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日帰りという時間の制約がありながらも、たくさんの寺社を巡りたい人は多いです。そんな欲張り観光の希望者向けに、日帰り弾丸おすすめプランを提案します。9時に京都駅をスタートし、17時に戻って来るプランを作りましたので、ぜひ参考にしてください。
※時間はあくまでも目安です。混雑状況や渋滞状況で前後することがあります。
※1つの寺社を入念に見たい人ではなく、見どころだけダイジェスト参拝したい人向けです。
京都駅からスタートするおすすめ観光(午前)
朝9時からスタートという前提で紹介する日帰り弾丸プランの午前中は、以下の順番に巡ることをおすすめします。交通アクセスの面で一筆書きに巡れるため、少ない時間で多くの寺社巡りが可能です。
- 京都駅発(9時)→東福寺着(9時20分)
- 東福寺発(9時50分)→伏見稲荷大社着(10時10分)
- 伏見稲荷大社発(10時40分)→三十三間堂着(10時50分)
- 三十三間堂発(11時20分)→智積院着(11時25分)
JR奈良線に乗って東福寺へ
京都駅を朝9時にスタートした場合、JR奈良線と徒歩で、9時20分頃に東福寺(とうふくじ)に到着します。
東福寺といえば京都でもトップクラスの紅葉スポットで、秋の紅葉シーズンになると、まるで初詣(はつもうで)かのように、多くの人で賑わいます。普段はそれほど人でごった返すことはなく、のんびりと参拝が可能です。
東福寺は広いお寺であり、周辺に存在する塔頭(たっちゅう)寺院<属する小型のお寺>もおすすめなのですが、今回紹介するプランは日帰り弾丸プランなので、方丈(ほうじょう)という建物にある枯山水庭園(かれさんすいていえん)を中心に見学しましょう。
重森三玲(しげもりみれい)という作庭家(さくていか)が1939年(昭和時代)に完成させた東福寺の枯山水庭園は、建物を中心として東西南北の4つの庭からなり、「八相の庭(はっそうのにわ)」と呼ばれています。
特に、苔と石を交互に四角く配置した市松模様(いちまつもよう)は、東福寺庭園のシンボル的な存在となっています。
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東福寺からJR奈良線で伏見稲荷大社へ
東福寺に30分ほど滞在したら、今度は伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)に向かいましょう。JR奈良線の東福寺駅から普通電車で1駅です。
JR稲荷駅のすぐ目の前が伏見稲荷大社で、10時10分頃に到着します。伏見稲荷大社は全国に30,000社あるお稲荷さんの総本宮(そうほんぐう)で、境内(けいだい)だけでなく背後の山全体に神さまが宿っています。
背後の稲荷山に登ってしまうと半日がかりとなりますが、本殿(ほんでん)を含む各社殿(しゃでん)の参拝と有名な千本鳥居(せんぼんどりい)までの散策ぐらいなら、往復30分あれば十分です。
世界中から多くの参拝者が集まる人気の神社を、ダイジェストで巡りましょう。
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京阪電車で三十三間堂へ
10時40分に伏見稲荷大社を出発し、京阪電車と徒歩により10時50分頃に三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)へ到着します。
三十三間堂はおすすめの仏像スポットで、本堂に入ると1,000体の千手観音立像(せんじゅかんのんりゅうぞう)が並んでおり、ズラリとならぶその様子に「仏像の森」と表現されています。
他にも国宝(こくほう)の仏像が数多く立ち並び、仏像ファン必見のお寺です。
それら仏像を祀(まつ)る内陣(ないじん)というところの柱の間が33あるので、通称で三十三間堂と呼ばれていますが、正式には蓮華王院(れんげおういん)といいます。
30分ほどあれば一通り見学できますので、日帰り弾丸プランにも向いています。
