 |
25日 | 狂言奉納 | 八坂神社 |
28日 | 神用水清祓式 | 宮川堤 |
28日 | 神輿洗式 | 四条大橋 |
31日 | 疫神社夏越祭 | 疫神社(八坂神社内) |
【関連記事】祇園祭完全ガイド!山鉾の違いや大きさランキングまで徹底解説【京都で人気のお寺・神社関連情報】
7月に見頃を迎える花
7月の京都は各寺社にて、半夏生(はんげしょう)や菩提樹(ぼだいじゅ)、睡蓮(すいれん)などが見ごろを迎えます。それぞれの花についておすすめ寺社を紹介します。
- 両足院や等持院の半夏生
- 永観堂や真如堂などの菩提樹
- 平安神宮などの睡蓮
両足院や等持院の半夏生
半夏生(はんげしょう)は、葉っぱが半分白くなって化粧しているように見えることから、このように呼ばれているという説があります。
京都市東山区にある建仁寺(けんにんじ)の塔頭(たっちゅう)である両足院(りょうそくいん)や、京都市北区にある等持院(とうじいん)は、半夏生の名所として知られています。
永観堂や真如堂などの菩提樹
7月は菩提樹(ぼだいじゅ)も見ごろを迎えます。お釈迦(しゃか)さまは、菩提樹(ぼだいじゅ)の下で悟りを開いたといわれており、仏教では聖なる木の1つとされています。
京都市左京区にある永観堂(えいかんどう)や、同じく左京区にある真如堂(しんにょどう)では、淡(あわ)くて黄色い菩提樹の花が咲き、甘い香りを漂わせます。
平安神宮などの睡蓮
睡蓮(すいれん)は、京都のさまざまな寺社にて見ることができます。たとえば、京都市東山区にある平安神宮(へいあんじんぐう)や、京都市右京区にある龍安寺(りょうあんじ)、京都市下京区にある東本願寺(ひがしほんがんじ)などで、美しい睡蓮(すいれん)を楽しめます。
また、東本願寺に属する渉成園(しょうせいえん)でも睡蓮(すいれん)を見ることができます。
まとめ
7月の京都は各寺社で行われる行事がそれぞれ個性的であるほか、祇園祭という大きなお祭りもあるため、観光しがいがある季節です。
京都の夏は厳しいですが、暑さを吹き飛ばすほど魅力的な行事が盛りだくさんですので、暑さ対策の上でぜひご覧ください。また、半夏生や菩提樹、睡蓮などが見ごろを迎えますので、合わせて見学すると良いでしょう。
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