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京都祇園周辺を観光したことはありますか?この記事では祇園周辺のお寺や神社の中で、特におすすめのスポットを紹介いたします。なるべく電車の駅から便利に巡れるコースを紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
京都祇園周辺のモデルコース
京都祇園周辺のおすすめコースとして、以下モデルコースを提案いたします。以下はいずれも2時間程度で巡れますので、時間に余裕がある場合は組み合わせてください。
- 庭園や絵画を味わうコース
- 仏像を見学するコース
- 神社参拝コース
- 東山駅に抜けるおすすめコース
1.庭園や絵画を味わうコース
祇園周辺で庭園や絵画を味わうコースとしては、建仁寺(けんにんじ)、圓徳院(えんとくいん)、高台寺(こうだいじ)がおすすめです。以下モデルコースです。
【モデルコース】 京阪「祇園四条(ぎおんしじょう)駅」→徒歩約6分→建仁寺→徒歩約9分→圓徳院→徒歩約1分→高台寺→徒歩約13分→祇園四条駅 |
2.仏像を見学するコース
祇園周辺で仏像を見学するコースとしては、六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)、六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)、仲源寺(ちゅうげんじ)がおすすめです。以下モデルコースを紹介します。
【モデルコース】 京阪「清水五条(きよみずごじょう)駅」→徒歩約7分→六波羅蜜寺→徒歩約3分→六道珍皇寺→徒歩約12分→仲源寺→徒歩約3分→祇園四条駅 |
3.神社参拝コース
祇園周辺で神社を参拝するコースとしては、安井金毘羅宮(やすいこんぴらぐう)、八坂神社(やさかじんじゃ)、辰巳神社(たつみじんじゃ)がおすすめです。以下モデルコースです。
【モデルコース】 祇園四条駅→徒歩約10分→安井金毘羅宮→徒歩約7分→八坂神社→徒歩約9分→辰巳神社→徒歩約→徒歩約6分→祇園四条駅 |
4.東山駅に抜けるおすすめコース
八坂神社から祇園四条駅ではなく、地下鉄東西線の東山(ひがしやま)駅に抜けるルートもおすすめです。道中には知恩院(ちおんいん)や青蓮院(しょうれんいん)などの有名スポットがあります。
【モデルコース】 八坂神社→徒歩約4分→知恩院→徒歩約3分→青蓮院→徒歩約5分→東山駅 |
建仁寺・圓徳院・高台寺は見どころたっぷり
上記で紹介したコースを順番に紹介します。まずは庭園や絵画を味わえる建仁寺、圓徳院、高台寺から見て行きましょう。
俵屋宗達が有名な建仁寺
建仁寺(けんにんじ)は江戸時代に活躍した俵屋宗達(たわらやそうたつ)による「風神雷神図(ふうじんらいじんず)」という屏風(びょうぶ)が有名です。
ほかにも、法堂(はっとう)という建物の天井に描かれている「双龍図(そうりゅうず)」や、海北友松(かいほうゆうしょう)作の雲龍図(うんりゅうず)、鳥羽美花(とばみか)氏による襖絵(ふすまえ)など、目移りするほど見事な絵画を楽しめます。
ちなみに、「風神雷神図(ふうじんらいじんず)」はレプリカであり、本物は京都国立博物館に預けてあります。そのため、写真撮影も可能です。
そんな建仁寺には「大雄苑(だいおうえん)」というダイナミックな枯山水庭園(かれさんすいていえん)があるほか、「〇△□乃庭(まるさんかくしかくのにわ)」という個性的な庭園り、多くの参拝者を楽しませています。
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庭園が見事な圓徳院
圓徳院(えんとくいん)には、長谷川等伯(はせがわとうはく)による有名な襖絵があります。その襖絵とは、長谷川等伯が住職の留守中に描いてしまった襖絵です。
長谷川等伯が春屋宗園(しゅんおくそうえん)という住職に「襖絵を描かせて下さい」といつもお願いをしておりましたが、許可がおりませんでした。
住職が2か月間の旅に出て留守になった時を見計らって、一気に仕上げてしまったのです。そのように伝わる襖絵は圓徳院の方丈(ほうじょう)という建物にあります。