【関連記事】三十三間堂は千体以上の仏像が圧巻【京都の寺社100選】(東山区)
三十三間堂から徒歩で智積院へ
11時20分に三十三間堂を出発したとすると、11時25分頃に智積院(ちしゃくいん)へ着きます。
智積院は長谷川等伯(はせがわとうはく)という絵師の障壁画(しょうへきが)が有名で、国宝の「楓図(かえでず)」や、息子である久蔵(きゅうぞう)が描いた「桜図(さくらず)」は必見です。
また、大書院(おおしょいん)という建物の東側に、名勝庭園(めいしょうていえん)があり、眺めていると時間を忘れさせてくれます。
素晴らしい絵画と庭園を楽しめる智積院ですが、観光客でごった返すことはあまりないので、ゆっくりと見学できるでしょう。
【関連記事】智積院は障壁画や庭園が素晴らしい【京都の寺社100選】(東山区)
東山エリアをたっぷり味わうおすすめ寺社観光(午後)
午後からのおすすめプランも紹介します。午前中だけで4か所回るプランを紹介しましたが、午後は6か所回るプランです。こちらも効率よく一筆書きのルートを提案いたします。
- 智積院発(11時55分)→清水寺周辺でランチ→清水寺着(13時20分)
- 清水寺発(13時50分)→高台寺着(14時10分)
- 高台寺発(14時40分)→圓徳院着(14時41分)
- 圓徳院発(15時10分)→八坂神社着(15時15分)
- 八坂神社発(15時30分)→知恩院着(15時35分)
- 知恩院発(15時50分)→青蓮院着(15時55分)
- 青蓮院発(16時30分)→京都駅着(17時10分)
バスやタクシーで清水寺へ
智積院に30分滞在したとすると、11時55分に出発となります。バスやタクシーで清水寺(きよみずでら)に向かいましょう。
清水寺周辺には飲食店が複数あるため、いずれかのお店でランチタイムとしてください。ランチタイムを1時間ほどとした場合、清水寺には13時20分頃に到着します。
清水寺は京都でも一二を争う人気観光スポットで、本堂から張り出す「清水の舞台(きよみずのぶたい)」が有名であるほか、行列ができる「音羽の瀧(おとわのたき)」や国内最大級の三重塔など、見どころの多いお寺です。
また、桜や紅葉の名所としても知られています。清水寺の滞在は清水の舞台を中心に30分と設定しているため、13時50分に出発しましょう。
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清水寺から徒歩で高台寺へ
清水寺を後にしたら、高台寺(こうだいじ)に向かいましょう。高台寺へは徒歩にて14時10分頃に到着します。
高台寺は豊臣秀吉を供養(くよう)するため、妻である北政所(きたのまんどころ)が徳川家康の援助を受けて建てたお寺です。
桃山時代から江戸時代初期に、小堀遠州(こぼりえんしゅう)という作庭家が作ったといわれる庭園は、非日常の空間を創り出しており、のんびりと歩きながらその美しさを味わえます。
また、偃月池(えんげつち)、臥龍池(がりょうち)という2つの池が存在するほか、複数の茶室が建てられており、趣(おもむき)ある雰囲気が都会のお寺だということを忘れさせてくれます。
弾丸の日帰りプランですが、心静かに参拝できるでしょう。高台寺は14時40分に出発しましょう。
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高台寺から徒歩で圓徳院へ
高台寺から徒歩1分のところに、圓徳院(えんとくいん)というお寺があります。徒歩1分ですので、圓徳院への到着時間は14時41分となります。
圓徳院は豊臣秀吉の奥さんである北政所(きたのまんどころ)が余生を過ごした寺です。
智積院のところでも紹介した絵師「長谷川等伯(はせがわとうはく)」の襖絵(ふすまえ)や、枯山水庭園の南庭、一面パノラマのダイナミックな北庭など、見どころにあふれています。
特に北庭は伏見城から移してきた庭園で、高台寺のところで紹介した「小堀遠州(こぼりえんしゅう)」が手を加えた名勝庭園(めいしょうていえん)です。
そんな圓徳院は観光客で賑(にぎ)わう場所でありながら、それほど込み合うことがないため、穴場スポットとしてもおすすめです。
高台寺に立ち寄ったらぜひ圓徳院も参拝しましょう。圓徳院は15時10分に出発しましょう。
【関連記事】圓徳院は北政所ねね終焉の地【京都の寺社100選】(東山区)
圓徳院から徒歩で八坂神社へ
圓徳院から徒歩で八坂神社(やさかじんじゃ)に向かいましょう。八坂神社へは15時15分に到着予定です。
八坂神社は京都のメインストリートである四条通(しじょうどおり)の突き当りにあり、「祇園(ぎおん)さん」と呼ばれて親しまれています。
日本三大祭の1つ「祇園祭(ぎおんまつり)」を行う神社として有名であるほか、初詣(はつもうで)の参拝者が多い神社としても知られています。初詣では三が日合計で約100万人が訪れます。
八坂神社の滞在時間は15分として、15時30分に出発しましょう。
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八坂神社から徒歩で知恩院へ
八坂神社から徒歩で、知恩院(ちおんいん)に向かいます。知恩院へは15時35分に到着予定です。
知恩院は浄土宗(じょうどしゅう)の総本山(そうほんざん)で、正しくは知恩教院大谷寺(ちおんきょういんおおたにでら)と言います。
高さ24メートルの巨大な国宝の三門(さんもん)や、重さ約70トンもある大鐘楼(だいしょうろう)<お寺でつく大きな鐘(かね)>、そして知恩院には古くから伝わる「七不思議」などの見どころがあります。
※「七不思議」に関しては、他の寺社の七不思議も含めて以下記事に記載しております。
【関連記事】京都の七不思議といえばどこを思い浮かべる?人気のお寺・神社情報
また、敷地内に約210本の桜やイロハモミジやケヤキがあるなど、桜や紅葉の名所でもあります。
さらに、4月18日午後8時~翌朝19日午前7時に行われる「ミッドナイト念仏 in 御忌(ミッドナイトねんぶつ いん ぎょき)」や大晦日(おおみそか)の除夜の鐘(じょやのかね)<試し撞き(ためしつき)は毎年12月27日>など、さまざまな季節ごとに行く理由があるお寺です。
そんな知恩院は15時50分に出発しましょう。
【関連記事】知恩院は法然が開いた浄土宗総本山【京都の寺社100選】(東山区)
知恩院から徒歩で青蓮院へ
知恩院から徒歩で青蓮院(しょうれんいん)に向かいましょう。青蓮院には15時55分に到着予定です。
青蓮院は、徳川家康の孫である東福門院(とうふくもんいん)の御所を移した「宸殿(しんでん)」という建物があり、大事な法要はここで行われます。
内部の障壁画(しょうへきが)が有名で、襖(ふすま)が12面、戸になっている襖(ふすま)が4面、壁が3面の合計17面に描かれており、重要文化財(じゅうようぶんかざい)に指定されています。
また、龍心池(りゅうしんち)という池を中心とした庭園や、小堀遠州(こぼりえんしゅう)作と言われる「霧島の庭(きりしまのにわ)」が美しく、のんびりと散策することが可能です。
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青蓮院から地下鉄で京都駅へ
青蓮院までで全ての工程が終了となり、あとは京都駅に戻るだけです。仮に16時30分に青蓮院を出発したら、地下鉄にて17時10分頃に京都駅に到着します。
お土産を買ってから帰るもよし、カフェで休憩してから帰るもよし、はたまた、早めの晩御飯を食べて帰るのも良いでしょう。いずれにせよ、帰りの電車に間に合うよう、残りの時間を味わってください。
まとめ
日帰りで京都観光をする場合、効率的なルート設定が重要です。交通アクセスを踏まえ、上手に巡ることができれば、多くの寺社巡りが可能です。
今回の提案は朝9時から17時までの間に、10箇所を巡るプランですが、どの寺社も見どころはしっかり見学できる時間配分となっております。ぜひ参考にして多くの名所を楽しんでください。
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