ちなみに圓徳院は庭園も素晴らしいお寺です。圓徳院(えんとくいん)には、枯山水庭園の南庭と、一面パノラマの北庭があり、どちらも素晴らしいのですが、特に北庭がおすすめです。
北庭は北書院(きたしょいん)という建物から眺めますが、北書院に入ってきた瞬間に、余りの素晴らしさにため息が漏れます。
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秀吉ゆかりの高台寺
高台寺は庭園が見事です。方丈(ほうじょう)の南側には枯山水庭園(かれさんすいていえん)があり、イベントが行われるごとにその姿が変わります。イベントごとに異なる雰囲気となるので、何度見ても飽きません。
お堂から出てのんびり歩ける庭園は、桃山時代から江戸時代初期に小堀遠州(こぼりえんしゅう)という作庭家(大名や茶人、建築家などでもある)によってつくられたと言われおり、質素さとダイナミックさの両方が感じられる美しい庭園です。
偃月池(えんげつち)、臥龍池(がりょうち)という2つの池が存在するほか、庭園内に複数の茶室が建てられており、都会とは思えないゆったりと時間を与えてくれます。
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祇園から足を延ばして六波羅蜜寺と周辺の穴場まで
続いて、仏像のおすすめコースも紹介します。祇園から少し足を延ばし、六波羅蜜寺から紹介します。
超有名な仏像がある六波羅蜜寺
六波羅蜜寺は真言宗(しんごんしゅう)の智山派(ちさんは)という集団に属するお寺で、素晴らしい仏像が多く安置されています。
たとえば、教科書などで見たことがあるという人が多い「空也上人立像(くうやしょうにんりゅうぞう)」や有名な「平清盛坐像(たいらのきよもりざぞう)」、国宝(こくほう)に指定されている本尊(ほんぞん)の十一面観音像(じゅういちめんかんのんぞう)、重要文化財(じゅうようぶんかざい)に指定されている地蔵菩薩坐像(じぞうぼさつぞう)など、素晴らしい仏像があります。
また、お参りすると金運が上がるといわれている銭洗い弁財天(ぜにあらいべんざいてん)など、個性的な仏像を数多く見られます。
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閻魔さまに会える六道珍皇寺
六道珍皇寺はあの世と通じているお寺といわれており、独特の雰囲気を感じさせてくれます。六道珍皇寺の閻魔堂(えんまどう)の中には、有名な閻魔大王(えんまだいおう)の像と小野篁(おののたかむら)の像が祀(まつ)られています。
閻魔大王はギョロリと目を見開いた怖い表情をしており、やましい心では眺めていられないほど迫力があります。
小野篁(おののたかむら)は昼間は朝廷に使え、夜は冥土(めいど)〈あの世〉で閻魔大王に使えたという伝説の人物です。
小野篁(おののたかむら)の像は、その伝説を信じたくなるミステリアスな雰囲気をまとっています。
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仏像の穴場である仲源寺
仲源寺は有名仏師の定朝(じょうちょう)が、1022年(平安時代)に、四条橋の北東に地蔵菩薩(じぞうぼさつ)をまつったことに始まると伝わります。
1227年(鎌倉時代)の洪水時、雨を止ませるお祈りが通じたとのことで、本尊の地蔵菩薩は「雨止地蔵(あめやみじぞう)と呼ばれています。
その後、「雨止(あめやみ)」がなまって「目疾地蔵(めやみじぞう)」と呼ばれるようになり、目の病気にご利益があるとされています。
大きくて立派なお地蔵さまだけでなく、観音(かんのん)さまも立派ですので、それぞれ参拝しましょう。
祇園といえばこの神社!祇園さんと縁切り神社へ
祇園周辺の神社といえば、有名な八坂神社や安井金毘羅宮がありますが、辰巳神社もおすすめスポットです。それぞれ概要を紹介します。
縁切りで有名な安井金毘羅宮
安井金毘羅宮は、「縁切り神社(えんきりじんじゃ)」と呼ばれ、悪い縁を切って良い縁を結ぶご利益で知られています。
男女の縁、病気、タバコ、お酒、ギャンブルなど、全ての悪縁を断ち切って良縁を結ぶご利益があります。また、海上安全や交通安全のご利益があるとも言われており、魚釣り、船旅、海で行うスポーツ、鉄道、車、バイクなど、全ての海上・交通の災いから守ってくれます。
安井金比羅宮にある「縁切り縁結び碑(いし)」は、高さ1.5メートル、幅3メートルの大きな石で、真ん中の穴を通ってお願いごとをするという個性的な石として有名です。
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四条通のどんつきにある八坂神社
京都のメインストリートである四条通(しじょうどおり)のドンツキ(突き当りのこと)に、八坂神社(やさかじんじゃ)は存在します。
京都人が親しみを込めて「祇園さん(ぎおんさん)」と呼ぶ八坂神社は、日本三大祭の1つとして有名な祇園祭(ぎおんまつり)を行う神社です。
八坂神社は、感神院(かんしんいん)とか祇園社(ぎおんしゃ)と名乗っていましたが、1868年(江戸時代最後の年)に八坂神社と名前を変えました。
全国の八坂神社や素戔嗚尊(すさのをのみこと)という神さまをまつる、約2,300の神社の総本社(そうほんしゃ)です。
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舞妓さんや芸子さんも参拝する辰巳神社
辰巳神社は、京都御所(ごしょ)の辰巳の方角(南東)を守る神社で、祇園白川(ぎおんしらかわ)沿いにあり、祇園エリアの人々から信仰を集めています。
特に、舞妓(まいこ)さんや芸子(げいこ)さんを中心に、祇園の芸能に関わる人たちから親しまれる神社です。
「祇園のお稲荷さん」と呼ばれている辰巳神社にまつられているのは、実は狸(たぬき)です。かつてこの周辺に住んでいた狸がイタズラで人々を困らせており、祠(ほこら)を立てて狸をまつったところ、イタズラがおさまったとされています。
ちなみに、舞妓さんと芸子さんの違いですが、舞妓さんはまだ半人前の状態、舞妓さんを卒業して芸子さんになれば、一人前の女性として活躍できます。
祇園から北に進んで知恩院や青蓮院も
八坂神社から北の方に進むと、知恩院や青蓮院など、たいへん立派なお寺があります。ぜひ合わせて観光しましょう。
三門が立派な知恩院
知恩院(ちおんいん)は、東山区を代表するお寺の1つで、正しくは知恩教院大谷寺(ちおんきょういんおおたにでら)と言い、浄土宗(じょうどしゅう)という宗派の総本山(そうほんざん)です。
知恩院は国宝である巨大な三門(さんもん)が有名であるほか、巨大な釣鐘(つりがね)も有名です。また、古くから伝わる「七不思議」があり、探しながら参拝される方もいらっしゃいます。
年中行事としては「ミッドナイト念仏 in 御忌(ミッドナイトねんぶつ いん ぎょき)」が、4月18日午後8時~翌朝19日午前7時まで行われ、誰でも都合が良い時間に参加可能です。
桜や紅葉の名所としても知られており、シーズンには多くの参拝者が訪れます。
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門跡寺院として知られる青蓮院
青蓮院は皇族や公家が住職を務める「門跡寺院(もんぜきじいん)」で、とても格式が高いお寺です。青蓮院にはさまざまな見どころがありますが、特に必見なのが、宸殿(しんでん)という立派な建物です。
内部の障壁画(しょうへきが)は襖(ふすま)が12面、戸になっている襖(ふすま)が4面、壁が3面の合計17面に描かれており、多くの参拝者を魅了しています。
また、青蓮院のメインとなる庭園は、龍心池(りゅうしんち)という池を中心とした庭園で、相阿弥(そうあみ)が作ったと伝えられている池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)です。
時間を忘れさせてくれる見事な庭園ですので、ぜひ見学してください。
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まとめ
祇園周辺は、絵画や庭園を楽しめるお寺、仏像の名所、有名な神社などが揃っています。祇園周辺だけでも丸一日過ごせますので、コンパクトなエリアで効率の良い観光をしてください。テーマを決めて巡ると、メリハリのある観光になりますよ。
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